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第二話

リアルな世界なれど、ゲームはゲーム。


『―――最前線へようこそ。カナデさん。ここは、あなたが自由に生きられる第二の現実です。どう生きるも自由。誰と関わるも自由。この世界で、あなたは成長することができるでしょう』



「お、おお~~。おおおおっ!!!」


 すごいっ! これがゲームか!? リアリティがありすぎる! 音も光も、あらゆる物理法則が再現されているッ!

 そこは、宇宙ステーションのように機械で構成された部屋だった。凄くSFチックだな。

ここがスポーン位置といったところか。とすれば、死んだらここに戻って来るのか?


 初期装備の見た目はすごく村人。科学とは無縁そうな見た目だ。何か持ってないのか、とメニューを開くと、『初期用ハンドガン』が装備できるようだった。


「おっ、これは、グロックのG19か……。やばっ、興奮する……」


 一人でうひょーっ! と興奮していると、目の前にインフォが開かれる。しかし、俺がその内容を見る前に、右下のスキップボタンに手が当たってしまった。


「あっ、やべ。なんか消えた……。まあ、いいや。どうせなんかの告知だろ。それよりも、撃ちに行きたい!」


 どこに行けばよいのだろうと周囲を確認する。しかし、マップらしきものは見当たらない。

仕方ない、と思い、そこを歩いていた同年代程の女性に聞いてみる。栗色の美しい髪を持っている人だ。


「あの、すみません。始めたてのプレイヤーが行くとしたらどこがいいですか?」


「ふぇっ!? わ、私に聞いてるのっ!!??」


「あ、はい。そうです」


「あ、え、えっと……あっちの方にある森とかどうかしら……。あそこにはスライムとか、弱いモンスターしか出ないから……。メニューのマップから見れると思うのだけれど」


「あ、確認してみます。ありがとうございます」


「こ、こちらこそ……? あれ、なんで感謝してるの私……?」


 確かに開いてみるとメニューからマップを確認でき、任意のタイミングで展開できることも知った。なんだ。そんな機能あるんだったら教えてくれよ。チュートリアルみたいなのもねえしさ。


 ちなみに、この世界はとくにストーリーの設定が無い。強いて言うなら、銃と魔法が共生している世界、というアバウトなものだけだ。だからこそ、その内容に幅が出せる。まあ、ちょっと戦争要素も入っているみたいだが……。

何にせよ、まずは試し撃ちに行こう。



♢ ♢ ♢ ♢ ♢



「ここかぁ……。うん。めっちゃ森。すっごく森」


 目の前にスライムがいることを除けば、すごく普通の森だった。


「いいね。ところで……銃声直聞き?」


 イヤーマフ(射撃練習の時につけるヘッドホン)無しにゲームすんの? いや~、耳が壊れるって……。

 少々躊躇いながら、引き金を引く。


カチッ……


「あっ、弾入れてない」


 律儀に待ってくれるスライムを横目に、リロードをする。よし。これで弾は入ったな。じゃ、行きまーす。


パンッ! パンパンッ!!


 軽快な炸裂音が響き、弾丸が射出される。そしてそれは、寸分の違いなくスライムを撃ち抜き、赤いダメージエフェクトとともに消えていった。光のようになるのか。

そして、ピロンッ! とレベルアップの音が響く。しかし、それは気にせずに考察を重ねた。


「……あまり音は大きくないんだな。確かに、難聴者が増えたら大変だからな。あまりうるさくないようにするのも当然か……」


 反動もほとんど無かった。これは、STR値で抑え込んでるってことか? これが、第二の現実最前線か。まあ、マジもんの現実を見せるより理想の方がいいんじゃない?

 それと、さっき撃ってみて気が付いた。このゲーム、もしかしたら


「弾丸躱せる? 通常の三百、四百までは行ってないだろうから……スナイパーは無理だとしても、もしかしてアサルト程度なら行けるか?」


 恐らく、百五十から百七十キロほど。どっかのメジャーリーガーのストレートくらいだ。極めたら躱すことができるかもしれない。

……できたらな。


「性能面は現実より改変されてるな。銃器の都合上攻撃力は固定だし……」


 もう少し続けてみると、何か分かるかもしれない。まだダメージとかも知らないし。

もっとモンスターを探してみないと……!


「いた!」


 先ほどのスライムが五匹、ピョンピョンと現れた。そしてそれは、近づくことも無く、表れた瞬間に光となって消える。


ピロンッ! 『レベルが上がりました』


 今度は四匹出て来る。そして、またも即座に射殺する。一発外してしまったが。

ってか、ピロッピロうるさいな。非通知にするか。『メニュー』からの『設定』でレベルアップの通知を、非通知に変更。


「よしよし。俺のエイム能力は落ちてないな。後はレベルを上げて、ステータスを割り振って……こいつらから入手した金でハンドガンを買う、と。分かった。こいつらを殺しまくればいいんだな」


 またも登場するスライム。今度は三匹か。よし。


パンパンッ! カスッ……


「ハァ!?」


 二匹は倒せたが、残りの一匹は残った。なぜか?


「……弾切れかよォ!?」


 グロックのG19の装弾数は15発。初戦で三発、次の五匹で五発。その次の四匹で五発。今回の二発。確かに十五発撃ったな。

 弾薬も買ってないため、もう弾はない。襲い掛かって来るスライムを避けて、引き金を引く。やはり弾は出ない。


「何か救済措置はねえの!?」


 メニューを開き、持ち物を見る。すると、『初期用ナイフ』の文字が。なるほど。サブ武器にセットできるんだな。弾が無くなった時は拳か脚かナイフを使えと。ああ、胴体もいけるか。


「よいしょーっ!」


『ニエッ……』


 今度は悲鳴を出しながら消えていった。一撃か。装備ごとのSTRも確認しなきゃな。まあ、何はともあれ……


「帰ろ。もう何もできねえし」


 討伐した時に自動的に貰える三十九ゴールドを確認し、街へ帰る。スポーン位置である街は、一つの部屋だけではなく、いくつかの部屋により構成される街だった。大自然の中にいくつかの四角が置いてある感じ。


 帰ってきたので、何か買えるものは無いか探す。主に弾薬。

そこで、店を見つけた。いわば、武器や防具の店だ。


「いらっしゃっせー。何でもあるヨー」


 そこの店員はあらゆることがラーメン屋っぽかったが、置いてある品は銃器だった。うんうん。あっ、AKも置いてあるのか……。

 しかし、俺はハンドガンしか使えず、さらには金がないので弾薬だけ買う。三十ゴールドで二箱変えた。残り九ゴールド。なんて貧乏な。ギリギリの生活を送らねばならんのか。

 だけど、理論上これで無限に撃てるな。当分はこの方法で楽しもう。


「さ、森行くかー!」



カナデ

Lv3 ステータスポイント残り:6

HP 10/10

MP 15/15


【STR 5】

【DEF 0〈+3〉】

【AGI 15〈+2〉】

【TEC 5】


装備

  頭 『空欄』

  体 『初期用装備:体』【DEF +3】

  右手 『初期用装備:手袋』

  左手 『初期用装備:手袋』

  靴 『初期用装備:靴』【AGI +2】

  装飾品 『空欄』

      『空欄』

  メイン武器 『初期用ハンドガン STR 7』

  サブ武器 『初期用ナイフ STR 200』


スキル

【無し】

チュートリアルは、カナデが消した画面から行けるはずでした。

そこでは操作方法やスキルの使い方を学べたり、全てクリアしたらレベルを5くれる、という特典があります。

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