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第七十話

気が向いたから電車の中で投稿します。もしかしたら、昼にも投稿するかもしれないっす。

 クリスが騎士団長の即死に驚いてから一時間後。またも巨大な扉の前に来ていた。道中の戦いはタイムラプスで送ろうかと思ったが、小説では意味が無いので止めておく。


「……神話がクエストなのに、今のところ神兵しか出てきてない。神話に書かれないんじゃ?」


 変なところを心配しながら扉を開くと、中に巨人がいた。白い髪と髭を持っており、手には棍棒のようなものを持っている。「これは勝てない」一目見てクリスは悟ったのだった。


『よく来た。少女よ』


「……どうも」


『ふむ。神界に入って来た時とは性格が大違いだな。男勝りだと思っていたのだが……』


「……それはいい。本題は何?」


『フハハハハハ。それもそうだな。本題へ移ろう』


 目の前の巨人は、棍棒から雷を生み出すと、ホログラムのように使ってクリスの目の前に図を作る。中々に器用なことをする。


『この世には三つの世界があることは知っておるな?』


「……知らない」


『ふむ。神界・地上・冥府の三つだ。今お前が立っているこの地が、神界。常日頃お前たちが暮らしているのが地上だ』


「……冥府は?」


『お前たちの言うところの地獄だ。あくまで俗称ではあるがな。まあ、それはいい。大事なのは今の神界の話だ』


 今度は雷で人物を描いた。話の流れからするに、目の前の巨人も、この描かれた人も神だろうか。


『こいつは、『全能神アグネル』。三代目全能神だ』


「……神」


『いろいろと説明は省くが、こいつが主神となってからは神界が荒れた……。創造神や破壊神、機械神たちも追放され、神界の戦力は大きく減った』


「……(なぜ荒れたのかを教えて欲しいのだけれど)」


『今、多重奏世界(アンサンブルバース)の中で第一、第二階層の管理者が減り、冥府からの侵攻が増えてきた。まだ防げてはいるが、いずれは抑えきれぬだろう』


 その時クリスは気がついた。目の前の巨人が怒っていることに。大地が揺れ、大気が委縮した。神凄い。


『我が力を継承した者として……許されぬことをした。神々を追放するなど。弟子であるヴァグエルに力を継承し、そのヴァグエルが息子(アグネル)に継承したと聞いた時は喜んだが……結果がこうとはな』


「ということは……あなたは、初代全能神、なのですか?」


『ああ。初代全能神ゼウス。今は雷神だがな』


 ここで演技モードの切れているクリスは考える。

 ゼウスは、第一、第二階層の管理者が減った、と言った。先ほどの会話から減ったのは神なので、管理者=神であると分かる。そして、管理者は冥府からの侵攻を防ぐ役割もあった。

 ゼウスの力を継承した、ヴァグエルの息子のアグネルが主神とやらであり、その主神が色々と命令をして神々を追放している。

 途中で出てきた謎の単語、多重奏世界(アンサンブルバース)。そして、第一、第二階層。……もしかして、第二階層は第一階層の未来なんかじゃない……? マップとして似ている場所も多い。そのため未来だと考えたが、もしかして……。


「平行、世界?」


『お前たちがどう言おうと勝手だが、恐らくそれが多重奏世界(アンサンブルバース)だ。お前達はどちらかというと侵略者側だが……これは言わぬ。いずれ知ることになる』


「???」


『ところで、なぜこの話をお前にしたか分かるか?』


「い、いいえ……」


『お前の知人がこの話を知っているからだ』


「知人……?」


 誰だろう、と考える。そして、真っ先に頭に浮かんだのはカナデ。大罪シリーズというクエストを受けているんだから、おかしくはない。


『さて、話は終いだ。後は、お前に力をやらねばな』


「っ、え?」


 思わず唾を飲み込み損ねる。え、この流れで何かくれるの? と。


『当たり前だ。言い方こそ悪いが、お前達には戦争が待っているのだからな』


「え……せ、戦争!?」


『アポロンに聞いた。世界戦争、知性間戦争、神界大戦、多重奏世界最終戦争(アンサンブルウォー)、時空間戦争……この先の話だ。(きた)る日に向けて備えることがお前達には必要なのだ』


「は、はぁ……」


 いきなり知らない戦争を上げられて困った。いや、世界戦争は知ってるけど、恐らく思っている物とは違うのだろう。

 そして、ユニーク装備を貰えるのならありがたいと思っていた。【破壊不可】が付いているだけで最高だ、と。


『が、タダで力をやるわけにもいくまい。それに……』


 そこでゼウスはクリスの胸元に目を向ける。ハッとしたクリスは胸元を隠した。


「せ、セクハラです! 止めてください!」


『勘違いするな。見ているのはお前の魂魄と保有アイテム。体なぞどうでもよい。いやまさか、『治癒神(パナケイア)』の力を宿しているとはな……』


「……? っ! もしかして、こ、これのこと……ですか?」


 クリスはインベントリから耳飾りを取り出す。緑色の美しい耳飾りだ。


『やはりそうだったか。ふむ……。よい』


「え?」


『戦うぞ。そして、勝ち取れ。新たなる力を』


「そ、それは無茶では?」


 さすがにゼウス相手には無理だわ。それに、演技モードに入ってないし……。というか、元全能神なんでしょ? ぜ・ん・の・う! さすがに無理な気がするわ……。


『安心しろ。戦うのは我とではない。我の弟子だ』


「でし?」


『まともに口もきけぬ未熟な魂魄だが、雷を操るくらいわけない。神界では中の実力だが、地上で言うならばボスと呼ばれる存在と同じだ。当然、お前の仲間よりも強いだろう』


「それは無いわ」


 ピシャリと言い放ったクリスから途端に覇気が放たれる。それに驚いた魂魄は揺らぎ、実態を現わしてしまう。その異様な光景にゼウスも気が付いた。


『……ふっ(こやつ、途端に気迫が溢れ出おった。先ほどまでの自信なさげな少女とは別人のよう……。天使が人間の魂魄の気迫に当てられて存在が揺らぐなど……ありえぬ)』


「私の仲間より強い? 〈魔王軍〉のみんなより? 馬鹿言わないで。彼らは、私のことを受け入れてくれた数少ない友達なの。そして、強いの。誰にも負けないほど」


『……それは、神々への宣戦布告か? 管理者をも超えると』


「カナデ君達はこの世界(FFO)の頂点に立つほど強くなる。けれどそれは、神を滅ぼしつくす、ということと同義じゃないわ。というか、それはこじつけがひどいわよ」


『ぬぅ……』


「かかって来なさい。〈魔王軍〉のみんなの力で、あなたに勝ってみせるわ」

クリスには

幼稚園の頃から人見知りが強くて人に話しかけられず、

小学生の頃には嫉妬に狂ったカースト上位女子に虐められて、

中学の間には数人の友達ができたが、ほぼ全ての友人の彼氏に告白されて人間関係が壊れた、

という過去があります。そのため、仲間が大好きです。

高校からは存在感を抑える眼鏡のおかげで何とかやれてます。

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