二週間後
《???》
「いやーやられたわ、マジでやられた。」
朝倉百夜はとある場所に5人を呼び出していた。
「この二週間で三百人いた教団のメンバーを半分も削ってきよった。……あの、ゆうひなコンビ。」
おまけに、資金源を断たれるし、指名手配されるし、洗脳されるし、最悪や。
「……気楽に川を待っとったら、……ほんまに。」
朝倉百夜は下を向いて体を震わす。
「最高や!いや、久しぶりに燃える展開で正直、二週間待たずにこっちも仕掛けてやろうか悩んだもんやけど待った甲斐あった!」
「「「「「……。」」」」」
「…お前らを呼び出したんわ他でもない、川を確実に殺すためや。……もちろん、約束は守る!……頼むで。」
「「「「「……。」」」」」
5人は無言で動き出す。
「さあ、始めよか。……川、お前は自分の期待にどれだけ応えてくれるんやろな?」
《紅夕日&圓城陽奈》
「いったいどれだけの規模の教団を創ったんだ⁉︎」
「…さぁ、最初は30人くらいだったんだけどね。朝倉が刑務所でめちゃくちゃ増やしたみたい。」
「最適な環境に最悪な人間を放り込むな。」
霊と話せる。…それは殺人者にとって最悪な、被害者にとっては唯一の人間となるだろう。
「私が表で被害者に、朝倉が裏で犯罪者に………もう信者が増える増える。」
「おまけに上手に悪霊もゲットすると。」
「ええ、被害者にとって最愛の人の言葉が聞けるならお金も出すし殺人も厭わない。……そして、その人もまた悪霊に。」
「信者が悪霊なら使役しやすい。……最悪なスパイラルを作ったものだ。」
「あら、これを作ったのは私じゃないわよ。」
「は?お前以外にもこんなえげつない事を考える奴がいるのか?」
「……まあね。……この教団、私と朝倉の二人がトップに立ち、それを支える3人がいるの。それぞれが役割を持っていて『頭脳』、『暴力』、『言葉』と言葉通りよ。」
「なるほどね。……やばいのか。」
「信者でもトップクラスよ。」
「…それは出会いたくないな。……よし、ここも終わったな。」
「そうね。……まったく、何人いるのかしら。」
「まったくだ。」
二人はそこから出て行く。……数十人規模の倒れた信者達を置いて。
《天野川》
玄関で靴紐を結ぶ。
「よしっ!準備オッケー。」
……あいつら、来てんのかな。俺は玄関の扉を開ける。
「……。」
「よう。」
…扉を閉める。
無理矢理こじ開けられる。
「なんでここにいんだよ⁉︎」
「……いや、」
少し、照れ笑う。
「兄貴!」
「……待ちきれんかった♪」
朝倉百夜だった。
《黒野蒼夜》
今、廃工場の前にいる。……姫星や川はまだ来ていない。
「…全て終わらせてたら川は怒るだろうか?」
「あ?何言ってんだお前?殺すぞ!」
「つーか、ここは立ち入り禁止だ。さっさと消えろ!」
「おいおい、待てよ。一応確認しとけよ。……お前、天野川か?」
「……だったらどうする?」
「「「「「「死ね!」」」」」」
ガラの悪い男たち、100人に囲まれてはいるが。
《月宮円》
「……あの、私は無関係なんだけど。」
「へへ、そうはいかないね。天野川の知り合いって事は敵だ。」
「……はぁ、面倒くさい。」
《姫星織彦》
「うわー!!!」
逃げていた。そりゃもう死ぬ気で。
「きゃー!待ってよ姫星くん!」
「私達友達じゃない!」
「わた、僕にあなた達のような友達はいません!」
…私は例え、100人の敵に囲まれようと、絶対に勝てない敵と戦う事になったって……友達の……川君のためなら逃げない!
「……そのあどけない顔、細く華奢な手足、可愛らしい声、……完璧ね。」
……でも、
「……私達にもあったのよ。……そんな時代が。」
……でも、
「……私達の寿命は短い。他の女性の誰よりも。……でもその一瞬があったから生きてこれた。」
……でも、
「……あなたはまだ、自分の真価をわかってない。……私達が教えてあげる。……この体で。そして、なるの。」
……でも、
「「「「男の娘に!!」」」」
「嫌だ!!」
「「「「仲間じゃない!!」」」」
「違う!!」
「…類は友を呼ぶものよ。」
「うわー!!!!」
……この人達と戦いたくない!!