3/50
「霜降り和牛」
「豪華客船で結婚式を挙げたいの。」
ちっちゃい頃からウンチク嫌いな彼女は言う
君はいつだって、トレンディだねぇ
七分袖のワンピースもお似合いで
「ついでにミュージカルを開催したいの。」
国名を細かく分けながらサイコな彼女は言う
君はいつだって、天使みたいねぇ
鎌も鼬も随分と薄めて
「霜降り和牛、ついでにトロサーモン」
それらを銀シャリに乗せて一気に摘まんでいた君は
宇宙に浮かぶ明くる星の如し
「あらヤダ!腕から幹、生えてやんの!」
自己紹介に随分とこだわるゾンビ好きの彼女は言う
僕は石焼き芋屋で、生計立ててるからねぇ
(最近は)旅館のバイトも加えたんだ
雑な『ドレミの歌』歌って
僕はなんとか紛らわそうとした
それでも君にはかないっこないな
校内放送で防災訓練の予告しちゃうくらいにね
ドMのNo.1を決めるグランプリにでも参加しようかなって
スーパーの帰り道でそう思っていたんだ




