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迷惑

 オレの知らない紗奈さんがいる…。

 

 というか、知らなさすぎる。

 

 紗奈さんは、話によると幼馴染の佐久間くんにずっと振り回されていたっぽいけど…

 

 でも、今は好きな人がいるって言ってて…

 

 この前みた男性が、やっぱり…今の紗奈さんの好きな人ってことなのだろうか?

 

 

 年上っぽかったけど…

 

 

 二人は、どういう関係なのだろう…?

 

 ってさ‼︎

 

 オレには関係ないよね…。

 

 だって、オレはただの化粧品仲間だし…

 

 なんなら、もっと言ったら…ただの隣の席の人だもんな…。

 

「どうしたの?」

 

 ⁉︎

 

 紗奈さん…

 

 いきなり紗奈さんが心配そうに、オレの顔を覗き込んできたからびっくりした。

 

「あー、ううん。なんでもないよ?」

「そう?ならよかった」

 ホッとした顔をする紗奈さん。

 

 ただの隣の席の人なのに、こんなに心配してくれるなんて…

 

 …

 

 紗奈さんは、優しい。

 

 優しいから、オレは…そんな紗奈さんをオレは…好きになってしまったようだ。

 

 無謀だ…

 

 紗奈さんには、好きな人がいて…しかもその人イケメンで大人な男性なんだから…そりゃオレの恋なんか叶うわけないけど、でも好きな気持ちが収まらない…。

 

 袋に詰め放題して、パンパンになってはち切れそうってくらいな状態だ…。

 

 これは…なかなかしんどい。

 

 なぜだろう?

 

 モカと別れた時は、そんなでもなかったのにな…。

 

 彼女と別れるよりも、ただ好きな人ができただけの方が辛いって…

 

 まぁ、モカとは別れる前の方がどっちかっていったら、しんどかったかもな…。

 

 

 

 別れた時は、紗奈さんが隣にいたから…

 

 紗奈さんの驚き発言や行動の方がインパクト強すぎて、それほど落ち込まなかったんだよなぁ。

 

 …

 

 

 そんな紗奈さんは、未だに配信者として頑張っている。

 

 そして結構、有名人になりつつあるんだけど…でも、今まで通りな優しさは変わらない。

 

 すごいなぁ。

 

 全然気取らないって、なかなかできなそうだけどな。

 

 

 そんな紗奈さん、最近モテているようだ。

 

 今までは、見向きもしなかった男子が急に紗奈さんにチヤホヤとしだしたのだ。

 

 まぁ、一番すごいのは佐久間くんなんだけどね…。

 

 

 紗奈紗奈って言いよる前に、まずモカをどうにかしなきゃなのに、オレは幼馴染だから紗奈とは仲良くしてもいい!とか言っているらしい。

 

 モカとも別れてなくて、紗奈さんにもつきまとうって…佐久間くんは、ある意味すごいんじゃないかって、思えてきた。

 

 てか、紗奈さん…好きな人いるって言ってるのに、そんなこと佐久間くんは、お構いなしなんだよね…。

 

 

 挙句には、オレよりカッコいいヤツなんているわけないとか言い出すし…。

 

 佐久間くん最強説…

 

 

 もしかしたら紗奈さんは、また佐久間くんを好きになったり?

 

 …しないか。

 

 だって紗奈さんの好きな人って、たぶんアノ人だよね?

 

 佐久間くんは、あのイケメンをみたら諦めるのかな?

 

 てか、そもそも紗奈さんは佐久間くんのこと好きだったのに、佐久間くんが他の女性のところにふらふらしてるから、こんなことになってるのに…。

 

 いったい何がしたいのかわからない佐久間くんなのであります。

 

 

 佐久間くんもそうなんだけど、モカも意味がわからない。

 

 最近やたらとオレのクラスきて、オレに話しかけてくるし…。

 

 正直…迷惑でしかない。

 

 なにか、二人を撃退する方法はないかなぁ?って考えていたら、紗奈さんが

 

「佐紀斗くん…元カノさんのこと、また好きになったりする?」

 と、少し寂しそうな表情をオレに向けてきた。

 

「え、それはない。てか、紗奈さんは…また佐久間くんが戻ってきて嬉しい?」

 の質問に紗奈さんは、はっきりと

 

「わたしも、それはない。好きな人できたし…。でもその人彼女と別れたんだけど、もう別の人好きみたい。でもね、わたしおしゃれしてもっと可愛くなって、いつかわたしだけをみてもらえるように頑張りたい」

 って、健気なこというからオレは胸がチクンとなったけど、全力で応援してあげたい!って思ったんだ。

 

 

 だから、

「オレ応援する‼︎これからもいっぱい美容グッズ調べて一緒に頑張ろう」

 って励ましてあげた。

 

 うん!ってめっちゃかわいい笑顔を向けられた日には、オレは気絶しそうになったよね。

 

 

 そんな紗奈さんの隣にいられるだけで、オレは幸せだ。

 

 その笑顔を向けてくれただけでも、幸せを感じた。

 

 

 それだけでも幸せなのに、オレはもっと幸せなことをウェルカムする事になった。

 

 

 なんと、また紗奈さんのお宅へお呼ばれしたのです。

 

 

 続く。

 

 

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