大天才VS天才×2
《紅夕日&圓城陽奈》
天野羽衣は二人を前に信者達の屍を前にまったく気にする風でもなく堂々と言う。
「遂に知られてしまったか。私が川を異性として好きだと。」
「前から知ってましたよ!」
本当に何を今更!
「あれだけ冷たい態度を取っていたのにか?」
「あれは冷たくしておいて優しくするという好感度を上げるための布石でしょう!」
逆効果だと思いましたけど。
「家族として認めないと言ったのも、」
「兄弟ではなく一人の男性としてしか見ていない!」
「18になったら家から出ていけというのも、」
「18になったら結婚しましょう!という副音声が聞こえるくらいにバレバレでしたよ!」
…川はその言葉通りで受け取っていたが、……それよりも
「川君と結婚するのは私です。」
「……寝言は寝て言え。」
「姉御、川君はああ見えてモテるんですよ。山下さんや姫星くん、他にも結構の隠れファンがいてその人達といつも川君を取り合って競い合っています。……それを家でいつでも会えるという兄弟の利権に甘えている姉御にそう簡単に渡したりしません。」
「私に勝てると思っているのか?」
「……。」
「今は使っていないようだが川といる時使うその喋り方は私の真似をしてだろう?」
「……。」
「大方、私のようになりたい、そんな理由か。……私に憧れている時点で、勝ち目はないぞ?」
「……負けませんよ。……絶対に。」
「…そうか。なら、賭けをしないか?」
「賭け、ですか?」
「ああ、この勝負に勝った方が川と結婚する。という勝負を。」
「!!!ちょっと待ってください!」
「ルールは、そうだな。お互いの髪をポニーテールにしてそれを切り取った方の勝ちでどうだ?」
「姉御!」
「覚悟がないなら別にいい。……学校でそのライバル達と取り合っていればいい。それで、満足ならな。」
「……。」
「準備が出来たら髪を括れ。……諦めるなら髪を切れ。なに、ちょうどいいじゃないか、失恋したと思えば。」
「……。」
私は髪を、ーーー
ーーー括った。
「「……勝負!!」」