第4話 よみがえるロボ
以前はひとつのアイデアを糸口に何万字も書いたんです。するするすると出てきましたから、ロボではまだその糸口が見つかっていないんですね。ロボ像はおぼろげで、主人公も性別すら不確か。
でもね、焦る必要はないんです。来年の今ごろまでに完成していればいいだけの話なんですよ。ゆっくりと1年かけて向き合ってみようじゃないですか、ロボに生かされたおれごんがどんなロボを描くかを。
つまり腹が決まったということです。昨年も書こうとして頓挫し、スポーツ小説へと舵を切りました。書きにくいのは重々承知、その上で完成を目指します。
なんなら再来年でもいいんですよ、いつか書けばいい。まだおれごんが滅するまでには20年くらい残されていましょうから、それまでにロボで1作。そう考えたら楽ですよねえ。
あ、でも『創造的人生の持ち時間は10年』なんでした。あと6年です。残りの6年でどうにか。
糸口とはストーリーと言いますか、アイデア、もっと限定するとひとつの出来事です。主人公が『これ』をする、そう決められただけでかつてはドバッと物語があふれました。まさに芋づる式です。またそうなればいいだけのこと。
待ちますよ、書けるようになるまで。私は私の4年間を信じたいと思います。遊びにも行かずに、ロボもいじらずゲームもしないで、ずっと机に向かい続けた日々を信じます。