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余命わずかの偽彼氏  作者: AuThor
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告白

夕方、駅前にあるカフェの窓際席に並んで座る楓と和也。

ガラスの外の道行く人を見る2人。


「こんなところでラブラブアピールする必要はないんじゃないの?」


「学校の中じゃ教師に注意されるから、こういう同級生が通る場所で学校の外でもラブラブだって思われたいんだよ」


「あ、山本くんたちだ。ほらー、指差して笑ってるよ」


「電車で高校まで通う人は多いからね」


「……数日前までは平穏な毎日だったのに」


「人生、何があるかわからないね」


「亜武くんに付き合わされてるから、こんな目に遭ってるでしょ⁉」


「ごめん、ごめん」


「笑って謝ることじゃないよ」


「伊藤さんの予定もあるわけだし、毎日ってわけじゃないから安心して」


「女子のやっかみも面倒だよ」


「もし、何か嫌がらせをされたらすぐに俺に言って。俺のせいで伊藤さんがそんな目に遭うのはありえないから」


くすりと笑う楓。


「?」


「大丈夫だよ。私はいじめごときじゃ壊れない自信あるし」


「え?」


「そういえば……」


「うん?」


「中1の夏祭りの日に姫橋さんと会ってどうするつもりだったの?」


「⁉ 瞳から聞いたの?」


「いや、違うよ」


「じゃあ、誰から?」


「内緒」


「残念」


「告白しようとしたんでしょ?」


「……そうだよ。まあ、夏休みの2日目に病気が発症して結局、告白しなかったけど」


「姫橋さんから告白されなかったの?」


「されたよ。でも、断った」


「今でも姫橋さんのこと、好きなの?」


「次は俺から質問」


「え?」


「さっき、いじめごときじゃ壊れないって自信たっぷりに言ったけど、そう思えるのは何で?」


「……私は中学のとき散々いじめを体験したから」


「え?」


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