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セリカシュン  作者: 青紙 ノエ
最終章 最終的な物語

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25/26

 アズサアイ(嘘つき)


「どう言うこと!」

 芹香と香山さんがサクちゃんに対し、責めるような口調で問いただしている。



・〜・〜・説明的振り返り・〜・〜・


 バイト後の会食で、社長(桜の母)から話が出た、函館店への移動の件。

 瞬は社長から、函館へは桜も一緒に行くと聞く。

 瞬が芹香から聞いていないことに、桜は未だ、芹香や友人には函館行きのことを話していない事に気づく。

 社長から、芹香や友人には函館行きの事を言わないように。との事だが、一瞬でバレてしまった。

 全ては(みなと)料理長がバラしたからである。

 空気を読めない悪い男。それが湊料理長である・・・。


   ・〜・〜・


「言おうと思っていたんだけどね」

 サクちゃんは目を泳がせながら耳を触っている。

 サクちゃんは小さい時から、悩んだり困ったりすると耳を触る。


「私たちに隠していた理由はなんとなくわかる。でも寂しいじゃん・・・」

 

 香山さんと聖也もうなづいていた。


「瞬くんも寂しい?」

「そうだね、せっかく仲良くなったのに、箱買いした納豆もまだ残って・・・」


 ビシッ!

 俺はサクちゃんに太ももを蹴られた。


「痛ってー! しなるような蹴りやめて・・・」

「納豆のことは言うな!」


 芹香が何かを企んでいる顔をしている。


「確かに、納豆たくさんあるねぇ〜」


 ビシッ!

 またもや俺に蹴りが入る。


「いや、今言ったの芹香だから!」

「連帯責任!」


 意味がわからん・・・。

 てか湊さん、いつの間にか居ないし?

 全体的に俺が責められているし?


「てか瞬くん、私が蹴った時にスカートの中を見たでしょ?」


 芹香が俺を睨む。

「そんな、一瞬で見えないよ」

「本当に?」

「桜、エミくんは嘘をついているよ。何色だったかハケ!」

「見えてないって!」

「さあハケ!」


「なんで駅前でこんなことになっているんだよ! だいたい湊さんがバラしたのに、俺は何も悪く無いじゃん!」


 俺が正当な発言をすると、みんなは顔を見回した。


「ああ、確かにそうだったわね。私も熱くなりすぎた」

 肩を落とすサクちゃん。

「で? 何色だったのよ!」

「オマエはまだ言うのかよ!」

「言う!」

「白で黒いフリルが付いて、赤いリボンだよ!」


「うわ・・・。キモ・・・」

 芹香と香山さんが声を合わせた。


「瞬くん、細かく見過ぎで引くわぁ・・・」

 サクちゃんは全身で俺をドン引きしている。


 そんな時、駅の方からデジレ姉さんが現れた。


「みんなこんにちは。エミルを責めているの? 可哀想だからエミルは私が連れて行くわね、オルヴォワール」

 突然現れたデジレ姉さんに皆が呆然とする


『エミル、さあ行きましょ』

『姉さん、お茶して帰らない?』

『そうね、私も少し休みたいわ』

 俺と姉さんはその場を離れた。


「ねえ芹香ちゃん、今の綺麗な人って誰!?」

「一ノ瀬さん、まだいたんかーい!」




 


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