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陛下に謁見しました!take2!

あのオッサンが陛下の近衛兵に連れて行かれた後、謁見の間にいた貴族達は解散し僕達家族と優依、陛下での謁見になった。


「ルーク、さっきのヴァンタ侯爵のことだが…爵位を騎士爵まで落とし辺境に送り実際に辺境伯の騎士として雇うのはどうだろうか?そうすれば、あやつも辺境がどれだけ命の危険があり自分がどれだけ生ぬるい環境で生きてきたか理解出来るだろう。」


ふーん、侯爵という貴族の中で一番の権力を持つ貴族を貴族としての発言力はないと言ってもおかしくない準貴族に落として辺境の暮らしを実際に経験して辺境がどれだけ危険で自分が守られてたか理解させるのね。


「…アレを辺境伯の労働力として使うかどうかは僕が決めることではありませんが?」


あえて、陛下が僕にアレの処罰について提案してきたので僕はそれでいいって言ったけど実際に侮辱を受けた父様の意見を聞くのが筋だと思うな。

あと、僕が『働かせる』じゃなくて、『使う』って言ったのは「辺境伯に忠誠も誓ってなければ罰として辺境で働くのに雇って給金を出さないといけないのか?」っていう意味も込めてるよ。


「うむ、確かにそうだな。ヴィント、これはあくまで提案だが…アレを辺境の労働力として使うのはどうだ?」


「はい。今はちょうど人が足りていませんので辺境で使わせて下さい。」


「分かった。そのように手配しよう。」


陛下はテキパキと騎士達に指示を出していき、僕達の方に再び視線を戻した。


「それで、ルークはこの国の将来にも関わる話がしたいとのことだったが…応接室に場所を移して話そう。」


「畏まりました。」




それから応接室に移動してやっと本題に戻った。ちなみに陛下が人払いをして応接室には僕達家族と優依、宰相と陛下だけだよ!


「ルーク、単刀直入に聞く。この国の将来も関わる話というのは何なのだ?」


「そうですね…簡単に言うなら、この国…いやこの大陸は少し前まで滅びることが決まってました。」


陛下が単刀直入に聞いてきたので僕も単刀直入に答えた。


「どこから確信を得たのか分からんが…少し前まで滅びることが決まっていたということは今は大丈夫なのだろう?」


「いえ、それは違います。今は『滅びることが決まっていた』のが『滅びるかもしれない』に変わっただけです。この国の危機が去ったわけではありません。」


そう、僕が邪神討伐を引き受けたけど、必ず全部を助けれるわけじゃないからね。けど、僕が邪神のことを知らずに邪神によってこの世界が滅びることが確定してた時よりはマシだと思うよ。


「…そうか。分かった。詳しく聞こう。」




それからは優依も加わり、僕は家族に話したことをそのまま陛下に伝えた。


「……分かった。私達王族はルークとユイに全面協力しよう。邪神を討伐する力がない我々にはそれくらいしか出来んからな。その他に必要なことがあったら教えてくれ。出来る限りのことはしよう。」


よし!王族の後ろ楯確保!


「それなら、まず優依にテンバーナ王国の国民としての籍をいただけませんか?神界…神の世界から直接この国に来たため国籍を持ってないんです。」


「あ…そういえばそうだった…」


あ…優依本人は忘れてたんだ…


「ふむ。分かった。ユイの籍だが…平民籍だと邪神討伐に何かと不便もあるだろうから貴族籍がいいと思うが…宰相はどう思う?」


「そうですね…今のところこの話は機密事項なので知る者も最小限が良いでしょう。ですが、そうなると……」


「あぁ、ユイをウィルター辺境伯家に養子として迎え入れるのが一番いいが…ヴィントはどうだ?」


「私はそれでも構いませんが…ルーク、ユイ、二人はどうだ?それでもいいか?」


父様が僕達に確認をとる。


「「はい。」」


僕達からしたらこれ以外の返事はないよ。


「お、おいルーク、後悔しないか?」


「うん、カーズの言う通りだよ。本当に後悔しないかい?」


…?兄様達どうしたんだろう?父様達も頷いてるし…


「?どういう意味?私がウィルター辺境伯家に養子入りしたらルークとは戸籍上兄弟ってことでしょ?後悔するようなことある?」


うん、僕もそう思う。


「ほ、ほら…こ、婚約とかさ…」


?どうしてここで婚約の話なの?


「婚約ですか?」


「あ、あぁルーク。ユイがウィルター辺境伯家に籍を入れたら兄弟ということになるから二人は婚約出来ないことになるが…」


父様がそう言うと僕と優依以外は頷いてる。


「どうして僕達が婚約しないといけないんですか?僕達が婚約したら邪神討伐に有益になることがあるんですか?」


「どうして私達が婚約しないといけないの?私達が婚約したら邪神討伐に有益になることがあるの?」


あっ!口調は違うけど全く同じこと言ってハモった!


「い、いや特に何かあるわけじゃないから二人がそれでいいならいい。」


「はい。僕達はそれで大丈夫ですよ。」


「うん!私も!」


「分かった。それで手配しよう。」


「「はい!」」


僕達の問いかけに父様が答えて、僕達の同意も得たので陛下が早急に終わるように手配してくれた。

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