Alive Story 1 ~お兄ちゃんの夢と切ない思い出~
この小説を開いてくださってありがとうございます。
今作品はデビュー作となっています。
予想以上の駄文ですが、どうか生暖かい目で見てやってください。
そして読み終わったら感想(罵り)を書いていただけたらな、と思っています。
杉宮 遥
もしたった一つだけ願いが叶うとしたら、みんなはどんな願いを叶えるだろうか?
魔法使いになりたい?一生遊んで暮らしていける財産が欲しい?それとも、某歌のように白い翼を付けてもらって大空を自由に飛びたいか?
答えは恐らく十人十色、みんな違ってみんな良い、みすゞ先生万々歳。
だが答えは違かろうと、多分大半の人が己の私利私欲を叶えるためにその願いを使うと思う。
でも、俺は違った。俺は金も権力も望まない。それさえ叶えばもう何もいらない。
俺は、神様に会いたかった。
俺、黒鐘 勇人は小さい頃に両親を、数日前には妹を亡くしていた。
家族四人でドライブ中、信号無視をしてきた車と衝突。
数秒前まで笑顔で話していた両親の体は赤く染まっていた。
母親はフロントガラスが大量に突き刺さっており、父親は首が本来曲がってはならない方向へと曲がっていた。
いつもは泣かない妹が声をあげて泣いていた。俺はただそれを呆然と眺めていた。
今思うと、兄として妹を泣き止ませるべきだったのかもしれない。
「大丈夫だから、心配ないから。」と声をかけてあげるべきだったのかもしれない。
でもその考えに行き着くには当時の俺自身があまりに幼く、出来事があまりにも唐突すぎた。
俺 勇人が六歳、妹 優華が五歳の時だった。