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sub mission4 ソーナで整おう!

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sub mission4 ソーナで整おう!

…………

 翌朝ノワーレが目覚めると、待ち構えていたシャンティに突然言われた。


「ひっどい顔してるから、ソーナに入りなさい」

「ええ……? はい……」


 有無を言わさぬ義姉の言葉に、ノワーレはとりあえず布団を被ったまま頷く。シャンティはノワーレから布団をひっぺがすと、ついでに寝巻きも剥いて胸の傷をまじまじと改めた。ノワーレは諦めて、されるがまま観察されることにする。


「血は流石にもう出てないのね……同じところ刺されたって聞いた時はヒヤヒヤしたけど、……これ、何? 金色と虹色?」

「さあ……痛くないからいいんじゃない?」

「またそんなこと言って! 元気ならとりあえず行ってきなさい。ご飯とか用意しておいてあげるから! お水ちゃんと飲むのよ! ついでに他のみんなも放り込んだから!」

「はあい」


 と言うことで、蒸風呂(ソーナ)である。


 ノワーレはシャンティに押し付けられた入浴着やらなんやらを持って、城砦の奥にある浴室へ向かった。ソーナは浴室の中にある木の小屋で、中には焼いて熱した石と水が準備され、蒸気でいっぱいになっている。


 ノワーレが中に入ると、すでにニーナとカジャカが蒸され始めていたところだった。二人の隣では、ぐんにゃりしたイライヤが寝そべっている。


「イライヤ、生きてる?」

「……生きてる」


 ノワーレはうつ伏せで死にかけているイライヤを見ると、まだ蒸され始めで元気な顔をしているニーナとカジャカを手招きした。二人は顔を真っ赤にしているが、素直に寄ってくる。ノワーレは壁に掛かっている束ねた白樺の小枝を二人に渡した。


「イライヤにヴィヒタをしてやって。ほどよくだよ」


 ――蒸し風呂に入りました。

 ――ヴィヒタを開始します。

 ――対象キャラクターを選択してください。

 ――対象キャラクター「イライヤ」

 ――参加キャラクター「ノワーレ」「ニーナ」「カジャカ」


 ――「イライヤ」をヴィヒタで撫でたり叩いたりしてリラックスさせましょう。ゲージの色を緑の状態で維持してください。ゲージが赤になると「イライヤ」がのぼせます。また、適度に石に水をかけて小屋の中の湿度を維持してください。小屋が乾くとゲームオーバーです。


 ――ready start!


 ノワーレは、焼き石にヴィヒタに浸した水をぶっかけた。小屋の中が蒸気でもうもうと満たされ、白樺の良い香りが広がる。


 べち! とカジャカがヴィヒタでイライヤをぶっ叩いた。


「いてっ」


 べち! べちん!


「いてて、叩かないで……怒ってる?」


 ――ヴィヒタが強すぎます。ゲージを緑に維持しましょう。


 こんどはニーナがヴィヒタでイライヤの背中をわさわさとなでる。


「くすぐったい……いい匂い」


 べち!


「いてっ」


 わさわさ〜。


「くすぐったい〜」


 カジャカとニーナにかわるがわる叩かれたり撫でられたりしながら、イライヤは真っ赤な顔でぐんにゃりしている。ノワーレはイライヤを叩いて撫でて蒸してる二人を見ながら、ぼんやりと石に水をかけたりする。


「イライヤ、もしかしてソーナはじめて?」

「白鼠(はくそ)にはあんまりない……普通のお風呂はあるけど……」

「へぇ……水飲まないとのぼせるよ」

「叩かれて飲めない……なんか、銀狼っていろいろワイルドだよね……」

「そう?」


 イライヤはカジャカにべちべちされながら水を飲み、10分くらいで「限界……」と出て行った。ノワーレが「汗流して水風呂入りなー」と言うと、素直に入ったらしい。「つめた!」と叫ぶ声がする。


「一分耐えな〜」


 ノワーレが言うと、カジャカが出て行って、イライヤが「えっまってむりむり」と喚く声がした。イライヤを水風呂に押さえつけてるらしい。


「カジャカ、怒ってるのかな……」


 ノワーレが呟くと、ニーナが「たぶん……」と控えめに同意した。


 ――1セット目を終了します。

 ――「イライヤ」の人間性が30回復しました。


 ――2セット目の対象キャラクターを選択してください。


「次ノワーレやってよ……私もう叩かれたくない……」

「いいけど」


 戻ってきたイライヤが愚図るので、今度はノワーレがヴィヒタの番になった。


 ――「ノワーレ」を選択します。

 ――ready start!


 カジャカは、今度はかなり常識的な強さでノワーレを小枝で叩いた。


 べちべち。

 わさわさ。


「えっずるい……私もそっちがよかった……」


 ぐんにゃりしているイライヤが、石に水をかけながら愚図る。


「カジャカ怒ってるから仕方ないよ。謝りな」

「ごめんってば〜……もうローラン誘ったりしないから……」


 べちん!


「うわっ、なんで私叩きにくるの! 今はノワーレの番でしょ!」


 ――2セット目を終了します。

 ――「ノワーレ」の人間性が50回復しました。


 ――ヴィヒタを終了します。


 ――「ニーナ」の人間性が30回復しました。

 ――「カジャカ」の人間性が30回復しました。

 ――「白樺の小枝」を4個消費しました。


 ソーナを出て水風呂に入った後、ノワーレたちは露台に出て蒸された体を外気で冷やした。


「整った〜……」


 イライヤが呟き、カジャカとニーナが眠そうに座った目で冷たい蜂蜜水を飲んでいる。


 露台の下の男湯から、ローランが「いてて! 叩くな叩くな! さてはクラウナー! 怒ってるな?」という大声がする。ノワーレは笑いを噛み殺しながら、隣のカジャカをつつく。


「安心しな、カジャカ。ローランのことはクラウナーがしばいてる」


 カジャカが口を読めるようにゆっくりと言うと、カジャカは鼻を鳴らして蜂蜜水を飲むのに戻った。

…………


銀狼城砦 ミニゲームを終了します。


また「ヴィヒタ」で遊びたい時は、浴室前の使用人に声をかけてみましょう。

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