彼女の目
初めて投稿させていただきました。読んで下さった方は何かアドバイスをくださるととても嬉しいです。それではどうぞ。
ガラッ
忘れ物を取りに来た俺。
ドアの音に反応してゆっくり振り向いた一人の少女。
放課後の教室で彼女は一人窓の外を眺めていたようだ。
その目で俺を見る。
「なぁ西園寺…」
「…」
「どーしてお前はいつもそんな目をしてるんだ?」
「…そんな目って?」
「いや、その…何もかもを見透かしたような目?」
「なーにそれ?私、何もかも見透かしてなんかないわ」
「いや…なんつーか、あれだよ…あぁ!!!何て言えばいいんだ!!!??」
「クスッ…変な人」
ほんの少し笑って彼女は行ってしまった。
真冬だというのに上着も着ずにマフラーだけして。
彼女は本当に不思議な奴だと思う。
彼女はなかなか顔の表情をかえない。
大声で笑っている所を見たことがない。
泣いている所を見たことがない。
友達と楽しそうに話している所さえ見たことがない。
彼女は今幸せなんだろうか?
彼女は今何を思って生きているのだろうか?
…何で俺はこんなにも彼女のコトを思っているのだろう?
次の日の放課後も彼女は一人、窓の外を眺めていた。
「あら、また忘れ物?」
「いや違うよ」
「そう」
「なぁ…西園寺」
「何?」
「わかったよ、お前の目」
「…そう。それで、私の目はどんな目をしているの?」
「…俺を魅了する目をしている…」
「そう。」
「あぁ」
「だって、私の目は貴方しか映さないもの」
と言って彼女はまた小さく微笑んだ。
ありがとうございました。応援メッセージやアドバイスを是非下さい。お願いします( ._.)