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【悲報】異世界転生して与えられたスキルが『5ch』だった件〜無能と追放されたが、ネット民の集合知で最強へと成り上がる〜  作者: 烏丸ぽっぽ


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5/22

第5話:ギルド登録はテンプレ通りに

エルフの村を救い、神話級(しんわきゅう)の武器(孫の手)を手に入れた俺は、アリアの強い希望により彼女を旅の(とも)として連れて行くことになった。


深淵(しんえん)盟主(めいしゅ)様のお世話係として、一生お仕えいたします!」と目を輝かせるアリアを無下(むげ)に断ることもできず、俺たちは最寄りの大きな街へとやってきた。


異世界テンプレのお約束に従い、まずは路銀(ろぎん)を稼ぐために『冒険者(ぼうけんしゃ)ギルド』の扉を叩く。


カランコロン、と少し()びたベルが鳴る。

昼間のギルド内には酒の匂いが充満(じゅうまん)しており、いかにも(あら)くれ者といった風貌(ふうぼう)の冒険者たちが、新入りの俺たちを品定(しなさだ)めするようにジロジロと睨んできた。


「おいおい、なんだあのヒョロガキ。しかもエルフの極上美女を連れてやがる」


「腰に差してる武器、なんだあれ? 竹の棒キレじゃねえか。ギャハハハ!」


典型的なモブ冒険者からのテンプレ絡みである。


『異世界転生・召喚板』


64 名前:名無しの転生者

おっ、冒険者ギルドキタコレ!


65 名前:名無しの転生者

テンプレすぎるモブの煽りたすかるwww


66 名前:名無しの転生者

孫の手バカにされてんぞイッチ!


67 名前:名無しの転生者

とりあえず受付行け。実力見せつけて黙らせるのが王道だろ。


俺はモブたちの嘲笑(ちょうしょう)をスルーし、ギルドの受付嬢の元へと向かった。

そばかすが似合う受付嬢は、プロの愛想笑いで俺たちを出迎えてくれた。


「冒険者登録ですね! では、こちらの『魔力測定水晶まりょくそくていすいしょう』に手を触れてください。魔力量に応じて初期ランクが決定されます」


……デジャヴだ。

第1話で王城を追放された時と全く同じ流れである。嫌な予感しかしない。

俺が恐る恐る水晶に手を伸ばそうとした、その時だった。


68 名前:名無しの転生者

おい待て。普通に測ってどうする。

安価(アンカー)】ランク測定の方法 >>75


69 名前:名無しの転生者

wktk


70 名前:名無しの転生者

普通に手で触る


71 名前:名無しの転生者

アリアちゃんに「お先にどうぞ」とイケメンボイスで紳士的(しんしてき)に順番をゆずる


72 名前:名無しの転生者

水晶にキスする


(中略)


74 名前:名無しの転生者

孫の手に魔力込めて測定


75 名前:名無しの転生者

神話級の孫の手で水晶をフルスイングで叩き割りながら、「私の戦闘力は53万です」と冷徹(れいてつ)な宇宙の帝王風に言い放つ


「お前ら本当に訴えるぞ!!!」


脳内でブチギレる俺だったが、安価(アンカー)強制力(きょうせいりょく)には逆らえない。

俺はスッと目を細め(冷徹(れいてつ)な帝王のつもり)、腰から神話級(しんわきゅう)のアーティファクトである『孫の手』を静かに引き抜いた。


「えっ……お客様? あの、手を触れていただくだけで……」


戸惑う受付嬢。背後から「なんだあいつ、棒切れを取り出して……」とモブたちのざわめきが聞こえる。

俺は孫の手を大きく振りかぶった。そして、血を吐くような羞恥心(しゅうちしん)を必死に隠しながら、冷たく言い放った。


「私の戦闘力は、53万です」


バキィィィィィィィィィィィィンッ!!!!


孫の手が水晶に直撃した瞬間。

かつてないほどの轟音(ごうおん)と共に魔力測定水晶が粉々に砕け散り、圧縮された膨大な魔力が黄金の竜巻(たつまき)となってギルド内部を吹き荒れた。


「ぎゃあああああああ!?」

「な、なんだこの魔力はぁぁぁぁっ!?」


つい先程まで俺を嘲笑(ちょうしょう)っていた荒くれ者たちが、暴風に巻き込まれて次々と壁や天井に叩きつけられていく。

ギルドの窓ガラスは全て吹き飛び、頑丈な石造りのカウンターすらもひび割れた。


76 名前:名無しの転生者

やりすぎィ!wwww


77 名前:名無しの転生者

53万どころじゃない魔力放出してて草


78 名前:名無しの転生者

ギルド半壊してんじゃねーかwwww


黄金の暴風が収まった後、ギルド内は静まり返っていた。

モブ冒険者たちは全員白目を剥いて気絶(きぜつ)しており、辛うじてカウンターの下に隠れて無事だった受付嬢は、ガクガクと震えながら俺を見上げている。


「す、すず、鈴木様……測定不能、いえ……特例(とくれい)の『Sランク』として登録させていただきますぅぅぅ! ど、どうか命だけはぁぁぁ!」


泣きながらSランクのギルドカードを差し出してくる受付嬢。


「……ありがとうございます(ごめんなさい)」


こうして俺は、初日のギルド登録にて「孫の手一本でギルドを半壊させた、戦闘力53万のヤバい奴」という、絶対に拭えない最悪の異名(いみょう)を轟かせることになったのだった。


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