第85話 2025年開幕、マンガの話
もうね、おれごん家にサンタさんは寄ってくれなくなりましたからね、夜中の来訪に備えなくてよくなったので楽なものです。
しかし淋しいと感じているのも事実。あのドキドキをまた味わいたいものです。
新年明けちゃいましたね。1月1日更新は偶然です、ちょうどそのサイクルでした。
今年こそ心安らかな年となりますよう。
今もリアルタイムで追いかけているマンガがいくつかあります。この存在はなんとも心強いものですよ。とくに求めるものもない人生、先々の展開に期待して発売日を心待ちにするのはなんともよいものです。
なぜその程度が嬉しいかって?
希少な存在だからです。だって若いころはもっともっとたくさんの作品を追いかけていたから。週に少なくとも10冊は買っていたから。
実店舗で、ヤフオクで、古書店で。よく遠征もしていました。あんなに貧乏だったけれど、食べるのをがまんして、寝食を忘れて。
いまもそれほど給料は増えていませんけどね。んま、チリ(昇給)も積もればゴミになる。ところが1冊1冊が値上げされていますから、実はパーセントでみればあまり変わらないのかも。
現在それほど家計にダメージがないのは、あのころに比べると追いかける作品数がずいぶんと減ったから。今やほんのひとにぎり。
ワンピースはもはや推進力をうしない、慣性の法則でどうにか。完結した、連載が途切れた作品も多数あり。
本屋さんで売り場の多くを占める、流行りの異世界はどうも水が合わなくて。『異世界おじさん』と『片田舎のおっさん剣聖になる』、『ソードオラトリア』だけ。
以前はもっと多彩だったじゃないですか。色とりどり。宇宙で海で、ロボで学校で過去で恋愛で。もちろん流行りだっていいんです、どうしてそればかり、なぜ一色だけになってしまったのかと。
平積みを丹念に探索して、以前は両手で抱えきれないほど、現在はほとんど素通り。
老舗マンガ雑誌はおよそ、古くからの流れを今も踏襲してくれています。多彩な品ぞろえ。おれごんのような古い読者には嬉しい存在。
なかでもおれごんがこれはと思う作品をいくつかご紹介します。
ブレイクブレイド、は最近終わってしまいましたねえ。マンガがマンガたるゆえん、ここぞの場面で決める一枚絵の迫力が桁外れ。
あれがロボの最後の砦だった。今は失い、漠々とした砂漠が残るばかり。だからこそおれごんが挙兵したんです。いざバンダナコミック。
バウンスバック。ファンタジー色の少ないゴルフマンガです。
主人公がなかなか勝てない、ギリギリ参加資格を得るくらいの展開が返って魅力。それだけ敵役が勝つわけですが、嫌味がなく、いわゆる悪者じゃない。
人体のデッサン力が凄まじく、身体の動かし方が理にかなっていてなんとも心地よい。
ウマ娘シンデレラグレイ。爆発的な面白さからスタートし、現在は顔芸。ご飯食べすぎとか、最初のころの飄々とした主人公がよかったのに、最近はとんと。終始顔芸。
こちらもなかなか勝てない展開が続き、さらには不遇、競バ界初の大抜擢、躍進もあって、シンデレラの看板には偽りなし。ただし改善求む。
となりのフィギュア原型師。日常系コメディ、会話のキャッチボールが豪速球すぎて気持ちいい。アニメ化求む。
氷菓。アニメの後追いで始まり、追い越しました。日常の謎解きはおれごんのツボかもしれません。もしくは、米澤穂信先生のお作品がツボなのかも。
ほぼ小説は読まないおれごんも、先生の文章に触れてみたくなりました。
メイドインアビス。探窟という新たな表現の地平、というか地中を切り拓いた化け物作品。
初見は飛行機の中。機内持ち込み荷物の半分を占めるにもかかわらず、この作品をバッグにつめて渡米した当時のジャッジに拍手を。大興奮でほぼ徹夜にて読破し、アメリカ初日の業務に多大な影響を及ぼしたのはいい思い出です。
当時、途中からは翌日に悪影響が出るとわかっていたのに、読んだ。携えただけ読み尽くした。10年に1回ほどの、長谷川裕一先生のマップス以来の読書体験。あれほどの衝撃をまた、受けてみたいものですねえ。
それをただ待ちわびるのではなく、今度は自分自身がそんな読書体験を与える側になる。そうなれたなら。
いいですよねえ〜?
新作はそこまでの完成度をめざします。いいえ、冗談じゃなくて。もしかしたらおれごん最後の長編になるかもしれないんです。ありったけは、ここで。




