第110話 おれごんはいつだって挑戦者
ずっと面白いマンガがないないと嘆いているおれごんですが、これって、おれごんが挑戦を忘れたからだって気づきました。
今って、他の方のレビューをみて、ランキングをみて、発行部数に背を押されて買うことが多い。だってハズレと感じる回数を減らしたいから。
なに言っちゃってんのと。
そうじゃないでしょと。
なぜならおれごんは挑戦者。とるべき手段はひとつだけ。
表紙買いですよ。
評判なんて気にしてるヒマない、表題と表紙絵に何かを感じたならガッとつかんで。一目散にレジへと向かったじゃないですか。小学生でも大人になってからも、ずっとそうしてきたじゃないですか。Amazonさんが便利すぎてわすれちゃっていました買い方。
20世紀だったころ、マンガの情報はマンガ雑誌でしか入手できなかった。当然すべての雑誌を追うなんてできないので、書店で並ぶ新刊コミックの表紙とにらめっこするしかなかった。
あのときを思い出せおれごん!
Amazonだから、楽天ブックスだからなんだっていうんですか。画面に出た表紙を透視しろォ!
一期一会、パッと表示されたリコメンドに魅かれたら、乱暴にカートへつっこんで即決済するのだ。あとは野となれ山となれ。
数日して、注文した覚えのない荷物が届いたらそのときが出会い。良縁もあればそうでないこともありますけど、それって昔やってた表紙買いと一緒。
なんの後悔も、ありますけれどもこれこそが醍醐味。当たってヨシ、はずれてなおヨシ、ふところもまた痛し。
本屋で発掘する楽しさを、やっとECサイトでもできるようになった気がします。
そうした新しい活動の中で、おれごんがこれはと感じたものをご紹介しましょう。おすすめ作品です。
『いつか死ぬなら絵を売ってから』
題に惹かれて。
主人公が選択肢を得て、絵画表現の幅を広げるのかと思いきや、変わらないでいることを選んだのがとにかく好ましい。純朴。
主人公の画家とパトロンの関係がよき。しあわせになってほしいなぁと願って読んでいます。
たぶん『あくたの死に際』が好きな方なら合うと思います。
『ふしぎの国のバード』
乙嫁語りのような表紙絵から。
はるばる欧州から『今後すみやかに失われるアイヌ人の生活』を記録して残すために訪日したイザベラ・バードさんの冒険譚。今やまさに失われてしまった様をみて、バードさんの先見の明に感服するばかり。
劇中のバードさんがちょっと若すぎる気がしますが?? どう見ても20代、史実ではアラフィフ。
『死刑囚042』
字面が強すぎました。凹凸のある表紙カバーがすてき、アクセントとして点字も打刻されているんです。もちろん、点字は内容と関係があるからこそ用いられています。
田嶋(死刑囚)と椎名(心理カウンセラー)が尊すぎてつらい。静かな感動作。こんな静かな小説をいつか編んでみたい。
いろいろと堅苦しい昨今、むしろこの作品のドラマ化なんか実に挑戦的でよいと思います。
このあたりは騙されたと思って読んでみてほしいです。あまたのマンガを読んできたおれごんのおすすめ。




