意味わかんないから飲みに行く
絶叫後、しばらく落ちつくよう言われた俺は、正義のとなりでお茶を飲んでいた。
目の前には銀髪の男が机の上でねている。白いtシャツをきており、メシアとかかれている。
「おい、桜田落ち着いたか。」
「だいぶね。」
俺はふうとため息をつく。
「やあ、あの警部のときよっぽど俺がやってやろうかと思ったんだがな。」
本多はそういってぐいと体をのばす。ジュリー警視は守坂と一緒にバトミントンをしている。
「あの警視。噂にはなってたがそうとうやばいな。」
「もともと捜査一課のエース。ノンキャリアなのに警視までいけた。」
「ノンキャリアなんだ。」
「昔はもうちょっとマシだったと聴いてた。だが、いまは全然だ。」
「だろうねぇ。」
「ねえ!」
突然後ろから声をかけられる。
クレオだ。
「ジャンヌちゃん、これ渡しとくね〜」
彼女が手から水晶のついた腕輪を渡す。
紐に水晶がとおった至ってシンプルなデザインだ。
「ジルドレちゃんも〜」
彼もそれをうけとる。
「これなんですか。」
「まあ、メンバーの印かな。使えるとこは限られてるけど〜」
「ああ、ありがとう。」
「この水晶が光ると悪魔出現〜」
「はあ。ありがとうございます。」
「他にもいろいろあるから、これ呼んでたしかめといてね。」
といってボロい紙をわたしてくる。
「これ私のだけど、予算なくてまわしてるから〜」
「はあ。」
紙をうけとり、紙に目を通す。
『武器の出し方。ダスヨダスヨ』
『シールド マモレ』
『手当 チユ』
「なんだこれ馬鹿みたいだな。」
本多が呆れる。
「とりあえず最後までよんみ〜」
ざあーとよみ、一番最後の文字をみる。
『封じる時 カエレ』
「ありがとうございます。大体わかりました。」
「そう。簡単だし大丈夫か〜あ、あと」
「水晶が赤に光ったら必ず仲間に連絡して〜これは絶対〜」
「赤に光ったらなんかあるんですか?」
「魔王級の悪魔が来てるって印〜大体の悪魔は水色だけど〜」
「むかしは7つの大罪っていわれておそれられるぐらい強かったんだけど〜。七人のうち、3人が不明。今は4人だけ〜」
「はあ・・・・」
「魔王とかくだらん。早くかえりてぇ。もう三課が恋しいわ。」
「勝俣・・・・」
目の前で本多がいったので、クレオがけだるそうにあたまをかく、めんどくさそうだ。彼はすぐに「すまない」といった。
「とにかくもし赤く光ったら2人は、まだ初心者ですからみんなをよんで〜」
「声だすだけで、話せるから〜」
「わかりました。」
「あと武器出す時のコレ!ダスヨダスヨはちゃんと覚えて置いてね!」
そうクレオが真剣にいうのであった。
○
その日の帰宅途中、本多と俺は一緒に夜の街を歩いていた。
「はあ、結局今日はなにもしなかったな」
「そうだな。」
「クレオだっけ。あいつのいってることってゲームのことなのかな?」
「なんで?」
「いや、噂で実は仕事に支障をきたすレベルのゲーム依存症の集まりってうわさもあったからよ。」
「あー。なら納得。魔王とか意味わからなかったし。」
「でも、ゲーム依存症ではないぜ。天宮、お前もだろ」
「ああ。」
「なんで飛ばされたんだろ。」
「さあな。」
しばらく歩いていると、ハンバーガー屋が見えてくる。
『ロッケンバーガー』というネオンが点滅している。
「じゃあ、俺、ここで、食べてくわ。」
本多がそういう。
「なら、俺もそうしようかな。」
「あ、でも、ファミリーレストランも捨てがたいな。」
「俺、あそこパキリシアいくわ。」
「パキリシア、酒屋の?」
「うん。」
「ついていこうか?」
「いや、いいよ。」
「1人で飲みたいし。」
「いや、ついてく」
「はいはい。全くお前と来たら」
俺たちはその足でパキリシアに向かった。
○
俺はパキリシアでエスカルゴを食べていた。
「なかなかここは上手くて好きだ!」
パキリシア、通称パキ。
みんなに愛される比較的最近出来た作りの洋食和食なんでもごされの酒屋だ。
「ふービールもうめぇ!」
「やっぱ、パキ最高。」
勝俣がそういう。
「飲みすぎるなよ。勝俣。まあ俺もだけど!」
口の中に勢いよく焼き肉をぶちこむ。
「店長!注文いい?」
勝俣がたくさんなにかをたのんでいる。
(最悪の日だけど、こういう時間はほんと最高だ!)
俺は密かにそう思った。
○
「ぐえー」
勝俣が道端ではいている。
「今日はいい日だなぁ!勝俣!」
「お前よくあんだけ飲んでそれだけで済むね」
「なに!たかがビール30杯じゃないか。」
「いや、ふつうそんなには」
また再び吐きそうになる。
「お前が弱いんだよー勝俣!」
「ウッフフ」
るんるんと俺がスキップをしながら交番の前にきた時だ。
突如、ピピピピと音がなった。
先程の腕輪の水晶部分が赤くなっている。
「あっなんだ?」
と本多がいう。
「なんか光ってっけど。」
水晶にはcode redの文字。
「追加情報 初心者レベルは退避せよ。」
「おい、桜田。なんかやばいやつだよな。」
「どうせゲームっしょ!気にしない気にしない!」
俺はそういって近くの女子トイレの辺りまでスキップする。
「じゃあ、俺トイレいくわ。」と俺が本多に振り向きながら手を振ろうとした時だ。
本多の後ろに何か赤黒いもの立っているのがわかる。
「なんだあれぇ。」
俺が目をこすると突然、本多のバックから、赤黒いシールドが貼られる。
そしてなにか赤いどろどろとしたスライム状のものが現れ燃えている。
「ナニコレ」
スライムは、建物をもやしている。
「おい、桜田大丈夫か!」
急いで勝俣がおぼつかない足でやってくる、
「ああ!」
急いで勝俣の近くにかけよる。
俺も酔っぱらっているせいか本多に近づく際めがまわりそうになる。
するとドスンドスンととてつもない音がひびきわたる。
その音がどこからきこえているかと周りを見渡した瞬間。黒いドラゴンがみえた。
「俺、頭おかしくなってないよな。」
本多がそういう。
「なんかあの・・・・ドラゴンがみえるんだけど。」
「お前みえてる?」
勝俣が確認してくる。
「みえてる!」
「・・・・嘘だろ」
勝俣の絶望的な声が静かにこぼれおちた。