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第1章-第4話 ばぁーちゃるりありてぃ

お読み頂きましてありがとうございます。

「どうだ!セントラルキッチンは、なんとかなりそうか?」


「ああ、今、舟本経由でノウハウを取り込んでいるところだ。来週には、店舗で出せるようにしておくよ。」


「すまんな。投資部門の洋一さんにこんなことまでやってもらって。しかも、メンテナンス会社の設立まで・・・・。」


「おいおい、そっちは元々、俺の仕事だろ。それよりも、もうすこし、俺の部門に人を入れてもいいか?」


「ああ、構わないが、できれば従業員を育ててやってくれないか?頼むよ。」


「うーん、そうだな。スカウト1対従業員3くらいでいいか?」


「ああ、従業員に無い技能を持っている人間を入れなきゃいけないのは、解かっているさ。だが、まずは契約社員採用だぞ。解かっているとは思うが・・・。」


「大丈夫さ。俺もそうだったんだから。ま、初めは驚いたがね。」


「ああ、従業員にも同じだけチャンスを与えたいだけなんだけどな。3職種をこなすやる気さえあれば、アルバイトも契約社員になれるのが、うちのアルバイト募集の売りだからね。」


「そして、さらに頑張れば正社員にもなれる。か。」


「ああ、本当はもう少し正社員の比率を増やしたいところなんだが、いかんせんFCばかりだからな。あまり余力が無いんだよな。洋一さんは聞いているか?Ziphoneとフィールド製薬が共同開発するシステム。」


「ヴァーチャルリアリティだっけ。まさに夢物語だよな。寝たきりの老人が、夢の世界を自由に駆け回れるんだっけ。」


「ああ、それ俺が提案しているんだ。」


 実は、投影された映像を夢に見せる魔道具が存在し、異世界の大家さんが言うには、量産も可能らしいのだ。俺はそれをヘルメットに組み込み、ヘルメットの内部に組み込んだ高精細な映像システムと既にフィールド製薬の研究所で研究済みの夢の中で身体を動かそうとするときに発生する脳波を意志の一つとして、組み込むつもりなのだ。


 あとは、夢の世界の住人や建物や他の動物や植物などの3Dデータを異世界の住人や動物などから取り込むつもりだ。


「うちの会社の担当は、その映像を夢の中で見せる装置とリアリティ溢れる映像データだ。Ziphoneには、スパコンの提供とその映像の中の人物や動物のリアリティ溢れる動きのシステム開発を担当してもらう。」


「それが、成功したらゲーム機として売り出すのか?」


「そうだな。おそらく、そこまでしてやっと資金が回収できるところだろうな。まあ、これから数年は先だろうけどな。当分は、単純な映像投影装置として売り出そうと思っている。BDプレイヤーに繋げられ、単純な脳波測定器でレム睡眠状態になると映像が開始する。」


「へえ、それなら売れそうだな。俺もそうだけど、見たくても見れない映像ソフトを溜め込んでいる奴が多いからな。試作機ができたら、試してみたいな。」


「ああ、そのときは、お願いするよ。研究所で被験者としてだがな。」


・・・・・・・


 その日は、ゴンCEOに呼び出された。


「アメリカにですか?」


「ああ、向こうの財界の知り合いに面通しておこうと思ってな。かまわないか?」


「いつからですか?」


「来週の月曜日からロサンゼルスに飛び、再来週の木曜日には、ニューヨークから直行便で帰ってこようと思っている。」


「繰り返しになりますが、金曜日は自社の仕事で、土日は、例の王国との連絡で付き合えませんでしたがよろしかったでしょうか?」


 召喚場所がどれだけ離れた場所になっても問題がないことは、自社に召喚場所を変更した際に確認してある。うなぎの輸送だが、日本に送還してもらい『移動』でアメリカに飛べば問題ないだろう。


「ああ、それは大丈夫だ。それも考えてスケジュールは組んである。」


「わかりました。そのようにスケジュールを調整しておきます。」


「ファーストクラスは、初めてだろう。隣席は、さつきにしておいたから詳しいことは、あいつに聞け。あいつも普段は、ビジネスクラスだが。あいつのほうが、乗りなれているからな。」


「わかりました。ご心配頂きありがとうございます。それでは、失礼します。」


・・・・・・・


「そうですか。父がそんなことを、わかりました。任せてください。ファーストクラスは、折りたたみ式のシングルベッドのような座席です。視界はパテーションで区切ってありますが、隣席とは、一部顔を合わせられるようになっています。とにかく、飛行機の中で必要なものは、全て用意しますので、トムは、身一つで構わないと思いますよ。」


「じゃあ、任せるよ。金曜日は、空けてもらったからさつきに案内してほしいな。」


「わかりました。完全なおのぼりさん観光がいいですか?それともどこかに行きたいところがあります?」


「さつきが俺に見せたい素敵な場所を案内してくれ。」


「わかりました。楽しみにしておいてください。」


「あと、土日は、召喚されるが同行せず適当なアリバイを作ってくれるか?」


「ああ、日本に送還してもらうんですね。そのまま、アメリカに『移動』ですか?」


「そうだ。ハワイは、行ったことがあるから、ハワイ経由ロス経由で『移動』するつもりだ。」


「大丈夫ですか?そんな長距離の『移動』はしたことが無いのでは?」


「ああ、大丈夫だ。まだ奥の手が残っているから。」


 奥の手とは、宝玉のことだ。すでに満タンにした状態の宝玉を自社の金庫にしまってある。レアのMP回復ポーションだけで十分だとは思うが、それを持ち出せば、MPが枯渇することはないだろう。


いつも評価して頂きましてありがとうございます。


ようやく、山田ホールディングス社が一流企業への足がかりを1つ手に入れました。

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