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マイン、地図の場所に行こうと思う

 もちろんマインは、トパーズドラゴンの塔を再び上る気にはなれなかった。よって、マインは取りあえずはギルドホームへと戻っていく。しかし……。


「ええー、もう帰ちゃったんですか……」


「ええ、ミトちゃんはログアウトしたわよ」


 ギルドホームに戻ってみると、そこにいるギルドメンバーはクリムのみで、ミトは戦闘不能でここに飛ばされた後、直ぐにログアウトしてしまったらしい。

 マインとしては少しくらい待っていてくれてもと思うのだが、まあ、ミトがそんな風に自由に振舞うのも、相手がマインだからこそ、そう考えるとマインもそこまでは悪い気はしなかった。


「マインちゃんはどうするの? シン君とエミちゃんは領主館にいるみたいだけど?」


「えっと……」


 マインは、クリムの後方に目を向ける。そこには、先程、戦闘不能になったタマコとヨウコがいた。


「まだ、どっか行くのかニャ?」


 タマコはマインの視線に気付いたらしく、少し面倒くさそうにそう言ってくる。

 マインとしては、トパーズドラゴンの塔攻略が中途半端に終わったことをタマコとヨウコが不満に思っているのではないかと少し考えたのだが、少なくともタマコに関しては、このまま再び挑戦しようという気持ちは無さそうだ。


「いや、今日のところはもう終わりかな……」


 よって、マインはそう答える。


「そうかニャ」


 すると、タマコはどことなくホッとしたようにそう言った。

 隣のヨウコの表情は読み取れないが、何も言わないところを見ると、彼女も今日のところは終わりでも良いのだろう。

 だが、一方のクリムは少しだけ残念そうな顔をしていた。


「そう、それじゃあ、もうログアウトするの?」


「はい、もう落ちます」


 クリムとしてはマインと遊びたいと思っているのかも知れない。しかし、それはいつでもできる事。よって、マインは、「それじゃ」と手を振りながらログアウトするのだった。




◇◇◇◇◇




 次の日、第3階層コンティ・シティ・エリア41の領主館、マインの自室にマインとミトはいた。

 この部屋で二人はくつろいでいたが、そんな中、マインがミトに話しかける。


「今日はどうする? また、ルビードラゴンかトパーズドラゴンに挑戦する?

 それとも、他の場所に行く?」


 マインはミトにそう尋ねているが、結局は自分が決めることになるだろうと考えていた。


「どこでもいいよ」


 そして、やはりマインのその考えは当たっており、ミトはどうでもいいようにそう返した。


(うーん、私もどこでもいいんだけど……)


 まあ、ルビードラゴンもトパーズドラゴンも早いうちに攻略したいという気持ちはある。

 しかし、今日どうしてもというほどでもない。

 よって、マインは考える。


(……連続で同じところに行くよりは、ちょっと別のところに行った方がいいかな?)


 そして、少し考えているうちに、マインはそう思い、アイテムボックスからとある地図を取り出す。

 ……それは、トパーズドラゴンの塔の途中階で手に入れた地図。

 マインはそれをミトに見せ、そして、言う。


「それじゃあ、ここに行ってみない?」


 すると、ミトはそれを一瞥だけする。


「そうだね。そこに行ってみようか」


 そして、ミトは迷うことなくそう答え、今日行く場所がいとも簡単に決まったのだった。


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