表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/19

訳有りな妻と愛娘の話 仮⑤ 【再掲載】

愛娘、長女の理沙は中学受験用の塾に通っている

そして今、憧れのサクラ中学の入試の場にいた

他の受験生たちが、小学生ながらまるで戦場へ赴く学徒出兵さながらに受験会場へと集団で入って行く

理沙は朝から気分が悪く、不安だった

几帳面で融通が利かない性格は、こんな失敗出来無いような場面では、非常に損なタイプだと思う

立ちくらみか分からないが、受験会場入口付近でよろけて意識を失ってしまう大失態を演じてしまった

目をさました理沙は、受験会場の医務室のベッドの上だった

「お目覚めですか、保護者の方はいますか?」

医務室の看護の女性に声を掛けられた

「だ、大丈夫です、失礼しました!」

理沙は緊張のあまり失神してしまい、受験校の関係者に手を煩わせてしまった事を恥じていた

「大丈夫、安心して、まだ試験は始まって無いから」

と気配りされた

理沙は事の顛末を話すと、医務室は笑いに包まれた

間もなく、妻が娘を迎えに来た

一緒に塾関係者も来た

「まあ、この子ったら、こんな心配性じゃあ、来年の本番は思いやられるわね!」

何か話しが噛み合わない

妻は相変わらずおっとりした雰囲気で周りを和ませる

そう、理沙は来年の受験に備え、志望校サクラ中学の試験会場へ下見に来ていたのだ

幸いにして大事には至ら無かったが、次々に医務室へ入って来る本物の受験生の為にすぐに理沙らは退室した

「来年の本番ではシッカリ頑張ろうね!」

余計な仕事をさせられたにも拘らず、医務室の女性は送り出してくれた

妻と塾関係者は恐縮しながら、礼をして医務室を後にした


無事に翌年のサクラ中受験を突破したが

塾生の為に気をつけるエピソードになった恥ずかしい思い出になった

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ