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恋空メモリー  作者: たくあん
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お人好し

初投稿になります!

連載予定なので暖かい目で見ていただけると幸いです!

とある日の夕方。

人の居ない廊下に自分の足音だけが響く。

しばらく歩き、廊下の一番奥の教室の前に立つ。

プレートには「生徒会室」の文字が。

コンコン…

「失礼します。2年B組の桜井灯サクライ アカリです。」

「どうぞ」

扉の向こうから優しい声が響く。

ガラガラガラ……

教室の中へ入ると、そこには1人の女性が椅子に座っていた。

黒髪の長髪でスタイルも良く、身長は普通の女子より少し高いぐらい。吸い込まれる様な綺麗な瞳。それにオレンジの夕日が相まって一際美しさを引き立たせる。

彼女は久遠寺朱音クオンジ アカネさん。

3年の先輩で見て分かるとおり我が白崎学園の生徒会長である。

「ごめんなさいね。急に呼び出して。都合は大丈夫だったかしら?」

「えぇ生憎部活動にも入っていないので問題はありませんでしたけど、何か用事が?」

夕日も沈みそうだったので手短かに済ませようと早速本題に入る。

「えぇまぁ。少しお願いがあってね。」

「お願いですか?」

「近々新入生の歓迎祭があるでしょ?

ちょっと色々と滞ってて手伝ってくれないかな〜って」

もの凄い笑顔で聞いてくる生徒会長。

「滞ってるってなんでですか?生徒会役員の皆さんは?」

会長は困った様な笑顔を浮かべながら

「う〜ん、確かにみんな優秀で頑張ってくれてはいるんだけどね?なんていうか、要領が悪っていうか…」

…なんとなく予想はしていた。

確かに生徒会役員の人達は優秀だ。頭も良い。

だが女子も男子も会長の為に全てを尽くすといっても良いぐらい会長にご執心なのだ。

これ自体は悪くない。が、自分が一番会長の役に立つんだという意気込みがあり、あまり協調性がある方ではない。

それでも普段は生徒会長がなんとか取りまとめるのだが大きな行事ともなるとそうもいかない。大きな行事だからこそアピールしたいのだろう。結果的に現状の様に会長を困らせてるだけなのだが…。

「まぁ大体の事情は分かってますけど、なんでまた俺なんですか?」

「それはやっぱり成績上位者ってのもあるし、何より去年も副会長だった私を手伝ってくれたじゃない?だから今回もお願いしようかな〜って」

そう。去年も前者の様な理由で手伝わされたのだ。

「確かに去年も手伝わされましたが、今回限りだと言ったはずですよ。

ましてや生徒会役員でもない俺が手伝ったら他の生徒会役員からも良い目では見られないと思いますが?」

「なら灯君、生徒会に入らない?そうすればなんの問題も無いはずよ!」

こんな感じで前々から何かと生徒会に勧誘してくる。

「だからいつも言ってるでしょう。生徒会には入りませんって。」

「む〜〜今日もダメか〜

どうしたら入ってくれるの〜?」

可愛らしく頬を膨らませながら聞いてくる。

「だから入りませんって。面倒ごとは嫌いなんです。」

「はぁ〜灯君は頭も良いし要領が良いし優しいから、生徒会に入ってくれたら嬉しいんだけどな〜チラッ」

「そんな上目遣いでお世辞を言っても入りませんよ。」

ちょっとドキッとしてしまったのは表に出さない。

「ちぇ〜お世話じゃないのに…

まぁ今日は勧誘はもうやめておくわ。

ただ灯君の手を借りたいのは本当なの。手伝ってくれない?」

今日はって…

また明日にでも勧誘してくる気なのか…

「ですから….」

「お願い!何でもするから!このとーり!」

顔の前で両手を合わせながらお願いしてくる。

「………はぁ〜分かりました。手伝えば良いんでしょう」

我ながらお人好しだとも思うが元々こういう性格なのでどうしようもない。

「本当!?ありがとう!大好き!!」

漫画にしたら周りに花でも出てるのではないのかと思うほどの満面の笑みで言う。

「ただし条件があります。」

「条件?」

「今回、俺が久遠寺会長を手伝うことは秘密にして下さい。要らない反感を買うのは嫌なので。あと気軽に何でもするとか言わない方がいいですよ。」

「分かったわ。これは私と灯君だけの秘密ね!それじゃ、詳しい内容は明日にでも話すから昼休みにここに来てちょうだい。それから何でもするからなんて灯君にしか言わないわよ!」

確かに秘密ではあるが、なにか意味が違う気もするし、その信頼はどこから来るのか…

「分かりました。久遠寺会長はこれから下校ですか?何なら送りますけど。」

「も〜久遠寺会長なんてよそよそしいわ。

いつもみたいに朱音って呼んで良いのよ?」

「俺は会長の事を朱音って呼んだことはないと思いますが…」

「じゃあ今日からそう呼んでね♡」

「嫌です。」

「呼んでね♡」

「嫌で…」

「呼んで♡」

「いゃ…」

「呼・ん・で♡」

「………」

「………」

「はぁ…せめて朱音さんでお願いします…」

「あは!それでオーケーよ!」

なぜかどっと疲れた……

「それで話を戻しますけどこれから下校ですか?」

「あぁ、まだ少しやる事が残ってるからもう少し居るわ」

「手伝いましょうか?」

「いいのいいの。すぐに終わるから。灯君は明日からお願い。」

「分かりました。では先に失礼します、会長。」

「………」

あれ?返事がない?もしかして……

「お先に失礼しますね。朱音会長。」

「………」

これでもダメなのか…?

「ではまた明日よろしくお願いします。朱音さん。」

「はい!また明日ね、あ・か・り・くん♡」

どれだけこだわってるんですか…

と言おうとしたがまた話が長くなりそうなので心の中で留め生徒会室を出る。


読んでいただきありがとうございました!

初の創作小説で右も左も分からず表現などにも拙い所もあったとは思いますが日々成長して行けたらなと思います。

次回の投稿予定は未定ですが書き上がり次第投稿させていただきますのでよろしくお願いします。

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