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陛下に謁見しました!

会議の日…改め国王陛下に謁見する日…


「では行こうか。」


「「「「はい!」」」」


僕達は朝食を食べ、王宮に向かう。メンバーは僕、父様、イクル兄様、カーズ兄様、優依の五人だよ。母様は昨日のお茶会に参加出来なかった友達の所に行くんだって!


馬車に揺られること三十分で王宮に着いた。


「ウィルター辺境伯家だ。」


父様が王宮の門番に話しかける。


「はい。少々お待ちください。……確認できました。どうぞお通り下さい。」


「あぁ、感謝する。」


僕達が王宮に入ったら一人の執事さんが案内してくれた。


「辺境伯様は玉座の間へ、ご子息様達はこちらこその控え室でお待ちください。」


「はい。ありがとうございます。」


「何か用がありましたらそちらにいるメイドに申し付け下さい。」


「分かりました。」


僕達は控え室で待つことになった。




そして、雑談したり坊主めくりで遊んだり三時間がたった。


「ねぇ、気になってたんだけどこのカード…札だったね。これに書いてある文字ってルーク達がいた世界の言葉かい?」


「う~ん…私達がいた世界っていうよりは私達が住んでいた国の言葉だよ。」


「へぇ~」


「兄様達も勉強すれば読めますよ!僕達が教えますから!」


「俺は遠慮しとくな…」


「面白そうだからまた教えてもらおうかな?」


「はい!いつでも大丈夫です!」


勉強嫌いのカーズ兄様はともかく、イクル兄様には頑張って教えるぞ~!


ガチャッ


「あっ!父様!」


「皆、会議が終わったから陛下に謁見しに行くぞ。」


「はい!」




僕達は謁見の間に向かった。騎士さんが案内してくれたよ!


「陛下!ウィルター辺境伯御一家がお越しになりました!」


「通せ」


「はっ!」


玉座の間の扉が開けられ、僕達は陛下の前で下を向き膝を着いた。


「「「「「陛下にお目にかかります。」」」」」


「そこまで畏まらんでいい。面をあげよ。」


「「「「「はい。」」」」」


僕達は顔をあげた。


陛下はTHE王族って感じの金髪碧眼の三十代前半くらいの優しそうな人だった。


「ところで、ヴィント。一つ聞くがそなたの子は男三人ではなかったか?」


やっぱり聞かれたじゃん!


「陛下、私は『子供達を連れて行く』と伝えただけで『私の子を連れて行く』とは言っておりません。」


「ハッハッハッ!そうだな、確かに『私の子を連れて行く』とは言っておらんかったな!」


そう言いながら陛下は豪快に笑う。


「だが、何故関係のない子供を連れて来たのだ?」


「それに関しては…」


父様が僕達の方を見たので僕は頷き返す。


「我が息子からお聞き下さい。」


「うむ。良かろう。」


陛下は僕の方に目を向けた。


「陛下、お初にお目にかかります。ヴィント ウィルターが三男ルーク ウィルターです。本日の謁見の申し出は僕の意思によるものです。これから僕が話したいと考えている事は将来、このテンバーナ王国にも関係してくるので、お耳に入れていただければ幸いです。」


「ほぉ~。ヴィント、そなたの息子はとても秀才なようだ。」


「お褒めに預かり光栄です。ですが、今はルークの話を聞いて下さいますよう。」


「陛下!お待ちください!」


「なんだ?ヴァンタ侯爵。私は今ウィルター辺境伯家の者と話しているのだが?」


陛下の言葉に父様が感謝の言葉と僕の話を聞いてほしいと陛下に話すとヴァンタ侯爵とかいう人がストップをかけた。


「陛下!そのような勝手に子供を王宮に連れ込み無礼を働いた辺境伯なんかの5歳やそこらの子供が国の将来なんか分かる訳もないのに話を聞くだけ無駄です!その辺境伯に変な入れ知恵を受け、国を陥れようとしているのです!」


はぁ…何言い出すかと思えば…ラノベとかでよくあるやつだ…。


「「はぁ……あっ」」


ついため息が漏れたら優依とハモったよ!


「おい!ガキども!なんだその態度は!これだから田舎の名前だけの貴族は!」


「…あ?」


は?何言ってんの?こいつ。名前だけの田舎貴族?父様が辺境で命賭けて魔の森にいる魔物から国を守ってるからお前達が平和に笑って暮らせてるのに?それなのに名前だけの田舎貴族だって?


「あ…ヤバ…悠真がキレた…。」


「「「…え?」」」


「ル、ルークが?キレた?え?」


「お、おい、ユイ?どういう意味だ?」


「ユイ、ルークがキレたら何かあるのか?」


「ヤバいよ…悠真だけは怒らせたらダメなんだよ。昔、同じクラスの男子が悠真に『お前のとこのジジィとババァは地方出身の変なヤツ』って言ったことがあって…その時も止めるのが大変で…とりあえず止めるのも危険だから手を出さないで!」


「「「え?」」」


皆が何か話してるけどそれより怒りが勝って僕には何も聞こえない。

僕は立ち上がり、なんとか侯爵(名前忘れた)を睨み付ける。


「おい!何だその目は!田舎貴族は田舎貴族らしく我々に従っておけばいいのだ!」


「ねぇ、オッサン」


「なっ!オ、オッサンだと!私は侯爵でお前はたかが辺境伯の息子だろう!分を弁えろ!」


「そんなことはどうでもいいんだけどさ」


「どうでもいいだと!?」


僕は魔力を操作して体を強化してオッサンに向かって走る。


「陛下!所詮田舎貴族など、この程度の…ゴボッ!」


体を強化したまま腹に思いっきり蹴りをいれるとオッサンがぶっ飛び壁にめり込む。気を失ったのかオッサンはぐったりしてる。頭からも血が出てるし死なれても人殺しになって困るからとりあえず王都に着くまでに練習した回復魔法で止血だけする。そしたら回復魔法の影響かオッサンが目を覚ましたので座り込んでいるオッサンの側に行き、気を失わない程度に顔に蹴りをいれた。


「ゴハッ!」


倒れたオッサンの腹の上に立つ。


「ゴフゥ…」


「ねぇ、知ってる?この王都は魔の森から辺境伯や辺境伯領の騎士によって守られてるって。だからオッサン達も笑って生きてられるんだよ?ですよね?陛下?それとも王都に住む貴族は辺境では常に死と隣り合わせで自分達を守ってくれてるということを知らずに田舎出身の無能だというのが共通の認識なんですか?そんなわけないですよね?」


そんなふうに話しながら周りにいる貴族達に目を向ける。すると貴族達は首がとれるんじゃないかという勢いで首を縦に振る。


「あ、あぁ。もちろん辺境を知らない貴族には辺境で命を賭けて守ってくれているから平和に暮らせているというのを初等学園で教わる。」


「なら、どうしていい年したオッサンがそれを知らずに今まで辺境にいる貴族を名前だけの田舎貴族だなんて言ってるんですか?それに、このオッサン侯爵なんですよね?貴族のなかで王族の血縁関係にあたる公爵を除いて一番の貴族ですよね?王族とは関わりがあるはずですよね?どうして今まで気付かなかったんですか?臣下の教育がなってないんじゃないですか?」


「……全くもってその通りだ。さっきのこのオ…コホンッ…ヴァンタ侯爵の発言は王国貴族にあるまじき発言だ。厳重に処罰する。」


「そうしてください。」


「近衛兵!早くコヤツを牢に放り込め!」


「「「はっ!」」」












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