馬宮 園子
拝啓
私は知識がないので季節の言葉から始めることはできません。
まずはそこからお詫びしたいと思います。
本題に入りますと、貴女にお手紙を出したのは他でもなく娘のことです。
貴女は罪の意識を感じ、私どもに毎月お金を送られるのでしょうか…。
貴女のお金は貯めています。使う気はありません。
理由は、娘のあの事件に結びついているのでこれからお話します。
まず、このことを貴女に話そうと決意したのは私の独断です。
覚えていらっしゃるでしょうか。
被害者、加害者での話し合い時、貴女と目があったこと。
その瞬間に貴女が誰なのか私にはわかりました。
同時に、娘を殺されたことに関しての憎らしさも薄れました。
責任は私にあるのかもしれないと感じたのです。
娘はもう17でした。あのころの私達と同じ年齢です。
私が執拗に貴女を恨んだ、あのころです。
言い訳にしか聞こえないとは思いますが聞いてください。
貴女はあの時と同じ目をしていました。
何も考えていないような、暗い目。
私はあの時、あの人を盗られたという喪失感、そして貴女への憎しみでしか動いていませんでした。
正直言うと、暗い目で考えもないくせに何でもできる貴女に
努力して地位を保つ私はアコガレ、並びに嫉妬を覚えていました。
その上、あの人の件が入り、チャンスだと思いました。
歯止めはききませんでした。
頂点から転落させてやる…
貴女の娘と同じようなことではないでしょうか…
アコガレから、恨みへと。
あの子たちの件では、恨みとは違うとは思いますが結果は「恨み」と同じだと考えます。
貴女の娘の日記を読み、私は自分と重なる部分が確かにあったのです。
私は貴女を恨み切れません。
恨めればどんなに楽なのでしょう。
貴女の娘も亡くなった今、この時に手紙を出すことをどうか許してください。
私の過ちを、どうか…
敬具
読みにくくて申し訳ないです。




