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第12章-第161話 わかさゆえ

いつもお読み頂きましてありがとうございます。


拙い。木・金曜日の執筆時間帯がDO×○撃のタイミングにかち合うとは・・・

というわけで土曜日の朝から執筆中です。

「煽ったんですか?」


 突然、渚佑子が話に割り込んでくる。


「煽ったんですね。彼女が出てくると分かっていて・・・乙女の純情を何だと思って・・・。」


 乙女の純情って・・・そんなシーンあったか?


 どちらかといえば、俺が情けない姿をさらけ出しただけだったような・・・。


「君の綺麗な顔を間近で堪能するチャンスだったからね。もう俺には君しか居ないわけだし・・・。ずっと、傍にいてほしいからね。」


 こちらで1年過ごせばある程度立ち直るだろうが嫁たちとの関係を完全に修復できるか不明だ。日本に帰ったときにもう一度、鈴江との関係修復を言い出したら、こっちの世界で骨を埋めようとも思っている。


 そのときには、あのときに唯一味方になってくれた渚佑子が傍に居てくれると心強いことこのうえない。


「・・・・・・もういいです。」


 何かを諦めたように渚佑子は俯いてしまった。


「じゃあ、クリスティー帰ろう。これ以上、ここに居ればクリスが壊れてしまうぞ。」


 俺は目の前に現れたクリスティーにそう言った。少々卑怯かもしれないが、子供を引き合いに出す。


「帰れません。」


「そんなことを言うなよ。あいつは俺に似たのか精神的に弱いんだ。」


 まあ、あの一族の系統からするとまだ幼子の段階なのかもしれないが・・・。


「それを自分で言いますか・・・。」


「もちろん言うとも。お前たちが俺に何をやらせたいのか知らんが、それは出来ない相談だ。せいぜい、出来るのは攻略部隊の建て直しくらいだ。それには、お前が必要なんだ。だから、帰ろう。」


「だから、帰れません。私はここのダンジョンマスターなんですから・・・。」


「嘘だ。」「嘘でしょう?」


 俺と渚佑子の声が重なる。


「いやいやいや。それは無いはずだ。それならば、何故お前は若い姿のままなんだ。これだけのダンジョンを作り上げるには、一族の長であるお前であろうとも相当な力を使ったはずだ。」


 以前、見た姿と変わりない若さを持つクリスティーに向かって言う。それにここまで上がってくるときにも、壁の修復など多大な力を使っているはず、だが目の前の彼女は疲れた顔さえも見せていない。


「先祖返りをした私にとっては、こんなダンジョンのひとつやふたつ・・・。」


「あのなあ。お前にしても、数代先祖返りした程度だろ。クロナス皇帝の時代の一族じゃないんだから、嘘をつくなと言っている。」


「あのう・・・。」


 横から渚佑子の弱々しい声が聞こえる。


「なんだ? 渚佑子。」


「ぜんぜん、話が見えないんですか・・・。」


「えっ。分かっていなかったのか?」


 てっきり、全て分かっていてクリスティーたちを挑発しているとばかり思っていたのだが、今までのあの行為はなんだったのだろう?


「ええ。クリスティーさんが何者かに捕らえられて、ここのダンジョンマスターにされたんじゃないんですか?」


 まあ、確かに外側だけを見ればそう思うのかもしれない。


「違うぞ。こいつは子供を放り出して、国を世界を放り出して彼女とここで蜜月をやっていたんだ。」


「彼女って誰ですか?」


「そこからか? アポロディーナのことだよ。こいつが全てを投げ出しても傍に居てやりたいなんて、他に居るはずがないだろう。」


「ちょっと、待ってください。アポロディーナさんがこのダンジョンを作り上げたのですか?」


「そうなるな。おそらく、今の魔獣の暴走も彼女が引き起こしているんだろう。」


「彼女が・・・何故です? というか、そんなことが出来るんですか?」


「さあ、それは本人に聞いてみないと・・・そこに居るんだろ。出てこいよ。アポロディーナ!」


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