気遣いの先
私は優しい。
そう言われ続けるとそう思うもので。
しかも幼少期から今の今まで言われれば、確信にも近いものがあって。
でも、優しいとはなんなのか?と聞かれれば、「相手を想って、手助けしてあげることだよ。」と即座に答えてしまう。
そう勘違いしているとも気づかず。
「あなた!もっとモノ扱いしないで、人として扱いなさい!」
言われなれない言葉だった。でも、何故かしっくりきた。
モノとして扱ってるつもりはない。ヒトとしてしっかりと優しく接している。
現に患者からもそれほど怒られず、逆に笑顔を見せてくれることが多い。
だが、現実は、客観的には、私は人をモノ扱いしているそうだ。
間違いない。
いや、私は優しいのだ!気を遣って、雰囲気を読んで、相手のニーズを読み取って、欲しいものを提供している!
それに、職場の同僚にも優しく、機嫌や状況をみて、タイミング良く話しかけている!
なのに、なんで!!
こんなにも、ヒトのことを考えているのに!!!
もう小さい頃からずっとヒトの顔色を伺って、気を遣って、ここまでして得た私の技術を!センスを!!馬鹿にしてんのか!!!
そこまで思っても私は"ヒト"を"人"として観ることは出来なかったのである。