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どうせ君は夢を持っていた僕が好きだっただけで、夢を失った僕には全く興味がないんだろう!

作者: 七瀬





”どうせ君は夢を持っていた僕が好きだっただけで、夢を失った僕に

は全く興味がないんだろう!“




僕はずっと画家になりたかった。

夜間に週6でコンビニのバイトに入り、朝家に帰ると直ぐに

絵を描くのが僕の日課になっていった。

”僕の至福の時間とき。“

そんな僕にも彼女が居て、彼女は僕の夢をいつもサポートしてくれていて、

僕が金欠でお金がない時は、彼女が僕にお金を貸してくれたり、

ご飯を作りに僕の家によく来て、僕を支えてくれていたんだ。

それに彼女は僕が描く絵が大好きだと言ってくれる。

僕はそんな彼女を愛おしく想っていた。




・・・でも? 僕が1ヶ月前に、”僕には絵を描く才能がないと強く感じて

画家になる夢を諦めた!“

その事を彼女に言うと? 凄く反対されたのだけど。

僕は一度自分で決めた事を変える気はなかった。

だから彼女の反対も僕には届かず、キッパリ絵を描く事を辞めてしまった。

彼女はそんな僕に嫌気がさしたのか?

”僕に別れ話をしてきたんだ。“



『”どうして画家になる夢をそう簡単に捨ててしまうの? 

意味が分かんないよ、時間がかかっても夢を諦めないでよ!“』

『もうその話はしないでくれないかな。』

『嫌よ! ちゃんと答えてくれるまで私はやめないから!』

『”僕はもう画家になる夢を捨てたんだよ。“』

『今までずっと頑張って来たんでしょ! なんで今更、辞めたりするの!』

『僕はもう絵は描かない!』

『だからなんで! ずっと好きで絵を描いてたんじゃないの!』

『”もう現実を見るよ、コンビニのバイトじゃなく、ちゃんと就職もする!

普通に働くから、頼むよ僕と結婚してくれないか?“』

『・・・サ、サイテー、』

『えぇ!?』

『”ごめん、もう陽太と私、付き合ってなんかいけない!“』

『えぇ!? な、なんで? どういう事!』

『”ごめん、夢を追いかけている陽太が私は好きだったの、でも今の陽太は

私は好きじゃない、ごめん、私と別れて。“』

『わ、別れる? なんでそうなるの! 別に別れなくてもいいだろう!』

『もう陽太の事、好きじゃないみたい、』

『・・・そ、そんな、』

『”私なんかよりイイ女性ひと見つけて。“』

『・・・・・・』







 *





・・・こうして僕は彼女にフラれた。

それからというモノ、僕はコンビニのバイトを辞めて就職活動に

励むようになった。

正直、なかなか仕事が見つからない。

それでも僕はちゃんとした仕事をしたいんだ!

いつか? 別れた彼女に僕の想いを分かってくれる日が来ると信じて!

夢を追いかけるより現実を見て、ちゃんと働く事を僕は選んだんだ。

それなのに彼女は僕と別れたいと言った。

僕はね? 彼女との結婚を真剣に考えるようになって、このままじゃ

いけないと想って、夢を諦めたんだよ。

でも? 彼女には僕の気持ちがちっとも分かっちゃいない!




だけど、ちゃんと就職して毎月、安定した給料がもらえるようになったら

僕は彼女を迎えに行くと決めているんだ!

全ては彼女の為に、僕は夢を諦めた事を彼女に直接会って伝えたい。

きっと彼女なら僕の気持ちを分かってくれるはずだから!








 :






・・・でもその頃、彼女は?



『”俺と結婚する?“』

『うん!』

『”交際0婚で結婚って、勇気あるな~葉奈は!“』

『元彼とは付き合いが長くてね、結局、彼とは別れたんだけど、、、?

私が彼を好きになったのはお金じゃなかったの、夢を追いかけている

彼が好きだったの! それに気づいた時、もう彼とはやってはいけない

とハッキリ分かったから、彼と別れる覚悟ができたんだよね。』

『・・・ふーん、そうなんだ、』

『そう! だからね、付き合いの長さなんて関係ないの! 

交際0婚でも上手くいく夫婦はいっぱい居るし、関係ないのよ。』

『俺達も上手くいくかな?』

『勿論よ! 絶対に今く行くわ。』

『そうだな!』




・・・まさかな? もう彼女は他の男と結婚してたなんて!

僕と別れてたった1ヶ月で、”普通、他の男と結婚するか?“

僕の努力はなんだったんだよ、そんなの辛すぎない?



最後まで読んでいただいてありがとうございます。

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