↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
97/434

マイン、城を落とす

 マイン達は御殿を抜け、天守まで進んでいった。

 御殿には15人ほどの敵がいたが、マインがテイムモンスターの能力を使えることと、マッチョがいるおかげで苦も無く倒せていた。

 しかし、天守に着いてからは、敵が全くおらず、天守3階に着いた時、


明訪成功めいほうせいこう、プライマリーギルド連合が勝利しました』


 と、頭の中にアナウンスが流れた。

 どうやら、ミトたちが最上階の主を倒したらしい。

 天守に敵がいなかったのは、既にミトたちが倒していたからのようだ。

 そしてその後直ぐに、


『30分後に、攻城側と籠城側の会談を行いますので、虎猫城天守1階にお集まりください』


 とのアナウンスが流れた。




 そして、それから30分後、虎猫城天守1階では、明訪成功めいほうせいこうとプライマリーの全プレイヤー14名とサンシャインの全プレイヤー22名が会談を行っていた。

 ちなみに、分身体は会談には参加していない。先にギルドホームへ帰って貰っている。




「俺のギルドをあなた達のギルド連合の配下にしてくれませんか?」


 敵ギルド『サンシャイン』のリーダーらしき男がそう言った。

 これは、負けたけれど、城からは出ていきたくない。よって、配下になるので、この城にいさせてくれという事だ。

 この時マインは知らなかったのだが、籠城戦で負けたギルドは、このようなお願いをしてくることがよくあるらしい。


 すると、その言葉を聞いたアルスは、「ええと、少々お待ちください。仲間と話し合いますので」と言い、それを聞いたリーダーらしき男は、「分かりました」と答える。


 それから、一応、アルス達は話し合う。

 しかし、話し合うまでもなく、答えは決まっている。

 ここで『No』と言える者はそうそういるはずもないのだから。

 むしろ配下などではなく、連合に加えるのでも良いくらいである。

 しかし、勝者であるからには連合の形ではなく、配下とするのが正しいのだろう。

 ……まあ、ASOにおいて配下というものがどういうものかをアルスたちは詳しくは知らないのだが。


 よって、全会一致で配下とすることに決定し、それをアルスが伝える。


「決めました。ギルド『サンシャイン』を私たちの配下とすることにします」


「えっ、本当ですか。ありがとうございます」


 リーダーらしき男は頭を下げる。他のメンバーたちも同じように頭を下げている。


「ええ、それでこの城についてですが、『サンシャイン』の皆さんも使ってもらって構いません。ただ、どの区域を使用するかについては、また後で話し合わせてください」


「わかりました」


 そう言う彼はとても安心した表情をしている。城を使わせてもらえると聞き、安心したのだろう。


「それで、城主は、プライマリーのマゼンタさんにやってもらいます」


「マゼンタです。よろしくお願いします」


 城主については事前にくじで決めていた。形だけ城主なので、誰がやっても構わなかったからだ。


「「「よろしくお願いします」」」


 マゼンタの挨拶に、サンシャインのメンバーたちはそう返す。


「それでですね。私たち、明訪成功めいほうせいこうとプライマリーのメンバーは基本、ここではなく、第1階層のギルドホームを使おうと考えています」


「えっ、そうなのですか?」


 リーダーらしき男は不思議そうな顔をする。アルスの言い方では、城を使用しないと言ったように聞こえたのだろう。

 しかし、使用しないわけではない。


「はい、ですが、明訪成功めいほうせいこうの大吉の分身体はこの城に住まわせようかと考えています」


「……えっ? えっと、分身体ですか? ……分身体とは何ですか?」


 リーダーらしき男は更に不思議そうな顔をする。いきなり分身体と言われても訳が分からなくて当然だろう。

 しかし、アルスは現段階で、分身体について話すつもりはないようだ。


「それも後でお話しします」


「……わかりました」


 リーダーらしき男はそう言うものの、わかったような表情はしていない。

 しかし、それでもアルスは話を一旦区切ろうとする。


「これで、大枠は決まったと思いますが、これでよろしいでしょうか?」


 その言葉を聞き、リーダーらしき男は僅かに考える素振りを見せる。だが、直ぐに口を開く。


「……はい、ありがとうございます」


 そして、彼は頭を下げる。すると、その周りにいるプレイヤーも頭を下げた。

 敵ギルドとしては、城を使わせてもらえることがわかれば、取りあえずはそれで良いのだろう。


(アルスさん、肝心な話は後回しにしちゃったな。

 マッチョやガリガリとか、大量のそんなのと、この城を使うことになるんだけど…………うん、まあ、勝負で負けたんだから仕方ないよね)


 マッチョたちが住む城…………何とも微妙だ。

 マインはサンシャインのメンバーを少し気の毒に思うのだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 難攻不落のスーパーマッチョ城として語り継がれていくことでしょう...
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。