俺の目覚まし時計が意志を持つ時
目が覚めると知らない女の子が立っていた
「キミは…誰?」
周りを見渡すと見たことない部屋
「ここはどこ?」
「ここはアナタの頭の中です」
「頭の中?それってどういう…」
「そろそろ時間のようですね」
彼女がそういうと突然強い光が。
あまりの眩しさに俺は思わず目を瞑ってしまった
再び目を開けると彼女の姿はなく代わりにスライムがいた
「勇者様!どうか我々の村を救ってください!」
「勇者?俺が?村って」
「ヤツが来ます!」
ズドンッ ズドンッ
地鳴りのような音と共に黒い大きな何かが近づいて来た
「クマ?…熊っ!?てかデカッ!無理無理無理無理…!」
「お願いします勇者様、アイツに捕まれば死ぬまで奴隷にされてしまいます。どうかお助けを」
「あーもう分かった。とにかくお前らからコイツを引き離せば良いんだな!?」
「そうです。助けて頂けるのですね。ありがとうございます」
「おいっ熊!、こっちだ!」
「勇者様、その先に崖がありますのでお気をつけて」
「分かった」
(ったく、優しいんだかなんなんだか)
少し走った先に亀裂のようなものが見えた
「あれか…って普通に飛び越えれる幅しかねーじゃんか。ちくしょースライム感覚か」
振り返ると背後には手を振り上げたクマが立っていた
(やられるっ)
俺はギュッと目を閉じた
「…そうま…そうま」
(あれ、痛くない?…それに誰かに呼ばれてる)
「そうま」
目を開けると見慣れた顔…でも少し大人っぽい?女性が白い服を着て立っていた
「綺麗…」
「ありがとう、嬉しいんだけど今式の最中。そうまがキスしてくれないと終わらないから。」
「改めて、誓のキスを…」
ジリリリリ…
目覚まし時計の音が鳴り響く
「…夢?はーまた夢オチかよ、毎回毎回いい所で起こしてくれるよな目覚ましくん。俺の頭の中操作するの止めてくれない?」
どういう訳か俺の夢は目覚ましをセットした時しか覚えていなく、もうこれは操られてるとしか思えない
「そうまー早くしないと遅刻するわよー!」
「今行くー 」
俺の1日は目覚まし時計との戦いから始まる
作者の体験を元にした 初の作品です。
こうして誰かに読んでもらうように書いたことがなかったので拙いですが読んでもらえると幸いです。
いい夢ほど長くは見れないですよね…