終章・その六
「うわー稲庭きゅんちっちゃいー♡」
「髪の毛いい匂いするねえ」
「ねえ私にも触らせてよ」
「だーめ♡ 稲庭きゅんは私のモノなんだからー♡」
「いいじゃない代わってよ」「ああっ駄目よあげないわよー」
「私も私も!」「おい女子ずるいぞ俺にも触らせろ!」「だったら俺も……」
「ちょっとやめてよ私のなんだからー!」「そんなのあんたが勝手に決めてるだけじゃない!」「そうよ稲庭くんはみんなのものよ!」「ちがうよねー稲庭きゅん私のモノっていってよー♡」「それは違うわ私の私の!」「ジャンケンで決めようじゃん?」
「うわやめてよ引っ張らないでちぎれちゃう誰か助けてー!」
「きゃあ稲庭きゅん返してー!」「うわあモフモフだあ」「お手々ちっちゃーい」「肩薄いねえ」「キャワイイ~♡」「次は俺に触らせブフォッ!」「あら手が滑っちゃった」「やだよ離して痛い痛い痛い!」「誰だいま押したの!」「ちょっと割り込まないでよ順番なんだから!」「順番なんか関係ないわ稲庭きゅんは私のよ!」「D組に歩がいるから逃げて!」「誰だ稲庭かっ攫おうとすんのやめろよ!」「ありがと小夜理さん!」「稲庭くん髪ツヤツヤだねー」「それ私の頭!」「チキショー茶髪が混ざってどれが稲庭かわかんねえ!」「ああっ稲庭きゅんが逃げちゃうキイキイ~ッ!」「キャーキャーキャーキャー!」「誰か稲庭くん捕まえて!」「や~ん稲庭きゅんどこー⁉」
「「「ギャアギャアギャアギャアギャアギャアギャアギャア……」」」




