第43部までのあらすじ
大胡南部で領地を接している那波が北条方に付いてから半年。垪和左衛門太夫が大将として派遣されてきた北条の増援軍。しめて4700。
対する大胡は総勢でも1200。
大胡は急遽、大胡と那波との中間地点である廃棄された赤石城跡に砦を築く。
大したものは出来ないが政賢は勝利を確信していた。
戦場では情報が死命を制する。
敵の位置を的確にすることが第一。
赤石砦の攻め手口は東と南にある。
それらを主力である後藤隊と是政隊が守備する。
左右の迂回勢を見つけ出し、東雲隊の機動力と素ッ破による伏撃で潰した後、激戦が始まる。
大胡の強みは「弩弓=クロスボウ」の大量使用。
ランチェスターの法則(兵員の多い方がほぼ勝利する)を平気で無視し、飛び道具の局地的大量使用後の上泉隊も含めた突撃により敵右翼の那波勢を潰走させた。
南部正面では最精鋭の後藤隊が踏ん張っていた。
西部に回り込んでいた遊兵化した敵が戻ってきて絶対絶命の局面を逆転させたのは切り札である「鉄人隊」であった。
既にその強さを肌身に感じて知っている垪和勢が潰走する。
残るは本陣のみ。
これを前から後藤隊、後ろから回り込んでいた東雲隊に包囲され、垪和と成田泰季は討ち死に。
そして那波宗俊は逃亡するも城に入ろうとした直前、自分の城が真田幸綱の調略で落ちている事に気づく。その背後から上泉伊勢守が降伏を勧告。
それを拒否して自刃する。
こうして大胡は那波郡全域を手に入れた。
「殿! その御膳に載る珍妙なる物は何でしょうか?」
「ああ。これね。3分間で食べられるおっきりこみ? いいにおいするでしょ?」
「成程。これを兵糧替わりにするおつもりですな」
「冬木のおじちゃんに開発を……」
「殿。既に冬木殿はおおばぁわぁく、とかいうものであると殿ご自身が仰られていたかと」
「う~ん。そうだね。あと450年くらいすれば食べられるようになるかなぁ」
「それは分でいうとどのくらいになるのでしょうか?」
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