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魔闘士シェラハ  作者: ミーネ
学園初等部編
3/49

第03話

あれから約1ヶ月が経った。二日間休みを挟んで、来週から学科毎に別れる事になる。

私はやっぱり魔具科に行く事にした。魔具に興味があるのもあるが、魔術と闘気術の授業だと、融合には難しいような気がしたからだ。この1ヶ月は魔力や闘気とは関係無い授業もあったが、そこは前世の知識を持つ私には楽勝で、魔法学や生物学等、前世の知識が使えないやつも、殆ど問題無かった。

まあ、小学一年生に精神年齢アラサーが負ける訳には行かないでしょ。


今、私は図書館に来ている。この学園の図書館はかなり大きく、初等部〜高等部までに対応した、蔵書がある為、四日目位に初めて来てから、殆ど毎日通うようになった。


「シェラハ、そろそろ帰りましょう。明日の準備も必要だし」


「うん、そうだね」


実は明日と明後日の休みを利用して、いつもの四人で遠出をする予定である。

目的地はトロート山と言う山で、目的は私は素材、三人は魔物を狩りに行く。

トロート山は港町コークスの近くの森より、全然強い魔物が出る為、そこで訓練兼お金稼ぎする予定である。

発案者はユリウスなんだけど、焦り過ぎじゃないかなぁと思った。まだ入学して一月なのに。

だけどフィアナが賛成し、私も自由に使える素材が欲しかったので賛成した。

まあ、危なそうだったら、直ぐに帰ろう。




シェラハ

魔力/闘気レベル:14/14

STR:E(D) VIT:F(E) AGI:E(D) DEX:D(B) INT:D(C)

スキル:強化(魔力)18,強化(闘気)25,水魔法28,氷魔法12,闘気放出10


ローレン

魔力/闘気レベル:2/16

STR:D(C) VIT:D(B) AGI:F(F) DEX:F(E) INT:F(F)

スキル:強化(闘気)33,土魔法2,闘気放出20,闘気圧縮2,槍術9,盾術28


フィアナ=カトラル

魔力/闘気レベル:15/2

STR:F(F) VIT:F(F) AGI:E(D) DEX:E(E) INT:D(D)

スキル:強化(闘気)3,風魔法29,雷魔法16,杖術13


ユリウス

魔力/闘気レベル:1/12

STR:D(C) VIT:E(E) AGI:E(D) DEX:E(E) INT:F(F)

スキル:強化(闘気)27,火魔法1,闘気放出7,剣術23




次の日、早朝から私達はトロート山に向かって出発した。


「ちょっと緊張するなぁ、どんな魔物がいるんだろう?」


「今日は山の麓の村に行って終わりだから、気が早いよ」


「いや、わかってるんだけどさ。それにその村も楽しみなんだよね」


馬車の中でユリウスは落ち着かない様子で、私が窘めて、フィアナは図書館で借りた魔物図鑑に目を通し、ローレンは静かに座っていた。


「取り敢えず、落ち着かない?道中に魔物が出るかも知れないし」


「むー、わかった」


そうは言っても、そわそわした感じは村に着くまで治まらなかった。


「此処がトロート村か、結構大きいなぁ」


先ずは宿で部屋を取り、荷物を下ろした後、その宿で昼食を取る。この後は村を散策する事にした。


「じゃあ、手分けしようか?ユリウスとローレンは武器防具とか見てくると良いんじゃない?私とフィアナは冒険者ギルドで情報集めてくるから」


「おー、わかった。」


「うん、フィアナの斧も見とくね」


私は今回武器を持ってきていない。ツルハシと小さいハンマーだけである。斧は授業では借りられるので自分の物は持っていない。鍛冶を習ったら自分で作るつもりである。

この村は良い鉱石の取れる麓だけあって、鍛冶屋が多く、質が良いらしい。

ユリウスとローレンもこの村で武器防具を新調するつもりである。

ユリウスとローレンが行った後、私達は冒険者ギルドに向かう。

冒険者ギルドは殆どの町にあり、ギルドに登録する事で、ギルドに来る依頼を受け、報酬を受け取る事が出来る。

私達はまだ子供だがギルドに登録してある。子供でも出来るおつかいのような依頼もある為、何歳でも登録だけなら出来るようになっている。


「じゃあ、先ずは依頼かな。」


依頼にはランクが有りG〜Sまである。冒険者にもランクが有り、依頼の達成でランクを上げる事が出来、依頼は自分の冒険者ランクの上下一つまでしか受ける事は出来ない。

依頼を確認すると私達が行くトロート山で出来そうな依頼が幾つかあった。報酬も悪くないし多分大丈夫だろう。

私達は依頼書を持って受け付けに向かう。


「すみません、これお願いします。」


「はい、えーと…、アイアンゴーレム十体討伐Eランク、ギガントゴーレム二体討伐Dランク、鉄鉱石5kg採掘Eランクですか。

えっとお嬢ちゃんがやるには難しいんじゃないかなぁ?これ」


「大丈夫です。私は冒険者ランクDですから」


そう言って、冒険者カードを渡す。

実は海の魔物の討伐や素材の採取はランクが高いのである。海女さんをやってた頃に私は海の魔物を沢山仕留めていたので、ぐんぐんランクが上がったのである。

私はコークスのギルドでは有名人だったりする。

ちなみに、ローレンはEランク、ユリウスとフィアナはFランクである。

「えっ、…確かに。では依頼を受諾します。討伐証明はゴーレムの核です。今は魔物が増えているから気を付けてね。」


「魔物が増えているんですか?」


「そうなの、原因は解らないんだけど、それで鉱石とかの素材が滞ってて、これらの依頼の報酬も普通より高くなっているの。」


「へぇー、わかりました。無理はしないようにします」


その後、採掘場所や、魔物の居場所等の情報をもらい、ギルドの受付さんに礼をして、フィアナと一緒にギルドを出る。


「魔物が増えているか…。ごめんフィアナ、私も武器見てくるね。魔法だけで充分かな?って思ってたけど、念の為買ってくるよ」


「私も行くわ、何か掘り出し物があるかも知れないし」

先ずはローレン達と合流する事にした。

ローレンは直ぐに見つかった。


「おーい、ローレン!良い装備有った?」


「あっ、シェラハ達も来たんだ?」


「それがちょっと、不味い状況でね。念の為見に来たの」


「不味い状況?」


「何か最近魔物が増えてるんだって」


「そっか」


「うん。あれっ?ユリウスは?」


「ユリウスならあそこ」


ローレンの指差す方向を見ると、ユリウスが二本の大剣を持って見比べてながら唸っていた。


「何やってんの?あれ」


「まあ、どっち買おうか迷ってるんだけど、もう三十分位あの調子」


「まあいいや、放っとこう。良さそうな斧は有った?」


「うん、この店種類も多いし、ものも凄く良いよ」


「へぇー、お邪魔しまーす」


その店は金属製の武器防具を置いてある店で、幾つかは魔具もあり安いものから高いものまで沢山有った。

大斧を見ると、銅で出来た物から鉄、鋼鉄、銀等色々な金属で出来た物に、ミスリルで出来た炎の魔法が込められた大斧も有った。

うーん、ちょっとミスリルの大斧欲しいけど手が出ないなぁ。

それに、やっぱり木で出来た学園の物とは比べ物にならない位重い、身体強化したら振れそうだけど出来れば、素の状態で振れるやつじゃないときついよねぇ。

まあ、それは成長を待つしか無いので、…よし!決めた。


「すみません、これ下さい」


「はい、50000ソルね」


私はお金を払い店を出た。

ソルとはお金の単位で1円=1ソルと思って貰って良い。


「シェラハ、それで良いの?」


「うん」


私が買ったのは魔鉄で出来た、1m位の棒である。魔鉄は魔力の籠もった金属で、ミスリルには劣るが魔具に使える、魔力を通しやすい金属である。

欠点としては魔力と反発する為、闘気での強化が難しいというものがあるが、闘気と魔力の両方で身体強化する事に慣れた私には問題無い。

棒だけなのは大斧は重いし、高いので、刃の部分は氷魔法で作る事にした。その為の魔鉄である。


「フィアナは何か見つかった?」


「いいえ、私は買うのはやめとくわ」


「そう、ローレンは何か買ったの?」


「うん、鋼鉄製の盾と槍を買ったよ。」


「ふーん、よし!じゃあ明日に備えて、ご飯食べてゆっくり休もうか」


「そうね」


「えっ?ユリウスは?」


「良いよ、置いていこう」


まだ何か、迷っているユリウスを置いて、私達三人は宿に帰った。

結局ユリウスが戻ってきたのは私達がご飯を食べ終えた後だった。

私とフィアナは一人食べ始めるユリウスを置いて、部屋に戻った。



次の日、早朝から山に向かい出発した。


「シェラハは酷いよな、俺一人置いて行きやがって」


「ユリウスが優柔不断過ぎるからいけないんじゃない。何をそんなに迷ってたの?」


「鋼鉄の大剣か銀の大剣かで悩んでたんだ、銀の方が良いものなんだけど高いから、銀のやつだと俺の金がギリギリだったんだ」


「ふーん、結局どっちにしたの?」


「へへっ、銀の大剣にした。これで今日稼がないとスッカラカンだぜ!」


「はぁ、えっと今日は最低アイアンゴーレム十体、ギガントゴーレム二体倒して、それと採掘地を二つ位まわる必要があると思うから。先ずはそれを達成しましょう。

魔物が増えてるらしいから充分気を付けてね。」


「はいよ!」




少し登った辺りで、先ずはアイアンゴーレム二体と少し離れてレッドイーグル二羽を発見した。

アイアンゴーレムは2m位の身長の人型の鉄鉱石という感じで、レッドイーグルは全長1m位の赤い鷲である


「あれ片方攻撃したら、もう片方も来るよね。」


「そうね、先ずはレッドイーグルに先制攻撃しましょう。私は左の狙うからシェラハは右のお願い。」


「うん、わかった」


「行くわよ。雷よ、槍となりて貫け、『サンダーランス』」


私はフィアナの魔術とタイミングを合わせて、レッドイーグルに向け、氷柱を五本連続で降らせる。

五本の内、二本が命中し、レッドイーグルは墜落していく。

フィアナが狙った方も雷撃が当たり墜落している。


「よし!」「やった!」

すると、アイアンゴーレムがこちらに気付いたようで向かってきた。


「私とフィアナがフォローするから、ユリウスとローレンで一体ずつお願い。」


「任せろ!」「うん!」


フォローするとは言ったが、ユリウスもローレンも危なげなく倒していく。

ユリウスは先制攻撃で一気にダメージを与え、相手に反撃される事なく倒していた。

ローレンは相手の攻撃を待ち、盾で防いだり、受け流したりしつつ、カウンターで攻撃して、倒していた。

その後は、ゴーレムの核とレッドイーグルの爪と羽を回収し、再び登山する。


「全然問題ねぇな!」


「ユリウス、油断は禁物だよ。この山では最弱の魔物だし」


「おう!わかってる」


それから、何度かアイアンゴーレムとレッドイーグルに遭遇し、倒しながら第一の採掘場所に到着した。


「じゃあ、私が掘っている間、周りの警戒お願いね。この辺りだったら、一人残して散策して貰っても大丈夫だけど」


私はツルハシを振りかぶり、鉄鉱石を掘る。

実際採掘するのは初めてだが、魔力と闘気でツルハシを強化すれば、サクサク掘り進められる。

運が良かったのか、依頼分の量の鉄鉱石を此処だけで集める事が出来、銀鉱石と魔鉄鉱石も少し手に入った。


「私の目的は達成したよ、後はギガントゴーレム二体とアイアンゴーレム二体だね」

「ギガントゴーレムはもっと上の方に生息しているから、また登らないとね」


鉱石はローレンとユリウスに持たせ(ユリウスは文句を言っていたが、これも訓練だと言って納得させた)、もっと上へと登る。

山の半分位まで来た所で、アイアンゴーレムの三倍近くあるゴーレムを発見する。


「ギガントゴーレムだね、アイアンゴーレムも近くに二体いる。どうしようか?」


「そうね…、先ずはローレンにギガントゴーレムを引き付けて貰って、アイアンゴーレムを三人で直ぐに倒しましょう。倒したら四人でギガントゴーレムを倒すって事でどう?」


「うん、良いんじゃないかな。ローレンは出来そう?」


「うん、やってみる」


「一発防いで見て、無理そうなら直ぐに言って、私がフォローするから」


「わかった」


「じゃあ、行くわよ」


フィアナの号令と共に、私達は別れて突っ込む。ゴーレムには魔法が効きにくい為、フィアナは風魔術で動きを抑える事に集中し、私は氷の大斧を作り出し、斬りかかる。

ユリウスと私は一分程でアイアンゴーレムを倒し、ギガントゴーレムに向かう。

途中見た所では、ローレンは防御に集中する事で、何とか耐える事が出来ている様だった。


「ローレン、大丈夫!?」


「うん、平気」


そこからは、後ろから私とユリウスで飛びかかり、ユリウスは右腕を斬り落とし、私は後頭部に大斧を振り下ろした。

それでギガントゴーレムは弱り、後はローレンも攻撃に参加し、何度も攻撃して倒せた。


「ふうっ、やっと倒せた。ローレン凄いよ、この辺りだとギガントゴーレムは一番攻撃力の高い魔物なのに」


「力は凄いけど、動き遅くて防ぎ易かったからだよ」


「それでも凄いよ。防御は完璧だね」


「うん、ありがとう」


「よし、じゃあ後はギガントゴーレム一体だけだね」


それから、少し探すとギガントゴーレムの大きい身体を発見する。


「直ぐに見つかったのは良いんだけど、あれは…」


今回はギガントゴーレムの傍に、銀の光沢のあるゴーレムが居た。


「あれって多分ミスリルゴーレムだよね。…どうしよっか?」


「別に他のギガントゴーレムを探してもいいんじゃない?時間も問題無いし」


「いいじゃん、倒そうぜ。俺の剣が通用するか試してみたい」


「僕はどっちでもいいよ」

私が確認すると、他のを探すに一票、倒すに一票だった。


「私は出来れば倒したいんだよね。ミスリルゴーレム倒せばミスリル鉱石が手に入るから。」


「はぁー、じゃあやってみましょうか。適わないようなら逃げましょう」


「うん、ごめんねフィアナ。さっきみたいに私とユリウスで攻撃してみて全く効かないようなら逃げようね」


ゴーレムは自分の身体を維持し動かす為、魔力を使っているが、ミスリルゴーレムは魔力が多い為、余った分で身体強化をしているのだ。

ミスリルゴーレムは土属性なので、只でさえ固い身体が更に硬くなる。

硬さのみではなく、力や速さも上がる為、大きさは3m程だがギガントゴーレム並みの攻撃力とギガントゴーレムとは比べ物にならない素早い動きをする。


「じゃあ、先ずはミスリルゴーレムをローレンが抑え、ギガントゴーレムを直ぐに倒そう。

ミスリルゴーレムは結構素早いから気を付けてね」


「うん、わかった」


「よし、じゃあ行くぞ!」


今度はユリウスの号令と共にゴーレム達に突撃する。

ギガントゴーレムの攻撃を防ぐという、ローレンみたいな真似は私もユリウスも出来ない為、私が正面から当たり、攻撃を避ける事に集中し、ユリウスが背後から攻撃するというやり方でギガントゴーレムを相手する。

ユリウスが正面でなく私なのは、ユリウスが防御が下手だからである。

フィアナは今回はローレンのフォローに回って貰った。

殆どユリウス一人で攻撃している為、時間が掛かったがやっと倒す事が出来た。

ミスリルゴーレムの方を伺うと、さっきよりローレンのダメージと消耗が大きい。

時間が掛かったのもあるが、ミスリルゴーレムの素早い攻撃でたまにキッチリ防御出来ていない時がある。

私とユリウスは急いでミスリルゴーレムの背後に回り、大剣と大斧を振り下ろす。


「うわっ!硬ぇ」


一度の攻撃でユリウスの剣が欠け、私の氷の刃が砕けた。

ギガントゴーレムを何十回と攻撃しても全然無事だったというのに、凄まじい硬さである。


「でも見てっ!少しヒビが入ってる。同じ場所を攻撃すれば効くかもっ」


「わかった!」


ユリウスが斬りかかると、ローレンに攻撃していたのを止め、ユリウスに向かって攻撃して来た。


「うわっ、やべぇ」


ローレンが急いで回り込み、ミスリルゴーレムの攻撃を防ぐ。


「サンキュー!ローレン」


私は砕けた刃を、さっきより大量に魔力を込め、丈夫な大斧を作り出す。


「私も行くよ!」


大斧をミスリルゴーレムに出来たヒビ目掛けて打ち込む。

ヒビが少し広がり、刃が欠ける。私は刃を補修しながら、何度も打ち込む。

するとユリウスとローレンを攻撃していたミスリルゴーレムが私に殴りかかって来た。

私は氷の壁等を使い、ミスリルゴーレムの動きを阻害しつつ、ミスリルゴーレムの拳を避ける。


「ユリウス!やって!」


「おう!」


「ローレンはユリウスに付いてて!」


今度は私の方に回り込もうとしていたローレンを止め、避けるのに集中する。フィアナと私の魔法で動きを抑えれば、何とか避けられそうである。私が必死に避けている間、ユリウスとローレンでヒビを広げている。ユリウスの大剣もローレンの槍も、もうボロボロのようだ。

やっと、ミスリルゴーレムが再びユリウス達の方に向き直った。ミスリルゴーレムの肩から背中に出来たヒビはかなり大きくなっていた。

私はまたヒビ目掛けて攻撃を始める。少ししたらミスリルゴーレムの動きが目に見えて悪くなっていた。


「後少しだよ!頑張って!」


それから少しして、ミスリルゴーレムは崩れ落ちた。


「ふー、やったー!」


「「はぁ、はぁ…」」


私は喜んでいたが、男二人は疲れて、そのまま倒れ込んだ。

少し離れた所に居たフィアナがこっちに向かって来る。


「シェラハは元気ねぇ」


「フィアナは大丈夫?」


「ええ、ちょっと魔力が切れそうだけど、大丈夫よ」


「そう、良かった」


「私は今回、あまり役に立たなかったわね」


「そんな事無いと思うよ、フィアナのおかげでゴーレムの動き鈍かったし。

…んー、でも魔法耐性のある相手にも効く、攻撃方法も持っといた方がいいかもね」


「そうね。ちょっと考えてみるわ」


私とフィアナが話している間に、男二人も起き上がっていた。


「ヤバいな、俺の大剣が使い物にならなくなっちまった」


「僕の槍と盾もボロボロ」

「シェラハのそれ良いよな。欠けても直せるし」


「まあね、ユリウスも魔法使えるようになるか、闘気の物質化が出来るようになれば使えるよ」


「どっちも大変そうだな、いつになるやら」


「まあ、今回は武器の損耗を上回ると思うよ。

じゃあ、素材回収して帰ろうか」


その後、ゴーレムの核とミスリルゴーレムの身体を構成していた、ミスリル鉱石を回収し山を下った。

ゴーレムの身体から取れる鉱石は、品質が悪い為(ゴーレムが身体を動かす事で損耗している)アイアンゴーレム等からは採らなかったが、ミスリル鉱石は少し品質が悪くても、充分な価値があるので出来るだけ取っといた。

下山では数体アイアンゴーレムを見つけたが、なるべく避けて下りてきた。


「ふぅ、無事帰ってこれたね。先ずは冒険者ギルドに行こうか。」


冒険者ギルドに着くと、素材を渡し、依頼完了の報告をする。

ミスリルゴーレム一体討伐の依頼もあった為、一緒に処理して貰った。


「ミスリル鉱石はどうする?私の分は取っとくつもりだけど」


「私のはシェラハにあげるわ、今の所必要無いし」


「ホント!?じゃあ何時かミスリルで作った杖をあげるからね」


「ええ、それでいいわ」


「俺は、これで新しい大剣を作って貰いたいんだけど」


「僕も盾が欲しいな」


「私は直ぐには無理だし、今日帰るから、この村で作ってもらうのも難しいね、フローリアで良い鍛冶師を見付けないとね」


「そうだな、じゃあ鉱石は持って帰ろう。」


「後は全部買い取って貰おうね」


私達は依頼とは関係ない素材を買い取って貰った。

全部で680000リルの報酬になった。


「私は魔鉄鉱石や銀鉱石を貰うから、80000リルで良いよ。残りを200000ずつ三人で分けて」


「おー、一日で200000か、かなりの稼ぎになったな」


「そうね、凄く上手くいった方じゃないかしら?」


「うん、かなりプラスだね」


「よしっ、じゃあ帰ろうか。出来ればもう一泊したいけど」


「そうね、でも明日授業があるからね。科毎に別れて最初の。」


その後、馬車では皆眠って、夜に学園の寮に着いた。魔物が出なくて本当に良かった。

私達は今日は直ぐに休む事にして解散した。




シェラハ

魔力/闘気レベル:15/15

STR:E(D) VIT:E(D) AGI:D(C) DEX:C(A) INT:D(C)

スキル:強化(魔力)21,強化(闘気)27,水魔法28,氷魔法16,闘気放出13


ローレン

魔力/闘気レベル:2/17

STR:D(C) VIT:C(A) AGI:E(E) DEX:E(D) INT:F(F)

スキル:強化(闘気)35,土魔法2,闘気放出23,闘気圧縮8,槍術13,盾術32


フィアナ=カトラル

魔力/闘気レベル:16/2

STR:F(E) VIT:F(E) AGI:D(C) DEX:E(E) INT:C(C)

スキル:強化(闘気)3,強化(魔力)8,風魔法32,雷魔法20,杖術14


ユリウス

魔力/闘気レベル:1/14

STR:D(B) VIT:E(D) AGI:E(D) DEX:E(D) INT:F(F)

スキル:強化(闘気)30,火魔法1,闘気放出12,剣術26




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