金と労働
才能、資産がなければ、人は労働から死ぬまで逃れられない。なぜなら生きるには金がいるから。
本人の意思とは関係なく必要になる金。
食費、家賃、税金。
やりたいことや趣味があればなお金がいる。
そうだというのに、生きているだけではお金は手に入ってくることはない。
じゃあ、どうすればこの忌まわしい金と労働から解放される?
それは死んだ時。
死ねば、真に自由になれる。
と思っていたんだが
「渡し賃なしじゃ、この三途の川は渡れないよ」
「そう言われても手持ちになくて」
「それなら向こうで職安やってるから、そこで稼ぐといい」
どうやら死んでも金と労働から逃げられないようだ。
深く深くため息をついた後、職安へ向かった。