表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
透き通る雨に揺られて  作者: YUKI
《第3章》好き
14/17

【第13話_おやすみ】

雨の返事がなくて、透は困ったように微笑む。

でも、逃げさせないほど優しくて、残酷なくらいの好きを、声じゃなくて仕草で伝えてくる。

雨は顔真っ赤のまま、布団に倒れ込んで

「……む…無理…今は無理…」

って、枕に声を埋める。

透はその横に座って、落ちてきた前髪をそっと耳にかけてあげる。

「返事はいいよ。今じゃなくて」

「……寝て。熱、まだあるんだから」

その声が、告白の次の一撃みたいに優しい。

雨はもう限界で、顔を上げられない。

胸がドクドク鳴りすぎて、まともに息もできない。

それでも…

透の手が、おでこからゆっくり離れていく温度が恋しくて。

布団の中から、弱く弱く。

「…………そばにいて」

透の指が一瞬ぴくりと止まる。

でも次の瞬間、壊れ物に触れるみたいに優しく、枕の横に腰を下ろして。

「寝るまで…いるよ」

雨はその声に包まれながら、まぶたが落ちていく。

意識が薄くなる最後の瞬間、透の服の裾をぎゅっとつまんだまま。

透は、そっとその手を握り返して_

雨が眠るまで、ずっと離さない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ