南国の楽園①
非表示の不具合解消の為、やむを得ず予約投稿解除します
内容に齟齬矛盾が発生しても
順次修整して行くつもりです
ご容赦下さい
P氏は極端な人間嫌いだった
唯一、急死したボスを除いては
ボスは、親のいない孤児のような存在だった幼いP氏を引き取り、我が子のように可愛がり育ててくれた
ボスはいわゆる暗黒街に生きる存在だった
若い頃にヤンチャしたのか、既に老齢の域に達していた彼は車椅子の生活を送っていた
また、金には恵まれたが、人間の愛情には遂に恵まれ無かったようだ
思えば、ボスも都会の下層階級で産まれ育ち
親の顔さえ知らず孤児としての自身を意識したのだ
ストリートチルドレンの仲間に加わって生き残る術を知った幼少期のボスは
次第に頭角を現し、その地域のギャングらに目を掛けられるようになる
裏切りが当たり前の世界でも、ボスは決して仲間を裏切ら無かった
しかし、生来、人の良さが災いし、ヤングボスは裏切りに遭い、不慮の事故で車椅子の人となる
なまじ才能に溢れたモノは、妬みを買いやすい
ヤングボスは仲間に裏切られた心の傷から都会を去り
信用に足る僅かなかつての部下と
身の回りの世話をしてもらいながら片田舎へ引き篭もった
幼いP氏は、汚い身なりながらも分け隔て無く、自分を惨めな孤児の環境から救ってくれたヤングボスを神のように崇めた
やがて時代と共に、都会の暗黒街も粛清や規制の嵐に巻き込まれ、裏世界の者たちも自然に淘汰されて行った
ある者は都会を去り、ある者はアッサリ足を洗い政治家や財界へと進出したりした
まるで昆虫らが脱皮するかのように
以前の殻などまるで自分とは関係無かったかのような見事な変身ぶりだった
恥知らずと言うより、恥など最初から身につけていなかったかのように
さて片田舎で隠居生活に入った中年ボスには家族は無かった
色恋の類の世界は、ボスには理解出来無かったのだろうか?
それなりに女性から逆プロポーズされた事もあったらしいが、成就しなかったようだ
だが男色だった訳でも無いようだ
つまりはボスには人間の愛情というものが分からないようだ
更に時は流れ老齢ボスは、遂には孤島へ移住していた
かつての部下には、それなりに金を与えて引退してもらった
僅かばかりの年金生活では賄え無いとの判断か?
また、その頃にはP氏も成長していたから
孤島の生活は、思った程楽では無かった
人間関係に煩わされる事は無くなったが
逆に大自然の驚異は段違いだったからだ
続く
※アメリカの暗黒街時代のマフィアやバットマンワールドを踏み台にしてます
もう一つの次回作品紹介
私自身の学生時代を元に
女学生との恋愛その後を青春ヒューマンドラマ仕立てにしたモノです
本当はこちらを先に書きたかったけど
少し長くなりそう(8〜10ページぐらい)
なので小出しに解説させていただきます
仮題【北の大地の少女】
北海道内陸部出身ね少女が
都会に憧れて進学上京
そこで主人公と出会い半同棲
しかるのちに、、、
とこんな感じ