表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
変人おれごん未来の、第5作執筆もよう悶々エッセイ  作者: おれごん未来


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

86/152

第86話 路傍のすな

 Amazonさんで絶賛発売中の処女作『タイムスリップ! 歴女コスプレイヤーはじめさん』が、先月どどんと読まれておりました。これまでに3000円ほど売り上げましたので、あと55年ほどで元が取れますね!

 いや〜、長生きしよ。




 おれごんの左手親指には、爪の根元に黒い砂つぶが入っていましてね。いえ、今はもうないので過去形なのですが。

 たぶん幼少期に逆むけのところへ砂遊びかなにかで入って、そのまま体に取りこまれたものなんじゃないかと思います。

 かれこれ40年? 皮膚を透過してずっと見えていて。ずいぶんと長い付き合いで。


 ある日そいつが移動をはじめましてね。いままで沈黙していたのになんでか、爪の成長に巻き込まれたらしく。人体の神秘、みるみる爪を上ってくるじゃないですか。


 んま、実際には爪の成長と同じに、数ヶ月かかって先端に達したのですが。痛みがなくてほんとうに良かった。


 気づいたらなんの挨拶もなく居なくなっておりました。40年来の付き合いに、なんの別れの言葉もなく。


 先日お話しした道ばたの花束と同じです。なくなってからの方が気になって確認してしまう。確かここにあったはず。

 ほくろのような、黒色なだけに汚点とでもいうべき皮膚の下の砂つぶは、しかし身体の一部だった。


 綺麗さっぱりなくなって思うのは、


「あいつどこ行ったのかなぁ」


 道路でシャバを満喫、砂として元気にしてる。

 それとも運よく田んぼや畑に?

 室内で粘着のコロコロにくっついてゴミ箱行き、燃えるゴミと一緒にファイヤー?

 そして残灰とともに再利用エコ舗装に?


 おれごんは例のあの交差点を通るとき、いつも見やると思います。あの花束がいつか見えるような気がして。以前にも増して。これからもずっと。

 親指の爪の付け根をさすりながら。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ