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ラストチャンス

「おい、卯月起きろ!」


部室の扉の前で床にめり込んで寝られると邪魔なのでとりあえず起こすことにした。



「…うーん。俺はいったい。」


「気付いたか。」


「…はっ!ここは?俺は何しにきたんだっけ?」


圓城おおおお!!…おい!何をこれ見よがしにガッツポーズとってやがる!


「…っ!ここ一週間の記憶が思い出せない。」


「アーメン、アーメン。」


「圓城やめろ!片膝付きながら胸で十字を切るの。いい笑顔で!!」


ここに神はいない!


「…俺は、そうだ!陽奈!俺に入部試験を受けさせてくれ。」


「本当に何もかも忘れてやがる…」


こいつは、これでいいのだろうか。


「フン、忘れてしまうということはその程度の記憶だったというまでだ。俺は今を生きる。」


言ってる事はかっこいいけど、…過去に戻ってるからな。


「わっかりました!では、特別にチャンスをあげます。特別ですからね!」


「ハッハッ!陽奈、そんなに俺に特別な思いを持ってくれているのか!嬉しいぞ。」



卯月、圓城が持っているの一握の…いや、一匙の罪悪感だけだ。


「では、水明大学に合格したら入部とします。」


「それすらないのかよ!!」


大学合格して、入部しても俺たち卒業じゃん!OBじゃん!つか、卒業まで入部させる気がない!


「まて!陽奈!その大学はこの近くじゃ最難関の大学じゃないか!あまりにも厳しすぎる!」


「あらら?武鳥君はいきなり諦めるのですか?…そうですね、仕方ないのでもっと優しい大学にしてあげます。」


「流石、陽奈!俺への愛を感じるぞ!」


「哀しか感じねぇ!卯月!問題はそこじゃねぇ!」


…本当に今しか生きてないのか?このバカは。







《???》


…なんとか説得して試験内容を変えさせた。別に卯月に入ってほしいとかは全然ないのだが。…流石に可哀想だと俺の良心が痛んでしまった。まぁ、圓城には舌打ちをされたが。


そして。





「ふふふ!やってきたな探偵部諸君!」


そして、俺たちは試験を受ける事になった。


「我がクイズ愛好会が君たちに問題を出す。3問正解すれば勝ちだ。」


3つの愛好会からの勝負に勝つ。それが卯月の入部条件。


「何故、僕がここにいるんだろう?」


栗色の髪の小柄な少年が呟く。


「悪いな姫星、圓城が部員なら実力を見せろとの命令だ。」


卯月の試験と同時に姫と俺にも試験という名の命令が下された。


「…僕、いつの間に探偵部に入部したんだろう?」


…今日知ったのだがわたし姫星ぼくとじゃ記憶を共有してないっぽい。


「…あーまぁ仲良くやろうぜ。」



…俺たち二人にはーー



「では、第1問!」



ーーバカの入部阻止だ。






…簡単じゃね?



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