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首取り物語:北条・武田・上杉の草刈り場でザマァする  作者: 天のまにまに
★★スカウトしちゃうゾ★★
35/262

【黄斑】眠れる虎はいつまで眠る? 



 199〇年11月11日:政賢の野望・総合掲示板Part868




 271:名無しの軍師:199〇/11/11

 やっぱ、長野業政使えね~。この統率力今までの半分しかないってどゆこと?


 272:名無しの軍師:199〇/11/11

 難波田に吸い取られた


 273:名無しの軍師:199〇/11/11

 那波にすら負けることしばしば


 274:名無しの軍師:199〇/11/11

 >>273

 平地で戦うな、ボケ


 275:名無しの軍師:199〇/11/11

 史実でも武田には善戦したけど、北条と謙信には尻尾振り振りだからな


 276:名無しの軍師:199〇/11/11

 外交系のパラは少し上がったが、上野じゃ使えん


 299:名無しの軍師:199〇/11/11

 前の黄斑が使いたい……


 300:名無しの軍師:199〇/11/11

 >>299

 そのうちパッチがでる

 それまで我慢せい

 非公式だろうがなwww


 301:名無しの軍師:199〇/11/11

 おまいら、新しいシナリオ

 チートイベ発見されたの知ってる?



 302:名無しの軍師:199〇/11/11

 !


 303:名無しの軍師:199〇/11/11

 !!


 304::名無しの軍師:199〇/11/11

 >>301

 kwsk


 305:名無しの軍師:199〇/11/11

 検証班情報

 憲政追っ払うと……




 1996年5月15日:戦国キッズWEB版記事より


「……という理由から、当時の外交にお坊さんが活躍したことがよくあるんだよ。

 有名な人は、安国寺恵瓊や板部岡雪舟斎、軍師や宰相としても活躍した太原雪斎。

 そして忘れてはいけないのが、智円。

 智円は上野厩橋の出身で、若い頃比叡山や足利学校で学び、29歳の時に大胡政賢に招かれ……」



 こいつが教科書に載っていたら臍で茶を沸かしてやるw




 1548年7月上旬

 上野国那波城北1里山内上杉勢本陣

 長野業政(なりまさ)(SLGなどでは大分パラメータの高い白髭爺さん。だが実態は……)




 末期的じゃな、関東管領家は。

 真面(まとも)な戦はもうできんかもしれん。


 西上野衆の旗頭としてここにいる国衆を指揮しているが、那波城を落とせとの管領殿の下令に従おうとするものがどれだけいるか。大体、農繁期が始まる時期に攻略を発令するとは! これ以上収穫が減っては家臣団を維持できぬわ。

 それを「我攻めならすぐであろう!」と言い放つ管領殿。那波がこの時期に謀反したのは農繁期前であることくらい分からんのか。そしてそれを止めるはずの家宰である足利長尾は遠すぎて何もできん。だから小幡と安中の専横を許すことになる。


「せめて7月、夏まで待ってくだされ」という願いが聞き届けられたのが、幸いじゃったが……

 既にあの二人、どうも心中が怪しいの。もう上杉管領家に見切りをつけていると見た。


 しかし、あの2人の手勢が合わせて1200。

 管領直参が小田井原で大きな痛手を負ったため、今回は国衆のみの出陣であるからこれが欠けるのは痛い。

 儂と厩橋、白井長尾、合わせて2500

 それと大胡が800出してきた。良く出せたの。大分軍備を増強したか。


 あとは惣社が400で、総勢ほぼ5000

 そのうちの1200じゃから大きな比率じゃ。


「北武蔵からの物見が帰ってきました」


「通せ」


 密かに北条方の後詰を警戒して出していた者だ。


「北条方の後詰。本条城に終結後、1日前に出立いたしました。その数5000!」


「なんと!」

「3000程度ではなかったのか!?」

「本腰じゃのう」


 諸将が口々に思いを発する。ちと後詰が多いの。野戦はしたくない。あちらと違い烏合の衆に近い我が軍勢。川越の二の舞よ。


 今回はもっとひどい。誰が寝返るかわからん。それも野戦中に寝返られたら目も当てられん。

 金山崩れは経験したくはない。


「それでいかがなさる。業政殿」


 安中の爺がわざとらしく言う。嬉しそうじゃの。眼が帰りたがっておるわい。


「仕方なかろうて。ここで決戦はできぬ。それは皆の衆の総意じゃろう?」


 総撤退を号令しようとしたその直前、


「しばしお時間を。(それがし)に策がありまする」


 声をあげたのは末席の床几に座っている大胡松風丸であった。

 今年で14。既に川越で初陣を済ませた。

 そこで大いに働き、皆の者も一目置き始めている。


「松風丸殿。如何様な策ですかな?」


 儂は小僧に対するにしては丁寧な口調で応じた。

 これも雑多な国衆を(まと)めるために必要な事。


「ありがたき幸せ。ここは2段階で攻めるべきかと。此度は青田刈りをして退き、秋の収穫時期にまた攻め寄せましょう。さすれば兵糧も尽きましょう」


「そのような事をしても、北条がすぐに兵糧入れをするわい」


 小幡が即座に否定する。


「それを商人と河船衆を使い、妨害いたしまする。許可が下りればすぐにでも実施できます」


 ほう。

 聞くところによれば那波が大胡の物流を桃ノ木川下流で止めているそうだな。それをさらに南で、仕返すか。


「そう呑気に待たせてくれんのではないのかの? 特に平井の上様が」


 今度は安中か。小幡と2人、もう北条とみてよいな。(沼田)白井と(前橋西)惣社・和田は困惑している。厩橋は孫であるから松風丸の肩を持つじゃろう。


 しかし安中の言っていることは正鵠(せいこく)を射ている。管領殿は儂らがここで退けば、何を言うても怒り狂うであろう。じゃが松風丸の策を言い訳にすれば、ここを退く理由になる。


「ここは一旦退き、管領殿には秋口に再度攻めると進言することで無駄な兵糧を使わずに済む。それと同時に大胡勢には手数をかけるが兵糧入れを邪魔する。そのように儂からご報告するのでは如何?」


 安中と小幡が、わざとらしくそっぽを向き、


「儂は反対じゃった、とお伝えくだされ。大胡の若侍が臆病で退かざるをえなんだと」


 これだ。

 己が安寧しか考えておらぬ。内心は、絶対に戦いたくない。直ぐに退きたいがすべてを押し付ける悪役をこさえて、自分の立場を確保する。

 これでは誰が率いても勝てる戦も勝てんわい。儂も一度は真面(まとも)な兵力を率いて戦いたいわ。


 それができなければ、せめて真面(まとも)な主君が欲しいぞ!

 さすれば、悪鬼の如く戦って見せる。






 真面でないけどそれなりに(変だけど)強い主君には仕えそうだ。






 時は遡る

 1548年5月上旬

 上野国新田(にった)金山城(かなやまじょう)(現太田市)

 由良(横瀬)成繁(野望高い系の戦国大名)




「成繁様におかれては、晴れて新田郡の太守になられましたこと、御目出とうござりまする。我が主、大胡松風丸に成り代わりご挨拶に伺いました」


 目の前の坊主が仰々しく言いおった。前に置かれている種子島がその手土産だという。儂が1丁持っており、好んで射撃などをしていることを知っているらしい。先月、横瀬の奴らを追い出し、由良を名乗ってから最初に使者を送って寄こしたのも感心じゃ。


「大胡と言えば、先代をどこぞの武将に討たれたと聞く。その恨みなどはお忘れなのかの?」


 それは儂じゃ。大胡に横槍を入れて拘束してやった。しかしあの備えは堅かったの。上泉と言ったか。


「是。どこぞの遠国(とつくに)の出来事であったか忘れたと申しておりました」


 14の小僧が考えた言い回しではないわい。この坊主、外交僧に使えるの。

 面の皮が厚いわ。


「智円と申したか? して、此度の用向きは何かな」

「然れば、赤石城跡に砦を作りたく、ご了解をいただきたしと申しておりました」

「?この種子島1丁にて城一つと交換とは物知らずな主従じゃの」


 まさかそうではあるまい。

 さて、何を持ち出してくるか。


「由良様の領地は新田(にった)を手中に収めておりまするな。そして利根川の本条から下流は行田まで支配しておられまする。そこで働く河船衆も」

「それが如何した?」

「そこを通る大胡の荷が、どの程度の数であるかはご存じでありましょうや?」


 大層な銭が流れているのは知っておるが、手を出せばこちらが利根川を使えなくなるわ。商人も河船衆も敵に回したら、えらいことになる。


「殿はそこを通る舟1艘に付き、500文を献上する用意がござる」


 関を作ってよいという事か。1艘500文とは、少ないと取るか多いと取るか。つい最近までは毎日10艘は行き来して居ったから、毎日5貫文、月で150貫じゃ。


 これは旨すぎるの。なにか裏が……

 ああ、那波か。今、桃ノ木川が那波によって川止めされておると聞く。これへの対抗か。それで赤石を取ることで……攻めるか。


 大胡は苦しいの。

 だからこのような旨い話を持ってきたか。


「それはあまりにも条件が良すぎるのではないか?」

「是。しかし殿のおっしゃられることには、これにて由良殿は同盟を結んでくださると」


 何を言うておる。それほど同盟とは簡単なものではないわい。双方が利益を、殊に攻守を共にすることになる。敵が同一でなければならぬ。儂に完全に北条と敵対せよと申すか、痴れ者が。何の得がある。


「大胡がここ6年の間に大きな発展を遂げたのはご存じでございましょう。軍備も現在1100まで増やし申した。今後さらに増やし申す。十分に攻守同盟が結べる大きさ。あとは利で結びつく事。由良様の新田(にった)は今後何をお望みか? 単なる生き残りであるとは思えませぬ」


 また大きく出たな。現在4万石を超えていると。そしてこれからもっと増える。

 つまり那波を食うか。さすれば同盟することで西上野から東上野に懸けての一大勢力になると。


 まあ、悪くないの。

 由良の8万石と合わせ15万石以上。

 兵3500は堅い。

 うまく戦えば利根川が自然の防壁となり、北条に手を出せぬようになると。

 西下野の佐野と結べば揚々負けぬわ。


「……それで、大胡は今後、どこへ向かうかの? 平井の御仁をどうなさる?」


「それは由良様のご返答次第」


 なかなか、尻尾は出さぬか。

 まあ良いわ。

 大胡の生死を握った状態で同盟するのも悪くはない。


 儂は返答の為、口を開いた。



 黄斑、リサイクル計画。


 由良成繫って、某SLGのパラメータよりも正史では活躍している気もするんだけど、贔屓目かなぁ。

 最低でも野心強めで書きたいな。あの人の亭主だし……

 佐野っちや那須ナイパーよりも大分格下ですが……

 唐沢山城と同じく新田金山城も関東七名城だし。謙信や氏康の狭間できちんと生き抜いていたし。




 智円は裏設定でボケていますが、まともな(相当)実力を持つ外交僧です。





 【作者からのお願い】




 続きが読みたい!

 長野業政が好き!

 もっと活躍が見たい。

 こんな状況でよく戦えたね正史の業政。

 外交僧の活躍する場面がもっと見たい!

 ボケってどんなボケ役なんだろう?

 由良と同盟結べるの?


こんな風に感じた方はブクマと★を1つでも結構ですので付けていただくと大変励みになります。よろしくお願いします。

 作者、病弱故、エタらないように★のエネルギーを注入してください!なんとか最後まで書かせてくださ~い



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― 新着の感想 ―
[一言] 由良成繁といえば豪華特典であの妙印尼が付いてくる。 オマケで親戚の赤井彗星も・・・・
[一言] 主人公は難しい舵取りを迫られますね。 様々な勢力に面従腹背しながら、生き抜き、食っていく。 ガンバレ、超頑張れ
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