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【悲報】異世界転生して与えられたスキルが『5ch』だった件〜無能と追放されたが、ネット民の集合知で最強へと成り上がる〜  作者: 烏丸ぽっぽ


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第9話:小学生の「バリア張ったから!」は宇宙一硬い絶対防御

「俺のスキル『5ch』はなぁ……数万人の暇人たちの悪意と集合知の結晶なんだよ!!」


神話級の孫の手を突きつけ、古竜(ちくわ)を侍らせながら見下ろす俺。

圧倒的な戦力差を前に、宴会場は水を打ったような静けさに包まれていた。


しかし、そこに空気を読まない男が一人、立ち上がった。

クラスの中心人物であり、召喚時に最高レアリティの『聖剣術』を引き当てたイケメン、佐藤だ。


「ふざけるな鈴木! お前みたいな日陰者が、ちょっとデカいトカゲを手懐けたからって調子に乗るなよ!」


「佐藤……お前、状況わかってる?」


「うるさい! 俺はこの国の勇者だぞ! 俺の『聖剣術』の前では、そんなハッタリなど無意味だと思い知らせてやる!」


佐藤は腰に差していた国宝級の聖剣を引き抜き、凄まじい魔力を込め始めた。

剣身がプラチナの光を放ち、周囲の空気がビリビリと震える。テンプレ通りの「イキり勇者の最強攻撃」の構えである。


     *


『異世界転生・召喚板』


119 名前:名無しの転生者

おっ、イキり勇者くんの攻撃ターンだ!


120 名前:名無しの転生者

聖剣術(笑)


121 名前:名無しの転生者

イッチ、ここは格の違いを見せつけるチャンスだぞ。

【安価】勇者の最強攻撃の防ぎ方 >>125


122 名前:名無しの転生者

孫の手で弾き返す


123 名前:名無しの転生者

指2本で真剣白刃取り


124 名前:名無しの転生者

アリアちゃんを盾にする(外道)


125 名前:名無しの転生者

両手の人差し指をクロスして「バ・リ・ア!俺のバリア宇宙一硬いからノーダメだし!」と小学生の口喧嘩レベルの理屈で完封する


     *


「だからなんでお前らの安価は、毎回俺の精神をえぐるんだよォォォォ!!」


「喰らえ鈴木! 聖剣奥義・極光の一太刀シャイニング・ブレイブ!!」


佐藤が渾身の力で床を蹴り、光の斬撃となって俺の首めがけて突進してくる。

迫り来る凶刃を前に、俺は涙目で両手の人差し指をバッテンにクロスさせ、叫んだ。


「ば、バ・リ・アッ!! 俺のバリア、う、宇宙一硬いからノーダメだしっ!!」


ピコォォォォォォンッ!!!!


スキル発動の確定音が鳴り響いた瞬間。

俺のクロスした指先から、文字通り「宇宙の星々や銀河が渦巻く映像」を内包した、物理法則を完全に無視した理不尽極まる『概念防壁』が展開された。


ガァァァァァァァァンッ!!!!


「なっ……!?」


佐藤の放った聖剣奥義がバリアに激突した瞬間、攻撃のエネルギーは完全に無効化され、あろうことか国宝の聖剣がポキーンッと小気味良い音を立てて真っ二つに折れ飛んだ。


「あ……俺の、聖剣……?」


反動で吹き飛ばされた佐藤は床に無様に転がり、折れた剣の柄を握りしめて呆然としている。

防御力無限大。「小学生が口喧嘩で使う無敵のバリア」は、スキル補正によって本当に『宇宙一硬い絶対障壁』として具現化してしまったのだ。


     *


126 名前:名無しの転生者

バリアwwwwww


127 名前:名無しの転生者

宇宙一ガチ


128 名前:名無しの転生者

小学生特有の無敵理論つえええええええ!!


129 名前:名無しの転生者

勇者くん、見事な噛ませ犬ムーブ乙


     *


「そ、そんな馬鹿な……神の加護を受けた聖剣が、あのような……子供の遊びのような指の形で防がれるなど……!」


国王が頭を抱え、泡を吹いて気絶寸前になっている。

一方、俺の後ろに控えていたアリアは、またしても勝手な深読みを発動させていた。


「ああっ……! 両手の指を交差させるという極限まで無駄を省いた神聖なる(サイン)と、『宇宙』という森羅万象を統べる言霊……! 盟主様の魔術は、ついに星々の理すらも超克されたのですね!」


「ちげーよ。ただのガキの喧嘩の真似事だよ……」


俺の反論は、もはや誰の耳にも届かない。


「佐藤」


俺は折れた剣を見つめて震える勇者()の元へ歩み寄り、見下ろした。


「もうわかっただろ。お前らのチートなんて、俺の『5ch(ネット民の悪ノリ)』の前では児戯にも等しいんだよ。……これ以上やるなら、次は俺から【安価】を振るぞ?」


俺の背後で、古竜のちくわが「ギロリ」と睨みを効かせながら威嚇の唸り声を上げる。


「ひぃっ……! す、すまなかった! 俺が悪かった! 許してくれぇぇぇ!」


佐藤は泣き叫びながら土下座した。

他のクラスメイトたちも、次々と武器を捨てて床に平伏していく。


こうして俺は、一度は俺を無能と嘲笑った者たちに、圧倒的かつ致命的にダサい方法で、完璧な「ざまぁ」を達成したのだった。


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