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第四十五話 第二回イベント開始

「ん……もう時間か」


 簡単な仮眠を済ませ、俺は軽くラーメンを食べる。おいちい。

戸締りを確認して、ヘッドギアをつける。全身に変な輪っかをつけ、FFOにログインした。遅刻するわけにはいかないからな。まあ、時間加速云々の話で遅刻は出来ないんだけど。


そう、今日は第二回イベントの日だ。



♢ ♢ ♢ ♢ ♢ 



「うん。まだいないみたいだな。先についててよかったよかった」


 今回のイベントは二人組での参加だ。そして、俺のパートナーはアオイ。ガチで遅れるわけにはいかねえ……。集合場所の中央広場に、集合時間の十五分前に到着していた。

 人数が増えて来たな。やっぱイベントだし、そりゃそうか。


「……ん、お待たせ。ゴメン」


「いや? まだ十分前だ。俺がちょっと早かったんだよ」


「……本当に私と組んでよかったの……?」


「逆に何でダメなんだ?」


「……だって、ユカとか、幼馴染もいるし……」


「あいつらはあいつらで組んでるからいいんだよ。それに、お前だって一人は嫌だろう?」


「……そもそも一人じゃ参加できない」


「それもそうだな」


 何の生産性もない会話を繰り広げながらイベントの開始を待つ。しかし俺はその前に確認したい、と言ってアオイのステータスを見せてもらった。


「だって何ができるかを知っとかなきゃだろ? 作戦の組みようもないし」


「……確かに」


アオイ

Lv61 ステータスポイント残り:0

HP 50/50〈+10〉

MP 10/10


【STR 35〈+40〉】

【DEF 35〈+60〉】

【AGI 30〈+45〉】

【TEC 10】


装備

  頭 『空欄』

  体 『陰ノ櫻』【STR +25】【DEF +25】【AGI +25】【破壊不可】スキルスロット【鷹使い】【空欄】

  右手 『宣告者ノ手』【STR +15】【DEF +15】【破壊不可】スキルスロット【スタビリティー】【空欄】

  左手 『宣告者ノ手』

  靴 『鷹脚』【DEF +20】【AGI +20】【破壊不可】スキルスロット【影結び】【空欄】

  装飾品  『ハンターの首飾り』【HP +10】

       『空欄』

  メイン武器 『冥影鷹虚 STR 70』【銃撃進化】スキルスロット【冥影葬送】【空欄】

  サブ武器 『死神ノ手 STR 200』【破壊不可】スキルスロット【陰呑】【空欄】



クラス専用スキル

【夜目】・【種蒔き】・【カウンター】・【オーバードライブ】


スキル

【麻痺無効】・【憤怒無効】・【呪法耐性(中)】・【石化耐性(中)】・【凍結耐性(中)】・【範囲攻撃】・【パワーアタック】・【破壊の一射】・【爆裂の一撃】・【サーモグラフィー】・【会心必至】・【対物理特攻】・【物理障壁】・【雷属性中級魔法】・【小規模障壁】・【索敵Ⅱ】


「うんうん。やっぱ装備の『シャドウシリーズ』はキチガイだな。意味が分からんレベルだ」


「……キチガイとか言うな。前見せてないスキルを説明すると、【爆裂の一撃】は着弾時に爆発を起こす一撃。STRもちょっと上がる」


「魔法も使えるのか。え? 魔法系スキルって、クラスが魔術師(マジシャン)の人だけじゃねえの?」


「……特定のクエスト……『魔術学園』っていうのを受けたら入手できる。もっと言えば勉強して覚えたら使える」


「なるほど。いつか取ってみるかな」


 魔法とか憧れるーと言っていると、第一回イベントの時に出てきたあの少女が出てきた。マジでアイドルみたい。ってか、今度は液晶じゃなくてみんなに見えるような現れ方なんだな。


『やっほー! みんな! 今回も解説実況をしていく、リンカだよ!』


「「「「「「「「おおおおおおおーーーー!!!!!!」」」」」」」」

「「「「「「「「リンカちゃーーーーんっっ!!!!!」」」」」」」」


 以上に盛り上がる一部のプレイヤーを片目に、アオイは呟いた。


「……カナデはあんな風になってなくてよかった」


「んー別に可愛くないとは思わないが、お前を含めて周囲の女子と大差ないからな。眼が慣れてる。それに、オタクの偶像みたいなもんだし。アレみたいな性格は」


 実際のところは裏がある、と付け足しておくと、アオイは微妙な顔でこちらを見ていた。なんだよ?


「……炎上するよ。作者が」


「??? 作者???」


 そんな会話をしている間にも説明は続いている。今の会話の時間、皆には飛んでいたので、俺が代わりに説明してあげよう。


①今回のフィールドは前回と同じ場所を使う。ただ、前より広く感じるかも。苦情が来て拡張したから、だそう。(前と同じじゃねえじゃん。)

②ゲーム内時間四日間で繰り広げられる。時間加速を用いているので、途中参加は不可。現実の時間では二時間となる。

③基本ルールは前回とほぼ同じ。キル数、与ダメージ、被ダメージの三観点からポイントを算出して順位を決める。ただ、デス数二回の制限が無い。死に放題。


『それじゃあ、みんな頑張ってね! 出会ったならばすぐ殺せ! ああっと、時間だ! いっくよー! 5! 4! 3! 2! 1! スタートぉっ!!』


 その場にいた全員が別フィールドに転移させられた。さあ、戦いの時間だ。



♢ ♢ ♢ ♢ ♢



「ん……氷? え、氷!?」


「……マップ上では、だいぶ北にいる。南下した方がいいかも」


「へえー、このマップって氷で地面ができてるエリアがあるんだな。北極みたい。いや、大地があるなら南極か?」


「……そのイメージだろうね。これからどうするの?」


「あー、ちょっと行ってみたいところがあって」


「……?」


 そこで俺はインベントリに手を伸ばす。一枚の紙きれだ。第一回イベント中に手に入れた謎の地図。おそらく、このフィールドと合致しているからだ。


「この変な地図のバツに当たるところに行ってみないか? いや、嫌ならキルムーブかますだけなんだが……」


「……いいよ。ここならちょっと南下するだけで済むし」


「え、いいのか? お前、ランキングの上のほうに行きたいんじゃ……」


「……行きたい、けど、それよりも面白そうだから、そっちに付いて行く」


「アオイ……ありがとう。それじゃあ、まずは近くの敵を殲滅してから行くか」


「……いいよ」


 そしてアオイは俺の方向に、つまり正面に『冥影鷹虚(メイエイオウコ)』を連射し、俺はアオイの方向に『黒龍』と『白龍』を連射する。くははっ、互いに敵に気付いてたなんてな。流石だ。


「……【爆裂の一撃】【対物理特攻】【破壊の一射】」


「うわぉ。てんこ盛りだ」


 ドドドドォッ!! といつもより激しい音が炸裂し、俺の背後の敵が消える。俺も俺で何とかしないとな。


「【(つらね)】ッ!」


 俺の持つMPをすべて消費し、高火力の弾丸を叩き込む。五発撃てたので、二人とも始末出来た。【(つらね)】の強化倍率どうなってんだ?


「……あの氷塊の向こうにいるけど、待ち構えてる。どうする?」


「なんで待ち構えてるのが見えてるかは知らんが、まあ、洗い流せばよくね?」


「……え?」


「大体あそこらへんに出てくるはずだから、狙っといてくれ」


「……本当に出て来るの?」


「多分な」


 本当に氷塊の裏にいるんだったら、障害物があっても水の流れ的に洗い流せるあっちの方が強いかも。俺の認識していない敵は”海”で飲み込めないしな。


「【任務遂行】【災獄旧海】“波”!」


 俺たちの背後からゴゴゴゴゴゴォッ!! という音がし、大量の水が流れて来る。津波だァ!


「……えっ!? えっ、えっ!? ちょ、なにあれ!?」


「俺のスキルだから安心しろ。それに、出て来るぞ?」


「……うわ」


 武器を構えていた男女二人組が、海で溺れたように流されていく。別にこのままでも死にそうなもんだが、確実に殺す、と言わんばかりの眼光でアオイが撃ち抜いた。怖い。


「……もう敵はいなくなった。行こう」


「あ、うん」


 隣にいる女子に恐れを抱きながら、俺たちは宝の地図の案内に従うことになるのだった。

この話を含めて十六話かけてイベントが行われます。

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