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その3
ねずみくんはわたあめを買って片手に持ち、かえるくんは結局わたあめ、りんごあめ、べっこう飴を買いました。ねずみくんは「甘いねえー」と言いながら(とても幸せそうに)わたあめを食べていました。かえるくんは早々にべっこう飴を食べ切って、りんごあめを食べています。
「やっぱやきそばはうまいなー!」
「ん? この声は……」
ねずみくんたちの近くで、そんな声がします。
その声の持ち主を探すと……
「おに吉さんだ! おーい!」
「お、ねずみくんじゃないか! 久しぶり!」
「えっ⁉︎ お、お、おに?」
ねずみくんの友達の赤鬼、おに吉でした。初めておに吉に会うかえるくんは驚き、すくんでしまっています。
「ああ、かえるくん。しょうかいするね!
ぼくのともだちのおに吉さんだよ。
とってもおもしろくって、やさしいひとなんだ!」
「角田おに吉だ! おに吉って呼んでくれ!
かえるくんって言うのか? よろしく!」
「え、あ、よろしく……」
かえるくんはまだ驚きが抜けきらない様子。
ところで……。