番外編 『風』
お読み頂きましてありがとうございます。
日本に戻ってきた後の話です。
本編には一切関係無い話ですのでパチンコが嫌いなかたは、読み飛ばして頂いてもかまいません。
嫌なことがあったので、腐々して100円ショップに戻らず、パチンコ屋に行った。
昔はパチンコにハマっていたこともあったが、今はほとんどしない。たまにどうしても時間が空いて、やることが無いときくらいしかやらないのだ。
今日訪れたのは、この指輪を試してみようと思ったからだ。
まずは、指輪のダイアルを回し『風』に合わせる。
本当は一発台と呼ばれるチューリップに1回入れれば、一定の量が出るまで出続ける台のほうが良いのだが、今は廃止されてしまった。
しかたなく、ハネものと言われる台に座る。お金を入れ、玉を台に入れる。もちろん4ぱち(4円で1個の玉のこと、ほかに2ぱち、1ぱちがある)だ。
店員が回りに誰もいないのを見計らって、心で『出ろ』と念じる。もちろん、パチンコで玉が出て欲しいから念じているわけではなく、風が出ろと念じているわけだ。
数個パチンコ玉を箱に入れ、風を当ててみる。箱の中を、カコンカコンと跳ね回っている。
更に、箱の外からも1枚プラッチックの板を隔てて風がでていることを確認する。昨日100円ショップで確認したところガラスを隔てても、風が出ていたので、問題ないだろう。
まずは、ハネの部分に内側から風が当たるように台のガラス面から斜め横に向け指を当てる。うーん、バネが強いのかハネはまったく微動だにしない。
しかたがない、予定通りハネが2回開く入賞口を狙うか。左手の指を入賞口に向かって指をあて、右手でパチンコを打つ。あ、入賞口どころか反対側から飛び出していった。
うーん、うまくいかない。だんだんと指を入賞口から遠くしていくが今度は、入賞口の手前て落ちてしまう。
しかたがない。ハネが1回開く入賞口にしよう。ここは真っ直ぐ下に落ちるだけなので、簡単に入っていく。しかし、これでは、釘の良い台で打っているのと大して変わらない。
それでもなんとか10回くらい大当たりが続き2箱くらい出た。それを換金し、フィーバー機に移る。
ここも液晶内のドラムが1回回転する入賞口に真っ直ぐ入るように風を調整する。ここの入賞口の出玉は少ないので、どんどん入賞させても、ほんの少しだが玉が減っていく。
1000円投入し1時間かけてやっと1回目の大当たりがきた。確変でもないただの当たりだ。店員が箱をもってくるので、左手をはずす。なにをしているかわからないだろうが、ズルをしているのは確かなので・・・。
店員が去り、大当たりの最後の大きな入賞口を開いたのを確認し、その入賞口に、直角に風を当てる。うん、こちらのバネは弱いようで、大当たりが終わっても開きっぱなしである。玉はどんどん入賞口へ吸い込まれる。
余り多く出ても不審に思われるだろうから、適当なところで切り上げる。それでも、1回の大当たりにしては1.5倍くらいの玉が出たようだ。
そのあと、1時間ほど打ったが、大当たりは来なかった。確変で先程のようにすれば、不審に思われないだろう・・・に、純粋に運が悪いようだ。
結局、3時間居て2000円つぎ込み3箱か。思っていたよりは儲からないようだ。今度はアルバイトにいるという、噂のパチプロに出る台を教えてもらおう。
誤字脱字報告をしてくださる方へ・・・その2(笑)
登場人物のセリフは個性です。指摘は明らかな誤字脱字のみとして頂き、言い回しなどは指摘頂いても無視させていただきます。また主人公が思いを語っている地の文も含め、濁点や半濁点は発声の息継ぎの場合や僅かな時間の考え込みなどの『間』を開けるため、文章に挿入していますので、こちらも指摘頂いても無視させていただきます。
繰り返しますが地の文は主人公が思いを語っていますので、俺が・・・自分が・・・といった言葉が抜けている場合もあろうかと思いますが、ご勘弁願います。
よろしくお願い致します。