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首取り物語:北条・武田・上杉の草刈り場でザマァする  作者: 天のまにまに
★★綱成君その首貰っちゃうゾ★★

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綱成(地図あり)

 機動防御の意味は作者きちんと理解しているつもりなんですが、この場合は機動防御に当たらないかも。

 只かっこよいので主人公が言っているだけです(^▽^;

 一応、敵攻撃力の破砕ですからOK?


 あと乗馬射撃は音だけです、はい。


 あと、「勝手にランキング」今更ながら、つけて見ました。

 キシ〇ア様に「これはいいものだ」と言いたい人は、下の方にリンクがありますので「クリック」してね~






 2000年11月1日:改訂版:政賢の野望パワーアップキット武将データ更新


【北条綱成】

「統率:91。武勇:96。知略:79。政治:59。特技……」


【後藤透徹】

(カッコ内は官兵衛付きの場合)

「統率:78(+17)。武勇115。知略:22(+48)。政治:2(+55)。特技……」


【東雲尚政】

「統率:72。武勇:70。知略99。政治52。特技……」





 1551年9月中旬未の刻(午後2時)

 上野国茂林寺西方5町(500m)

 北条綱成



 一刻前の左翼を襲った西からの攻撃。

 あれは最近畿内で使われ始めた種子島か?

 小田原にも一度武具を扱う行商人が持ってきて試射をした。

 その時は10間離れても甲冑を易々射貫き、その威力に驚いたものの、連射ができず雨にも弱いと聞き、さらには火薬が目の玉が飛び出るくらいするという事で、氏康様を始め家中一同は全く気にも留めなかった。


 それを大量に撃つとあのように聞こえるのか。

 儂の本陣は4町(400m)離れていたが、ぱぱぱぱーんと軽い音であった。

 しかし使い番の話によると近くでは「雷様が怒ったかと思う」ような大音声であったとか。

 道理で落馬する者が多数いたはずだ。

 被害自体は大したことはない。

 最右翼にいた足軽が十数人手負いになったが、むしろ驚きと恐怖で壊乱したのが問題だ。

 あれを真正面から喰らったらどうなるのか?

 もっと手負いが出るやもしれぬ。

 さすれば恐怖も倍増であろう。

 自分たちが戦っていない手の届かぬ敵から、一方的にたたかれる恐怖は長柄でのぶつかり合いとは比べ物にならぬ。


 こちらの崩れに付け込み攻勢に出てきた由良や佐野。

 左翼に集中攻撃を加えてきた。

 ことに先鋒の太田資正がしぶとい。

 左翼と中央の間を分断しにきりの様に押し込んできた。

 お蔭で左翼は散り散りになり、本陣まで横槍を付けられてしまった。

 前線を支える川越衆はまだ訓練が行き届いておらぬ。

 中央前備えも崩れ始める。

 本陣の玉縄衆の精鋭を送り何とかしのいだ。

 そのとき、


「至急の知らせ! 川俣に敵兵! 渡しは閉鎖されました! 」


「どこの兵じゃ? 」


「波にちどり! 大胡です! 」


 まさか!?

 ここに来る前には、玉縄衆4000を率いて大胡へ牽制に出向くはずであった。

 今でも半分の2000は大胡の兵誘引のために進軍しているはず。

 佐野の軍勢が出てきたことで急遽、儂の旗本700のみでここに急行したが、その後たった1~2日でこちらへ来たのか?

 河か、船を使ったのじゃな。

 じゃが、それなら大した兵数ではないはず。


「兵の数は? 」


「1000は下りませぬ! 」


 これは船を相当数使ったな。

 ……それよりも、こちらの退路をどうする?

 1000で川俣を押さえられたらまずい。

 あそこへは一本道。追っ手に追いつかれる。

 とりあえず、そちらはいけぬな。


「渡し舟はどうなっておる? 使えぬか?しもの方にも10艘以上おいてあるはず」


「よく見えませなんだが、全ての渡し船は下流へ引き返して行った模様! 」


 川俣はもう完全に使えぬな。

 あとは西の赤岩の渡しじゃが……

 守備に300置いてきたが取られているか。

 そう考えるのが普通じゃ。

 先ほどの騎馬隊もそこから上陸したか。

 数で300。

 先の1000と合わせて、少し多すぎではないか?

 八斗島の渡しを守備するのに300から500は要るはず。

 大胡の総兵力がまだわからぬが、2000は居まい。

 すると赤岩を守るのは先ほどの騎馬隊のみ。

 あの足で遊撃され種子島で撃たれると相当な被害が出るが、完全に退路を断たれる前に渡し場と舟を奪取するか。

 遅くなるほど兵力と陣が充実しよう。

 罠もあろうが食い破ればよい。

 もはや、後詰どころではない。

 ここで由良や佐野に勝っても、後が続かぬ。


 撤退じゃな。

 東は湿地。

 4000の兵が整然と撤退することは能わぬ。

 南も同じようなものじゃ。

 もう残りは西しか残っておらぬ。

 秋の陽は鶴瓶落とし。

 あと2刻で暗くなり始めよう。

 1刻で移動、1刻で敵を破る。

 儂は、撤退の差配をし始めた。




 同日申の刻(午後4時)

 赤岩の渡し

 官兵衛



「まだかかるか?官兵衛。

 あとどのくらいじゃ? 」


 後藤の旦那は、せっかちで困る。

 まあそれがいいとこなんじゃが。

 今5隻の舟に後藤隊300が分かれて乗船し、利根川を遡上している。

 この時期の風向きでは、帆は使えねえ。

 左右の岸から近在の住人を銭で集めて、5隻を引っ張らせての遡上だ。

 旦那がイラつくのもわかる。

 これなら歩いた方がマシともいえるが、体力は維持できるから間に合うようならばこちらの方がいい。

 だが、先ほど使い番が走り込み、殿からの「敵が赤岩へ向かって後退する模様。大至急戻るように」との命令が伝えられた。


 まだ10町はあるが、ここで降りるか?

 周りの岸は結構ぬかるんでやがるな、くそっ。

 これじゃ下手すると火縄と火薬が濡れちまう。

 仕方ない。


「後藤の旦那。

 ここで兵は下ろしましょう。

 ただし種子島の装備は船で運びます。

 無理に持って行っても濡れたら元も子もねぇ」


「よしっ!それで構わん。

 長柄と弩弓で勝負じゃ!

 まっとれ、地黄八幡!

 首獲ったるわ!! 」


 俺は部下に舟で河岸まで種子島を持って行くように指示し、後藤の旦那の後を追う。

 この旦那には俺が付いていないと、戦にならんからな。




 同日申の刻(午後4時)

 茂林寺西方1里

 東雲尚政



 散在する薄の繁みに隠れ、40名で編成された小隊が所々で近づいた敵に種子島を放つ。

 早合3つを撃ち尽くすと後退。

 この繰り返し。

 だがこの平地では馬は隠せない。

 よって、次第に対抗策が練られ包囲されないように1射したら後退するようになってきた。

 やはり柔軟性があるな。地黄八幡とはよく言ったものだ。

 地力がある。


 あと1里は後退する余地はある。

 このまま続けてもよいが、そろそろ陽が沈む。

 あと半刻もすれば逢魔が刻だ。

 敵も味方も相手が見えにくくなる。

 さて、どちらに有利になる?

 射撃の方が不利なことは承知。


 徐々に敵の陣形が変化してきた。

 二つの魚鱗が前面に作られつつある。

 これは……殿が言っていた「ぱんつぁーかいる」という陣形か?

 こちらの少数に分かれた射撃陣に対応したのか?

 だがあれはこちらが固定した陣であることが条件だ。

 一応、今までの方式を改めた方がよさそうだな。


 うううむ。


 やはりこういう時は殿だったらどうするか、そう考えてみるか。

 「敵さんの気持ちになること大事」と言っていた。

 網成は後背を由良・佐野・太田に慕われ(追われ)、殿しんがりが戦いつつこちらへ向かってきている。

 前進するしかないのだ。

 一番怖いのは立ち止まること。

 そして兵が浮足立つこと。

 このどちらかを敵に起こさせれば進退窮まるに違いない。

 このまま、後退していいのか?

 同じことの繰り返し。

 相手は安心するに違いない。

 ならば、意表を突くしかない。

 何処を衝く?

 側面は駄目だ。直ぐ対応される。

 何度もやっているので、もう効果はない。

 では……


 これだ!!!!


「総員。傾注!

 これより敵、殿しんがりに横槍を入れる!

 乗馬して敵の北側を全速で機動!殿しんがりを崩し、お味方に敵のけつを後ろから思い切り蹴飛ばしてもらうっ!

 さあ、お楽しみはこれからだ!!!! 」


 300騎の1里迂回、大反撃が始まった。




 同日酉の刻(午後5時)

 茂林寺西方半里

 太田資正



 やばいぜ。

 もう夕刻だ。

 夕日を背にしている敵の方が有利だな。

 あの殿しんがりはしぶとい。

 

 綱成直轄の陣か?

 幟がないところを見ると本人はいないようだが。

 だがもう500の兵が400位にすり減ったようだ。

 普通なら潰走しているだろうな。


 陽が落ちた。

 逢魔が刻だ。

 周囲が見えにくい。

 突進すれば崩せるかもしれんが、その後の取りまとめが大変じゃい。

 どうすべ。


 その時、右手より多数の騎馬が敵の殿しんがりに近づき……

 轟音!!

 あれは先ほどから聞こえていた種子島か!?

 6列の縦列が敵の左翼に近づき横列になり発砲、その後1列ごとにそのまま乗馬したまま発砲、元に戻ってゆく。

 その数300ほど。

 6回の火縄銃の連続射撃。

 瞬く間に敵の殿が潰走した。

 この機を逃すような俺様じゃねえ。


「全員。突撃!

 目の前の敵、1匹たりとも逃がすんじゃねえ!

 追い散らして敵の本隊も崩しちゃれ!! 」


 味方が逃げ込めば、その備えはめっぽう弱くなるのが常識だ。


「お前もいっちゃれ! 」


 儂は足元で座っていたソレに声をかける。

 ソレは物凄い勢いで走り去った。

 自分の顔が獰猛になっているのがわかるぜ。

 ここが先途だぞい!




 同日同刻

 赤岩の渡し東方5町

 北条綱成



 追いつかれた。

 殿の玉縄衆が崩れた。

 あの騎馬隊が散らばって引き返したのは北側を回り込むためであったか。

 殿の横から種子島を放ちおった。

 逢魔が刻で発見が遅れたか。

 完全な奇襲となった。


 もう前進するしかない。

 残りの精鋭玉縄衆200を先鋒に渡し場を占領。

 その後背水の陣にて夜間を過ごすしかない。

 儂としたことが何たるざまよ。

 物見をもっと増やすべきだったか?


「敵300。

 前方より近づきつつあり!

 長柄です!! 」


 長柄でのぶったたき合いか。

 玉縄衆なら押し通れる。

 陽が落ちるまでに決着をつけてやる。





 同日同刻同場所

 後藤透徹



「おおお! あそこに見えるは地黄八幡・網成の首!!!!

 儂が獲ったる。

 待っとれよ~~~~~!!!!!! 」






挿絵(By みてみん)

 何、しのっちにパンツァーカイルなんて教えてるんでしょうねぇ、主人公は。

 まあ玉縄衆を先頭にして突っ込むのはいいけど、精鋭が無駄に摺りつぶされるような気がする・・・装甲ないから。

 鉄人隊ならパンツァーカイルできるかなww



 後から地図描いたのですが、どう見ても綱成くんの布陣が死地すぎる!

 茂林寺南方、もうちょっと広い道があると考えたのですが、結局後退する時に太田さんに追撃受けて崩壊する。

 西から攻めるのがいいと思うんだけど……

 もう書き直す気力がww

 あとで改稿します。

 どっちみち後背を大胡勢に蹴っ飛ばされるけどね(^^♪


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