この感情は…
「ママはね、優気が全然勉強してないから1週間前から家庭教師の派遣会社にお願いしてあるの。これから1週間いつでも勉強を教えれる人をお願いしますって。」
俺はまたもビックリしたが相槌を打ちながら、素直にお母さんの話を食い入るように聞いた。
「いつでも優気が困ったときにどうにかできるようにしておいたから……ママみたいに後悔しないように、今から家庭教師の先生を呼んで最後の追い込みで頑張ることできる?」
もう俺は即答した。
「勉強頑張る!何時間でも追い込むからお母さんお願い!勉強がしたい!」
勉強がしたいなんて言葉、人生で言う事はないと思っていた言葉が出てしまった。
もう本当に切羽詰まっている時は、人間こうなるんだなとまた勉強になった。
それにしてもお母さんの行動力というか、俺の事よく見てたんだなってつくづく実感した。
お母さんにはなんも嘘つけないなってその時改めて痛感した。
「優気がいつ言ってくるか、本当にママは、毎日冷や冷やしてたんだから!これからはこういう事がないように気を付けるんだよ!あと家庭教師の方が教えてくれたとしても優気の頑張り次第なんだからね!?わかってるよね?」
俺は首が取れるんじゃないかくらいの勢いで首を縦に何度も振る。
「わかってるよ!絶対に頑張る!桂木東高校に行きたいから!」
「じゃーもう今日から二日間は学校は休んで、ママがお願いした、家庭教師の方とマンツーマンで指導だからね!徹底的にやってもらうからこの二日間は休みがないって思いなさいよ!」
まさか学校まで休んで、勉強とは思わなかった。そこまでお母さんが必死に高校受験を受からせようという気が伝わり、俺も本気モードで何時間でも頑張ろうと思い覚悟した。
「とりあえず家庭教師の先生に8時半には来てもらうようにするから、それまでご飯食べて自主勉でもしておいてね。8時半からとりあえず夕方5時まで家庭教師の先生にお願いして、そこからはまた違う家庭教師の方にお願いできたらするから頑張ろうね!」
嘘だろ……自分が考えていた勉強時間とは遥かに差が大きすぎる!少なくとも8時間家庭教師とのマンツーマン指導、そしてその後も家庭教師の先生が見つかれば勉強という流れだ……10時間以上はいく……
これは舐めてたらダメだ……気持ちを強くもて!これも共学の桂木東高校に行くためだ!
共学に行くという気持ちだけを持ってやらなければ「男子校」というこの自分の中ではハードワードを心に刻み勉強する決心をした。
「お母さん本当にありがとうね。俺頑張るね」
その言葉を聞いたお母さんは2階の寝室に行き、家庭教師を呼ぶ準備をしてくれているみたいだ。
時刻は只今7時38分、あと家庭教師が来るまで1時間しかないと急いで俺は、ご飯を食べ心を整えるために朝風呂に入った。
そうこうしている内にもう時刻は8時15分、もうすぐ来る、ちょっとだけ人見知りの俺は家庭教師の方が
どんな人なんだろうと、とてもドキドキしながら自分の部屋で家庭教師の到着を待ちながら自主勉をしていたその時……!
ピンポーン
小さく下の方でインターホンの音がする。もうすぐ家庭教師の人が来るどんな人が来るんだろう……
俺は期待と不安、緊張が入り交じり、大人になった時しか味わえないようななんともいえない感情を15歳で味わうとは思わなかったが、その時はまだこの感情がどういう感情と似ているかまではわからなかった。
そしてトントンとか細い足が階段を上る足音がしてきた。遂に来ちゃう……
ガチャ
俺の部屋が扉が開いた。
2019年1月より小説というものを書こうと思い、今回書かせて頂きました。
小説は1度も読んだことがありませんので
基本というものが全くわかりません。
アドバイス、感想、ご指摘、直す点、レビューなど
どんなことでも至らない点などがありましたら
お待ちしておりますので言って頂けたらと思います。
どんなことでも励みになります。
5話目に入りましたが、男の子の感情を書くのがとても難しいなと思ってきました。
これから登場人物も様々な風になりますのでここから色々試行錯誤して書いていきたいと思います。