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  作者: あめ
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昨日と今日

これは、とある社会人のお話



アラームがジリジリと部屋を揺らす。6時20分。いつもの時間だ。

少し蒸し暑い毛布を退けて、床に足をつけるとそこから1日が始まる。

お湯を沸かしている間に顔を洗う。ボサボサの髪をくしで雑にとかして使い古した歯ブラシで歯を磨く。

朝ごはんの食パンとコーンスープを食べながら今日のスケジュールを見返す。相変わらずな毎日だ。めんどくさい。

食器をシンクに置いて、スーツではないが私服でもない、何とも言えないようなカジュアルな洋服に着替える。

最低限のメイクと清潔感を出して、昨日と中身がかわらない鞄を担いだ。


LINEを開くと友達、公式LINE、グループLINEからのメッセージが合計50件にも及んだ。

まずはグループLINEのメッセージ内容を見る。仕事関係だからだ。休みの連絡、スケジュール変更など全てがこのグループでおこなわれる。和気藹々とした担任団なので、グループで雑談をすることも多々ある。

友達と会話は大したことではない。今度の旅行の話で盛り上がってでもいるのだろう。既読をつけるだけつけてスマホの画面を切った。

友達に恵まれている。はずなのに、、、


ゆらゆら揺れる電車の中では、いつも人間観察をしていた。本を読むお姉さん、登校中の高校生、TikTokをみる男性。みんなが違うことをして、みんなが違うことを考えていることに面白味を感じる。

行動一つ一つに意味がある。そう思っているからこそ、人の言動に気を遣いすぎているのかもしれないが、自分のいいことであり悪いことだ。


最寄りに着くと、何も考えずに足を動かす。駅から学校までの10分間。生徒には会いたくない。その気持ちが強いあまり、わざわざ遠回りをしている。いつもと同じ時間に、いつもと同じ道、いつもすれ違う人、昨日との違いを見つける方が難しいのかもしれないと思うぐらい。


校門に着くと、少し登校の早い生徒がパラパラといる。朝のテンションで挨拶をして、そのまま職員室に真っ直ぐ歩く。職員室もまだカラカラで、ドアを開ける音と自分の小さい声が職員室に鳴り響く。

荷物を椅子にかけると、自分の机の上には昨日見切れなかった課題が山積みになっている。6クラス分の課題ともなると3列ものタワーができている。お馴染みの 確認しました ハンコを最後のページにロボットのように押していく。無。


| いつからこんなに無だっけ


思い返すと小学校低学年の時ぐらいから偽物の私で本物の自分を守っていた。幼い時から、自分の笑点が同世代の子とずれているのはわかっていたから、作り笑いは私の特技になっていた。

「明香先生!!あいさつの時間ですよ!!」


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