光の欠片 続き
長め?というかすっげー長い
文字数乗せときますね
文字数(空白・改行含む):2192字
文字数(空白・改行含まない):2141字
あと一章‼️
祐太は本を読み終えた後、ベンチに座ったまましばらく動けなかった。周囲の喧騒が遠く感じられる中で、彼はしばらく空を見上げ、深く息を吐いた。
物語の主人公リリィは、まるで自分のことのように感じられた。彼女もまた、自分の中に隠れた「光の欠片」を探していた。そして、その光を見つけるためには、大きな決断と勇気が必要だと理解していた。リリィが辿った冒険と葛藤、そして最終的に自分を取り戻す過程は、祐太に強く影響を与えた。
「俺にも、何かがあるのかもしれない。」
自分の内面に潜んでいるもの、まだ気づいていない力や可能性。物語を読み終えて感じたのは、それらを信じる力だった。リリィが歩んだ道は、祐太にとってもまさに今、歩き始めるべき道に見えた。
突然、祐太の目に映ったのは、向かいのビルに掲げられた広告の一部だった。それは、精神世界を探求するワークショップの案内だった。小さな文字で
「自分の内面と向き合い、光を見つける」
と書かれていた。祐太はその広告をじっと見つめた。
「これだ。」
何かに引き寄せられるように、そのワークショップに参加する決意を固めた。物事を始めるために必要なのは、最初の一歩を踏み出すことだと、祐太は痛感した。
その日の夜、祐太はネットでワークショップの詳細を調べ、参加申し込みをした。翌週から始まるそのプログラムは、毎週一回のセッションで、内面を深く掘り下げ、自己探求を行う内容だった。誰でも参加できるが、参加者にはしっかりと覚悟が求められると書かれていた。
ワークショップが始まる日、祐太は少し不安を抱えながらも、背筋を伸ばして会場に向かった。会場に到着すると、すでに数人の参加者が集まっていた。年齢も職業もバラバラな人々が集まっているようだった。
セッションが始まると、最初にインストラクターが言った言葉が祐太の心に響いた。
「このプログラムでは、あなたが今まで見逃してきた自分の中の『光』に気づくことが大切です。しかし、それには恐れや痛みを乗り越える必要もあるかもしれません。変化には必ずしも楽な道はありませんが、その先にあるものは、あなたが今まで想像していたものを超えるでしょう。」
祐太はその言葉を胸に、他の参加者と共にセッションを受けた。最初の数回は、自己分析や瞑想、グループディスカッションを通じて自分の内面と向き合わせられる時間が続いた。最初は戸惑うことも多かったが、次第に心の奥底にある感情が浮かび上がってくるのを感じた。
そして、あるセッションの後、インストラクターがこう言った。
「次回、皆さんに一つの課題を出します。あなたが今まで避けてきた感情、恐れてきたことに正面から向き合ってみてください。その中にこそ、あなたの光の欠片があるからです。」
次回のセッションでの課題を聞いて、祐太は少し震えるような気持ちになった。自分が今まで避けてきたもの。思い返せば、彼には多くの恐れがあった。過去の失敗、家族との距離、そして自分が本当に何をしたいのか分からないという不安。それらを直視することが、最も難しいことだと感じていた。
しかし、彼は決心した。光の欠片を見つけるためには、避けて通れない道だ。
セッションの日、祐太は心を決めてその場に向かった。グループでの瞑想が始まると、インストラクターの声が彼を深い意識の領域へと導いた。しばらくすると、祐太の心の中に、次々と過去の記憶が浮かび上がってきた。
小さな頃、父と母の喧嘩を見た記憶。自分が失敗して恥ずかしくて隠れていた日々。そして、ずっと心の中で感じていた「自分には何かが足りない」という思い。
その中で、最も大きな恐れは、自分が他人に期待されていることに応えられないことだった。人からの期待に応えられなければ、自分が無価値だと感じてしまう。そして、その思いが、彼をずっと縛り続けていた。
その恐れと向き合う瞬間、祐太は強い圧迫感を感じた。しかし、インストラクターの声が優しく響いた。
「それを手放してください。その恐れがあなたの光を覆っているのです。今、あなたがその恐れを受け入れ、放つことができたなら、その先に見えるものがあなたの光の欠片です。」
祐太は深呼吸をし、心の中でその恐れを受け入れ、手放す決意をした。その瞬間、彼の胸の中に温かい感覚が広がった。まるで、何かが解放されたような、心地よい感覚だった。
セッションが終わると、祐太は外に出て空を見上げた。晴れ渡った青空の下で、彼は深く息を吐いた。心の中がすっきりとしていた。まるで何かが軽くなったような感覚だ。
あの「光の欠片」は、もうすぐそこにあるのだと、彼は確信した。それは、外の世界に存在するものではなく、自分の中にあった。自分が恐れていた感情、向き合うことを避けていた過去。それらを乗り越えた先に、彼の中にあった光が、ようやく姿を現したのだ。
祐太は歩きながら、これからの未来に希望を感じていた。まだまだ先は長い。しかし、今、確かにその光が自分の中に宿っていることを実感していた。
「これからは、光を信じて進もう。」
祐太は歩みを進める。その先に待っているのは、未知の世界と新たな自分だ。そして、何よりも大切なのは、光の欠片を信じて歩き続けることだった。
その光は、彼を導く力となるだろう。
あと一章で完結!
見てくれてありがとう。
感想夜露死苦!!
わぁーーーーーーーぁー
お文◯さんって可愛くない??