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猛毒を持つ蛇に噛まれて私は、両手両足を失う!

作者: 七瀬
掲載日:2022/01/08







私の村では、猛毒を持つ生き物がたくさんいる場所。

でも特に、“猛毒を持つ蛇”に噛まれると? そこから壊死が

はじまり手足を切り落とさないと命にも関わり切断を医師に迫られる。

私はどこか他人事だと思っていた。

親戚にそういう人が居たにも関わらず、あまり気にもしていなかった。

私の通う学校のクラスの男の子も最近、その猛毒を持つ蛇に噛まれて

手足を切断したばかりだった。

彼はそれまで、大きな病気に一度もかかった事のない男の子だったのに。

その日から、彼は車いすに乗って母親が付き添いで学校に来るしかなかった。

トイレも一人で行けず、車椅子の横についた袋に尿が溜まっていく。

歩くことも何かを手で触る事も出来なくなった彼。

それでも彼は、元気に笑顔でみんなと一緒に遊んでいた。

だから私は勝手に彼はそれほど辛くないのだと思い込んでいた。





・・・でも彼は、自分の母親に一人にしてほしいとひっそりと陰に隠れて

泣いている姿を私は見てしまった。

彼はいつも元気で泣かないから、こんな風になっても泣かないのだと思い

込んでいたのだ。

強くて前向きで人前で泣かない男の子。

それは私の勝手な思い込みで、彼は“普通の男の子”だったと気づく。

強がって皆の前では、いつも明るく振舞っていただけ。

私はようやく、そのことに気づいた。

人の思い込みとは怖いモノだ!

彼は手足がなくなっても、強く前向きに生きていける人だと思っていた。

そんなはずがないのに。

ある日突然、猛毒を持つ蛇に嚙まれてそこが壊死して切断を医師に迫られ

目を覚ますと手足がなくなっており車椅子生活を強いられる。

そんな事が日常生活に組み込まれているなんて考えたくもないはずだ!

でも彼はそうなってしまった。

ただ“運”が悪かっただけなのか?

そうじゃない! この村で生きていくという事は誰にでもあり得る話だと

あの時、私は気づいた。






そして遂に、その番が私に来た!

私がよく眠っている間に、私の部屋に猛毒を持つ蛇が入ってきて急に

私に牙を向ける。

まさか!? 私は直ぐに病院に連れて行かれてそこで直ぐに決断を迫られた。



『娘さんの命を助けるには? “壊死した両手両足を切断するしかありません”

もう迷っている時間はありませんよ、お父さんお母さん。』

『先生! 娘を、娘を、、どうか助けてください!』

『よろしんですね?』

『はい! 娘の命が助かるなら。』

『分かりました、今から直ぐに手術にかかります。』

『先生! 娘は助かるんですよね?』

『勿論! 全力を尽くします!』

『お願い、娘を助けてください!』

『俺の命と交換に娘の命だけは助けてください!』

『あぁ、神様! 娘の命だけは、命だけは、、、。』







 *




私が麻酔から目を覚ますと、、、?

麻酔がきれ始めており、腕と足が痛いと感じた。

私は思わず、右手で左腕を触ろうとしたが、右手が左腕に触れていない。

それが何故なのか調べたくなったが、、、。

母親が私が寝ている横でヒクヒクと声を出さずに泣いている。



『ママ、どうして泣いてるの?』

『目を覚ましたのね、良かったわ!』

『ママ、私の体どうなったか自分の目で確かめたいの!』

『デルマ、見ない方がいいと思うわ。』

『どうしてよ、ママ?』

『今は、ゆっくり眠った方がいいわ。』

『お願いママ! 私は真実が知りたいの!』

『・・・デルマ、』





母親はしぶしぶ、私の上にかぶさっている布団をどけてくれた。

そして私は衝撃的な私の姿を見てしまう。

私の手足は切断されており、包帯がグルグル巻きにまかれていた。

私もまた彼のように手足がなくなっていた。

そして今後は、車椅子生活が始まるのだ。

分かっていた事だけど、どこか他人事で、まだ実感が湧かない。

でも次の日には、今の私の体を受け入れるしかなかった。

私も母親に車椅子を押してもらい学校に連れて行ってもらう。

どんなに辛くても、彼のようにいつも笑顔でいよう。

彼も私の姿を見て、何時もの笑顔でむかえてくれた。

【ありがとう、変に気を遣わないでいてくれて...。】



最後までお読みいただきありがとうございます。

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