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1:ええっ、私、死んじゃったとかなのかな?

不定期更新だけど、週一くらいで更新できることが目標です。

5話から10話くらいの分量にするつもり。

私、起場ユリは27歳の彼氏なしOLだ。高校のころは彼氏もいたけど、その後は縁なし。職場もブラックでストレスだらけ。だからしょうがないよね、ストレス解消で人に言えない趣味に走っちゃったのも。

うん、知り合いにクローゼットの中は絶対に見せられない。だって、薬局で売っているアとかリとかで始まる商標の大きなビニール包みの物が使いかけと未開封でいつでも2袋はあるんだもの。私のウエストだと幼児用のグで始まるやつとかムで始まるやつだとちょっと小さいし朝までだと心配だから。

さすがに会社に穿いて言ったりはしないけど、休日や夜はね。限界ぎりぎりまで我慢してもうダメって諦めちゃうのが私のストレス解消。それ以外でも長いテレビドラマとかでCMまで我慢しなくていいし、夜も一度お布団に入ってから催してきてもどうしようか考える必要ないし。もちろん夢の中でも夢かどうか気にする必要無いしね。


そんな私がここ数日は本当に忙しかった。お肌の曲がり角を大きく過ぎちゃっている体には堪える。一昨日はお付き合いで深酒させられちゃったし。そんなわけで、昨夜はかえってきたら目の下にはっきり隈ができていてバタンキュー。ヘロヘロでスーツ脱いでパジャマを着て、辛うじてベッドの上に倒れこんだたところまでしか記憶にない。


はっとして目が覚めた。周りはもう早朝の明るさだ。あれ?おしりの下が冷たい。慌てて手をやる。明らかにぐっしょり濡れてる。あちゃー、やっちゃった。大失敗。昨夜はあれ穿いてなかったんだ。

起きなきゃ・・って思ったところで気が付いた。あれ。天井が自分の部屋のと違う。え、掛布団の模様も。え、え、誰かに連れ込まれてヤられちゃったとか??いや、でも下腹部はぐっしょり濡れてる以外に違和感は無い。同じベッドに男が眠っていたりもしない。なんだコレ?

ちょっと冷静になって状況把握しよう。盛大におねしょしちゃった。これは逃れようもない事実みたいだ、尿意もないし。明らかに私の部屋でもない。ホテルの天井とも違うみたい。

そこでふと気が付いた。あれ?天井に照明器具が無くない?横を見ると電気スタンドではなく燭台がある。えっ?えっ?

さすがにこれはおかしいと思ったとみえ頭がかなりちゃんと回り始めた。上体を起こす。首を回して見回した、これ、写真や博物館で見た中世末期か近代初期の欧州の家の中みたいな部屋じゃない。首を動かしたことで髪が揺れて顔に掛かり視野の一部に色が乗った。あれ?黒っぽくない。慌てて自分の髪を手に取ってみる。ええっ、ちょっと栗色がかったブロンド???。手の肌の張りも三十路前の疲れたOLのものじゃない。強いて言えば私が高校生だったころはこんな感じだったか?着ているものもパジャマじゃない。これ、明らかに私じゃない!!


ドアがノックされた。え、誰?どうしよう?あ、おねしょ。困る。でも隠しおおせるわけじゃないし。諦めて「あ、もう起きてます。いま開けるからちょっと待って」と言ってさらに驚いた。自分の口から出た言葉が日本語じゃない!

ベッドから立ち上がったところでウエイトレスさんみたいな恰好の私より少し年下、いえ、そうとは言い切れない、起場ユリの私より少し年下な感じの女性が3人「お嬢様、お着換えをお持ちしました」と言いながら入ってきた。当然知らない国の言葉なんだけど、言っていることはわかる。自動翻訳??。

どう考えてもメイドさんよね。え、私、メイドさんが何人もいる家のお嬢様なの??

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