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第5章-第59話 ぶるーどらごん

お読み頂きましてありがとうございます。


このほど、なろうコン一次通過しました。


このようなニッチな作品を取り上げて貰えるなんて・・・。


めちゃめちゃ嬉しいです。

 その人物は、真っ青な長い髪を靡かせ立っていた。威圧感が凄まじいものがあり、頭をあげ続けていることがこんなにしんどいと思ったのは、初めてだ。


「これは、ブルードラゴンの長。こんなところになにか御用ですかな?」


 エルフの次期長は、しれっとした顔で、今までの話し合いなど無かったふうに話しかけている。これは、次期長として当然の行動であろう。国の利益を最優先に考えなくては、長など務まらないということだろう。


「いやいや、うちの眷属がご迷惑をお掛けし申し訳ない。このあたりで小さな火種があるというので偵察に行かせたら、このざまでござる。」


 この会話は、どう捕らえればいいのだろう。素直にブルードラゴン側が謝っているようにも聞こえるが、こんな弱小種族に殺されてしまう眷属が情けないと言っているようにも聞こえる。


「では、なにがあったか、全て解かってらっしゃるということですかな?」


「もちろん、眷属の目を通してみていたからな。」


 あちゃー。それでは、俺が眷属を倒したことも、全てバレているということじゃないか。


「もちろん、眷属を倒したことでなんらかの補償を求めるつもりもない。そこは、安心していい。但し、眷属を暴走状態に導いたやつらは、知らんがね。」


 ここは、素直に安心することにすべき問題のようだ。強者の論理でゴブリンに対して、補償をするつもりもないようだが、そこは、エルフの次期長がなんとかしてくれるに違いない。


「そこの人族。トム殿といったかな。」


「は・・い・・・。」


「ああ、すまんすまん。警戒を解くのを忘れておったわ。」


 その途端、あの威圧感がスッとなくなった。意図して出したり外したりできるらしい。こういった他の種族との話し合いで威圧しっぱなしというのもおかしな話だ。できてもおかしくはない。


「はっ。ありがとうございます。」


「そんなに畏まらなくてよいぞ。なにせ、これから無茶を言わせてもらうのだからな。」


 その言葉で今度は、アヤの緊張感が隣から伝わってくる。


「アヤ!」


「解かっております。」


 さて、どんな無茶を言われるのか?俺ができる範囲なら良いがチバラギ国まで巻き込むことにならないと良いが・・・。


「我とドラゴン国へ同行して戴きたい。」


「そ、それは・・・。」


「待て、アヤ!それは、同行して他の方々に説明しろという話でしょうか?」


「そうだ。ドラゴン国は、レッドドラゴン無き今、ブラックドラゴンを中心にイエロードラゴン、グリーンドラゴン、ピンクドラゴン、そして我の5人で国を回しておるのだが、我の説明だけでは、不十分と思おておるのだ。是非とも、我が国に来て頂けないだろうか?」


「それは、断れないですね。」


 彼は、何も言っていないが、俺が赴かないとチバラギ国に他のドラゴンが飛来してくる可能性があるのだ。絶対に断れない。


「来て頂けるか。それはよかった。ところで、我が眷属を倒したことでそれなりにレベルも上がったと思うのだが、今どのあたりかの?」


「アヤ!」


「はい!」


 アヤの持つ鑑定能力で今のレベルを確認する。たしか前に鑑定してもらったときは、魔術師のレベル5だった覚えがある。おそらくレベル6に上がりあとは、最大MPが上がっていくはずだ。


「えっ、えーーー。」


「なんだ。どうした?」


「あの。空間魔術師とあります。これは、初代チバラギ国国王の持つものと同じで、陛下の持つ召喚魔術師のさらに上位となります。」


「やはりの。ほっほっほー、よかったよかった。」


 俺のレベルがどうとか聞いてきたのには、ブルードラゴンの思惑があったようだ。俺が空間魔術師であることで他のドラゴンを説得しやすいとかあるのだろう。


「アヤは、ここで待っていてくれないか?」


 俺は、ダメ元で聞いてみる。


「嫌です。私は、貴方の妻です。そういう場は、夫人同伴が当たり前です。」


「ソレを言い出したら、マイヤーを連れていかなくては、ならなくなるぞ。」


「ですが・・・。」


「それは、止めておいたほうが良い。エルフ族としても、ドラゴン族を事を構えたくないからな。」


 それって、マイヤーがドラゴン国で暴走するというのだろうか?


 は・は・・・はははぁ。


 ありえすぎて笑えない。


「わかった。わかった。付いてきて俺が粗相しないように見張っていてくれないか?」


 まあ、この場で捻り潰されないだけマシなのだ。精々、ドラゴン国を楽しんでくることにしよう。


「わかりました。これでマイヤーに自慢できるわ。」


 途端にエルフの次期長が悲鳴をあげる。


「わーーーー。それだけは、止めてくれ!エルフの里が壊れる!」


 オイオイ、マイヤー、いったいどんだけえ?

さすがに妊婦さんがご出陣とは、いかなかったようです。


まあ、後でバレたら、エルフの里は壊滅?

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