表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
82/86

電話

《天野川》


もう難しく考える必要はない。あいつらが俺を殺しにくる。……何故殺しにくる?あいつらが信者だからだ。……何故信者になったか?求めるものがあったからだろ。


「…へへ、なら、」


俺は携帯を取り出す。


あいつらが求める・・・・・・・・モノ見つけてやるよ・・・・・・・・・



俺は、あいつに電話をかけようとして、


プルルル、プルルル、



「……タイミング良く着信が、……姫?」


俺は通話ボタンを押す。


「姫そっちは大丈夫か⁉︎」


「……川君、」


どこか弱々しげで小さな声は今にも消えてしまいそうだ。


「どうした!何があった!」


「……あのね、……私は、……川君と友達になれて本当によかった。」


「……は?」


「川君が私を見つけてくれた時、私を認めてくれた時、私と友達に、……なってくれた時、本当に本当に嬉しかった!」


「…おい、なんだよ。」


なんでいきなりそんな事を言うんだよ!


「……だから、何がなんでも、どんな事だろうと、……たとえ、………………また一人になってしまうことになっても。……私は」


「おい!姫!」


一人になる?……なんでそんな事を言うんだよ!


「川君を守るよ!」


「おい!お前はもう一人じゃない!」


だから、


「……ありがと。」


「姫!」


通話が切れた。


「…………。」


急いで掛け直すが、でない。


「……友達だろうが、」




プルルル、プルルル


「っ!!姫!」


「……悪い、俺だ。」


「蒼夜か!おまえ、今どこだ⁉︎お前も大丈夫なのか⁉︎」


「……ああ、大丈夫さ、俺は吸血鬼だからな。」


「そうか、…………蒼夜?お前、どうした?」


なんだ?こいつが自分から吸血鬼なんていうなんて。


「……川、悪い、どうやら俺はお前と一緒に卒業は出来そうにない。」


……は?


「……おい、蒼夜、今そっちで何が起こっている。」


……耳をすますと何かを殴る音、悲鳴が、……壊れる音が常に響いている。


「……俺は勘違いしていたのかもな。光を浴びて、音を聞いて、景色を見て……幸せを感じて。……俺は、生きていると。」


「答えろ!蒼夜!今どこだ!」


「……俺は、……生きてちゃいけない。……光なんて浴びちゃいけなかったんだ。」


「それを!お前が決めるな!いいから場所を言え!」


「……じゃあな、川。楽しかった。」


「蒼夜!!」


通話が切れた。


………何なんだよ。どいつもこいつも。



プルルル、プルルル


また⁉︎……今度は圓城からか!






「どうした圓城!」


「……川君、好きです。愛してます!」


「マジでどうした圓城⁉︎」


何があった!なんでデレた⁉︎


「すみません。ただ、……どうしてもこの気持ち、伝えておきたくて。」


いきなりで訳ワカンねぇが、


「……お前は大丈夫なのか?」


「はい、……体に問題は……特にないです。」


「そうか、よかった。」


圓城は無事か、


「ですけど、……ひとつ、お願いしたいことがあるんです。」


「……なんだ。」


「…私を褒めてくれませんか?」


「……は?」


「ですから、名前をよんで、今までよく頑張ったなって言って欲しいんです。本当は頭を撫でてもらいながらがいいんですが、……無理なんで、声だけでも、聞きたかったんです。」


「……なんで?」


デレてるのか?


「今まで凄い頑張ってきたんです!そして、今、……それが終わるからです。」


……いったいなにがあったんだよ、


「……。」


「……お願いします。川君。」


「……。」


「……いいじゃないですか。別に減るものでもないし。」


「……たしかにそうなんだが、」


急になんだ。


「……これが、最初で最後かもしれないんです。今、聞いておきたいんです。……記念に、お願いします。」


……なんだよ、なんか嫌な予感がするぞ。


「…どうしても、今じゃなきゃダメか?次にあった時にでも。」


「私の人生でもっとも大事な時です!そして、もっとも大事な人に今、褒めてほしいんです!」



「…圓城。……あのさ、」


「……もう!ケチ!!」


「なんだよ、そんな怒んなよ。」


「……いいですよ。……言ってくれないなら……。」


「おい、圓城。」


「……バーカ。」






通話が切れた。


「……。」


なんだったんだ。


姫も蒼夜も圓城もなんかおかしかった。


……助けを頼むか。















俺は電話をかける。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ