表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

極悪人、武田翔平の述懐‐心を壊す愉悦、快楽、有意義性

極悪人だけの話だと、アレなので

取って付けたように極善人、コミカル描写と美少女

最低限、公序陵辱のバランスを保つ感じにしました

 

 

 簡潔に言うと、俺は散々、他人の心をぶっ壊して、ズタズタに裂き、分裂させてきた。

 後悔は一切無い。

 だが、反省はしている。

 なぜって? 

 反省は、俺の、他ならない自分の糧になるからだ。


「おしっこ、もらしちゃったよぉっー!」


 そして、それを踏まえて。

 別に贖罪しきったとか、でないが、

 俺は俺が、殺人者などと思ったことは、一度も無い。

 俺は人を殺したか? 否、殺していない。

 別に殺してないのだ、実際に殺してはいない。

 そこまで酷いことは、流石にできないからだ、俺にも良心や善良さはあるのだ。


「翔平、聞いてるの? ちょっと、ねえぇ?」


 だから、相手の精神をぶっ壊す程度だ、それくらい。

 そうすれば、相手は自殺する、自殺しなくても人生が終わる、あるいは時期に死ぬのは知っている。

 だが、俺が殺さなくても、そんな奴は自然と死ぬ、別のなにかで殺されるのを、俺は知っている。

 だから、別に俺は直接的な犯人じゃない。

 そう思っているから、俺に罪の意識は皆無、殺人者の自覚も皆無なのだ。


「ちょ、わたし動けないんだけどっ。

 翔平が、わたしのオシッコ処理しないで、誰が処理するのよぉっ//」


「っ、、うるせえぇええええええええ!!!!!!! 武田流柔術発動させんぞゴラァア嗚呼!!」


 例えば、誰かがクシャミをし、それが原因で地球の裏側で台風が起こった。

 それを科学的に、確実に検証されて、全うに罪悪感に駆られるだろうか?

 答えは駆られないだ。

 だが、それは心の糧にはなるのだ、俺が実体験して証明だ。

 反省するが、罪の自覚が真には無い。

 罪の意識が沸かないのだから、贖罪の為に具体的な行動をしないですむ。

 ただただ、心の糧を得ただけの、それはプラスでしかない。

 普通に考えて、世界に迷惑を掛けたらしい→だったら、もっと活き活きと生きるか、

 その程度、そう思うだけだ。


「うぅ、翔平っ、ぐす、おしっこぅ、がぁっ」


 さて、冗長に説明したが。

 そこに”確実な”因果関係が無ければ、人は罪悪感を抱かないのだ。


「わたし、もうまともに歩けないんだよ。 

 ありがとうね、もう翔平以外、誰もわたしにはいないんだよぉ」

 

 俺は殺人者でないが。

 俺は俺が、生粋の極悪人だと、客観的には自覚的だ。

 主観的には、別に、だ。

 そんな事には興味も関心も、何も無い、至極どうでもいい。 

 俺はただ機会主義者のように、チャンスがあれば、平気でどんな事でもして、

 己にプラスになる事なら、何でも出来る。

 そういう行動力が、己に確実にあり、厳密に行使するってだけの話だ。

 

「はすはすぅ! 翔平すき! 翔平好き!」


 ここまで読めば、俺を愚者や、馬鹿だと思う奴がいるだろ?

 だが間違いだ、俺はそこら辺の奴らとは、比べられないほど、純粋に頭が良い。

 東大主席とか、馬鹿にできる位には、薄汚い知略智謀や、実際的な、現実における力や強さがある。


「なにしてるの? お仕事?」

 

 さて、もっと俺について説明すると、だ。

 俺の特技は、毒舌だ。

 対面する相手に、どういう罵詈雑言並べれば、死ぬか、簡単に分かる。

 心の弱そうな奴を見つければ、篭絡し、略取し、用済みになれば、最後の楽しみに殺す。


「わたしにも、見せてよ」

 

 もちろん、虐待の対象は厳選するがな、馬鹿はここら辺で間違える。

 一見弱者に見えても、安心は出来ない。

 どんな人間でも、強力な凶器を使えば、どんな強靭な人間でも殺せるんだからな。

 要は、意志力の無さと、どれだけ意志力が制限される状況、環境に身を置いているかを見るのだ。

 よくよく見れば、圧倒的な強者も、簡単に篭絡できる、そんな美味しいシチュエイションも度々でなくある。


「どれどれ、うひゃぁ! つまらなぁ! うわイテデェ!」


 さて。

 俺の、この凶器で狂気。

 生身の人間を、どれだけ殺してきたか、分かるか?

 たぶん、予想の百倍以上、むごたらしく、残酷に、冷酷に、行使してるぜ?

 無軌道の使ってたら、とっくに俺の方が殺されてるから。

 俺の有能性と強さ、優越性が、俺の生存によって証明されている可能性があるな。

 そんな力ある人間の言葉だ。

 よく聞け。

 俺は、そこら辺の小物、馬鹿な敵役とは比べ物にならない、本物を持っているんだからな。


「うぅ、わたしもう、虚弱体質なのに、優しくしてよぉ」

 

 吐く台詞が、臓腑に響くだろ?


「ねえねえ、翔平ー、おなか減った、プリン買ってきてぇ~」


 俺の犯罪履歴でも語るか、それがいい。 

 一番はじめに、最も楽しかったのは、女を甚振り、殺すことだな。

 いや、子供を殺すのも、一番レベルで楽しいな。

 効果的な発散の仕方は、大まかに女で子供だな。

 具体的に、殺り方を書こうと思う。


「ありがとうー、翔平、あーん、だよぉー」


 多くの人が勘違いしてるが。

 殺すことは、楽をさせることだ。

 薄々感づいている奴は多いが、死は救いだ。

 生きる事が、地獄だ。

 と思うが、大方の人間は、知らないで生きてるだろうな、そして逝く寸前で知る事になる。

 俺の拷問を受ければ、そういう寸前に、すぐさま直行させられる。


「アアアアアあああああああああああああ!!! 食べすぎだぁ! そっちは容器だよぉ!返してぇえええ!」


 ああ、やっぱりやめよう。

 日常生活で、凡人にこんな事はできんだろうからな。

 罵詈雑言系、捕まらない程度の、グレーゾーンの悪事を書こうか。


「おやすみ、もう、最近、早く眠くて、疲れちゃう」

 

 俺はイケメンなんだが。

 割と表面的には、それなりに優しい振る舞いを演じれる。

 だから、女には困らないし、仲良くなる事だってできる。

 一番いいのは、避けられないことだが。

 近寄れれば、まあオーケーなんだな。

 まあ目つきが多少悪いので、そういうのを気にしない獲物なのが条件だが。


「。。。。。。。。。。」


 罵詈雑言講座だ。

 眼をつけるのは、相手の劣等感、羞恥心、嫉妬の在りかだ。

 それは相手の弱点だ。

 コンプレックスとも言えるな。

 それを執拗に攻撃し、つまりは抉るってことだ。


《翔平さんへ》


 じゃあまず、その弱点を見つけて、えぐって殺したエピソードを語ることで、講座としよう。

 どうせだから、俺のことを先生って呼んでも構わない。

 実際俺は、リアルでは普通に先生をやっている事だしな。


《この手紙を見る頃には、わたしは死んでいるでしょう》


 学校に居ると、まあ多少の個人差はあるとはいえ、

 だいたい餓鬼は、弱い。

 簡単に殺せるが、殺し我意のある奴は、限られる。

 どうでもいい糞を殺しても、言うまでも無く無意味だ。

 殺す奴の選定基準は、まあパッと見だ。

 純粋そう、純真無垢、清楚、可憐、美しい、などなど、神聖な感じが一番だな。 


《はい、つまりは死体です、天国はあったかなぁ??》


 学生という人間に共通する弱点は、一概にいえないが、あるにはある。

 子どもは、悩みや弱点が多すぎる、きらいがあるが、これは傾向として見ていい。

 ようは「自分が自分である自覚」だ。

 不安定な己を保つための、柱だな。

 例えば、学校での立場、家での自分とか、その本人を本人たらしめる色々だ。

 これを人質にとって、最後はばらして殺せば良い、それだけだ。


《翔平さんには、感謝しています》


 他にも、部活少女なんかは、体をぶっ壊してやったり。

 ピアノとか技能系は、一生の後遺症を残すほど痛めつけたり、

 そいつが自分にしかできないと、思い込んでたこと。

 自分を自分と認識するために、必要な記号、要素を、破壊してやれば良い。


《どれだけ強がっても、所詮は小娘、死ぬのは怖くてどうしようもない現実でした》

 

 まあ俺は、極悪人。

 今まで散々、俺のせいでぶっ壊されて、不幸になった人間が山ほどいる。

 それで未来が変革されてきた。

 拡大解釈もして、沢山の幸福が連鎖してふいになった、としよう。

 多分、ちょっとした小国なら滅ぶくらいだな、

 そして世界の一部くらいは、溝に沈むように無価値以下、マイナスの負の連鎖と、負の遺産を残したわけだ。

 それが、俺という存在だ、俺が成した、偉大なる悪事だ、アウトローの鏡、だろぉ?

 そういう歴史が、俺を俺たらしめる、アイデンティティ。

 確固たる、俺の精神を強靭にたらしめるモノ、だ。

 屍の群れ、女子供と、ついでに散々にフルぼっこにした騎士気取りや、普通に腐った大人達を糧とした、栄光なのだ。


《癌になって、余命を宣告されて、それでも、翔平さんのお陰で、幸せでした、ありがとう》


 これを別に、善良とか良心の方向性で、一時は探して、馬鹿みたいに懊悩を重ねる時もあった、

 まあ昔の事だ。


《おっと、ちいさな手紙で、もう書く事ないと、油断しましたね?》


 おっと、あんまり罵詈雑言の仕方、語ってねえ。

 この時期の餓鬼に最も刺さるのは、そうだな。

 ハッキリと、「てめぇの代わりは幾らでも吐いて捨てるほどいる」、系統の言葉だ。

 実際そうだが、事実や現実をありのままに言われて、図星を突かれるのが、人間殺しの常套手段だ。

 これは、単純に現実を直入に、突き付ける、それと同一という意味の言葉だぜ?。


《はい、ここからが本番です、さっきのは前戯です、なんちって、テヘペロ》

 

 世間では大人が、厳しいのも優しさとか言ってるが、別にたいていの人間は、俺と同じような思考回路だ。

 無論もちろん、俺ほど悪に染まってる奴は少数派だろうがな、どいつも中途半端な偽善糞野郎だ。

 大人が「現実見ろ」、とか言うのは、要は、自分よりも可能性も見込みもある、瑞々しく活き活きとした若者を、

 傷つけて足をひっぱて、脱落させて、己の競争相手にしたくねーからだ。


《ふえん、本当は、もっともっと、生きたかったよぉ、ふえん》


 考えても見ろよ、今現在生きてるような腐った大人が、今の若者よりマトモに競争して、勝てるわけねーだろ?

 大人ってのは子供の踏み台にされて、片落ちの今では腐ったような文化しか持ってねえ、

 基本的に既得権益を振りかざさないと、なにもできない、役立たずの能無しゴミくずだからな、

 なにかと綺麗ごとや建前並べ立ててくれるが、基本的に社会の害悪だ、弱者だ、ニートや生保と変わらねーよゴミが。


《でも私の冒険は、もう終わりみたいです》


 脱線した、わりい。

 こういうゴミ屑野郎どもに、過去さんざん足を引っ張られて、恨みもあるからな。

 殺したいわぁー、マジでな。


《そんなトキに、翔平さんを見て、確かに、すき放題生きればよかったと、思わなくもないのです》


 閑話休題。

 例えば

 「お前が死んでも、悲しむのは親だけだ、親すら心の底ではどうでもいい、むしろ金食い虫は死ねと思っている」

 「お前は凡人で、平凡で、普通で、無価値・無意味な人間だ」

 「お前みたいな平均点、及第点レベルの人間なら、腐るほどいる」

 「現実を見ろ、何時までも逃避するな、社会の歯車になって、一端の大人になれ、社会人になれ、一皮向けろ」

 「夢なんて抱くな、お前には絶対に無理だ、あきらめろ」

 一杯あるな、腐るほど。


《でも、これで良かったのです》


 もっと個人の性質に着目するのも、ありだな。

 その人間が持ってる技能や特技、独自要素をあげつらうのも良い。

 話が上手くて口が回るなら「黙ってればいいのに」とか「可笑しな言葉づかいだな」とか

 「頭がおかしい奴だな」「普通じゃない」とか「口だけの奴だ」これも腐るほどある。

 見た目に自信があれば「見た目だけの奴」「凡人とは違うよな」「見下してそう」腐るな。

 大切な奴がいれば「身内にしか優しくない」「平等に扱わない」はいはい腐る腐る。


《だって、綺麗なまま翔平さんに会えたのですから》

 

 まあ、こういう言葉を吐きまくれば、相手は死ぬ、こちらに許しを請うてくる、それだけだ。

 屈服させて、支配して、陵辱と暴虐の限りを尽くせば良い、それがプラスなんだからな。


《そして、愛してもらって、幸せになって、それで死ねるのですから》


 この辺りの台詞は、相手が不安定な馬鹿、低年齢層で、感受性が豊かで繊細な時だけって感じだがな。

 まあそれだけあって、効果は抜群だ。

 見た目は大丈夫でも、内心は確実に不安定になり、日常に影響するだろ。

 過食や拒食になればしめたもの、そのまま一気に追い込んで、体調不良から、精神不調の黄金パターンだ。


《わたしの人生に、一片の悔いなし、なのです》


 気丈に見えても大丈夫だ、追い込めば追い込むほど、眼に見えて隙が大きくなるからな。

 特に、こういう時の強い気な奴を、篭絡させて、殺すまでの展開は神だな神。

 こらえているよう様は、マジで見物だ。

 あの為なら、俺は幾らでも罪を犯す自信がある。

 俺は凡人とは違って、知るべき事や、知らないべき事を、知っているからな。


「・・・・・・・・・・・・みゃ」

 

 まあそんな風に、フルぼっこにして、病んで精神が崩壊してから、脅迫だな。

 確実に見た目、臓腑がボロボロで蝕んでいる、土気色までしろ、反撃されっかもしれないから。

 最低限、再起不能までだな。

 特に、理屈をこねて来る奴は、殺せ。

 「貴方を警察に通報します」といった風に強気に出てきたら、もう手段を選ぶな。

 そういう振る舞いは、余裕がある証拠だ、もっと痛めつけて、こちらが絶対的に上だと、思い知らせてやらなきゃな。


「うきゃあああああああああああ!!!おしっこ漏らしちゃったよぉおおおおおおおおお!!!」

 

 って言ってるそばから、致命傷と見ていい案件が出てきた、ちょっと待ってろ。


「ふへえええええええええええぇんん~~~翔平いいいいいいいいいいいい!!!」


 済ませてきた。

 糞女がメンヘラ発狂しやがった、ちょっと殺してきたわ。

 さて、こういう奴は駄目だ。

 なぜなら、そうした追い詰められた自己を肯定し、弁護こね回して、打開しようとするからだ。

 自分がどうしようもない、糞女だ、メス豚以下の、醜悪な存在だと、思い知らせてやらないとな。

 そうさせないと、こちらも不安で仕方ないし、危機的な状態にあるからだ。


「はぁはぁ、、、いや、ちがうよぉ、興奮してないのぉ、、苦しいのぉぉ、、はぁはぁ」


 いやいや冗談ではなく、こういう状況の中に置いた奴を放置すると、危険だ。

 変に理解者に相談されたり、誰かと話して共感を得られたりして、強気になると、手に負えない。

 手に負えなくなったら、殺すしかなくなる、楽しめなくなるってわけだ。

 そいつの人としての人生を終わらせる前に、やりたい事があったから、生かしてるわけだしな。

 それの前に終わるのは、しごく詰まらない可能性が高いってあるあるだろ?。


「ぅぅ、もうすぐ、わたしぃ、死ぬのかなぁぅえ、苦しいよぉお、たすけて、翔平」


 まっとうな大人に対する弱点も語るか。

 こいつらは、簡単じゃねえ。

 餓鬼がどれだけ馬鹿で脆弱で、糞みたいな大人から保護しなきゃいけないか、マジで分かるわ。

 だいたいなぁ、八割の奴が引っ張られる側の、いわゆる低所得者のゴミ屑れんちゅうって時点で、分かるだろ?

 本当に、親子って制度は面白れえ、餓鬼を親が利用するのに、賛同するようなモンだろ、どうでもいいがな。

 親は基本、くそ野郎だと知れ、弱い子供にとって、当てにならない上に、簡単に敵に回るし、害悪を加えてくる奴らって事だ。


「助けて、、、悪い子じゃないよぉ、、、わたしぃぃ、うぐ、ひっく」


 さて、大人ってのは、人間関係と、性的なのが弱点だな。

 たいていの奴は、大人になってからの、独り身を怖がる。

 学生時代の比じゃねえ、成人以上の人間が、周囲から孤立とか、社会不適合者とイコールだ。

 台詞的には、

 「お前は屑だから、永遠に独り身だろうな」とか「お前みたいな奴を好かれない」

 「石女」「不能」「童貞」「短小包茎」どうでもいい、腐った感じに好き放題、良いたいだけ言えば良い。


「翔平、、わたしの目を見て、こんな澄んだ眼をしてる人が、悪い人に見えるぅぅ、ふえ」

 

 大人には、強烈な一撃は難しい。

 日々ちょっとづつでも、積み重ねれば良い。

 ねちねちと、直接的でも婉曲的でも良い。

 そういうのも蓄積すれば、効果がある。


「ふえ、、ふえ、、あは、、あはっは、、、そうだよね、、馬鹿の眼だよね、、わたし、、、馬鹿だぁ」


 あとは、くそ老人どもだが、もうどうでもいいだろ、勝手に死ぬだろ。

 まあ、殺すがな。

 この時期の奴は、死に花を汚されるのを一番嫌うな。

 一番アルツハイマーとか統合失調症になり易い、簡単に馬鹿になる時期でもある、事をみりゃ分かるだろ?


「苦しい、、、くるしい、、、くるしいよぉ、、、」

 

 ようは辛くなれば、簡単に精神的に死ぬ、あるいは自殺する。 

 死に花を既に用意してるなら、汚すような事を言えば良い。 

 つまり、そいつの人生を無意味にしてやればいい、無意義にする、見えるようにしてやればいいのだ。


「翔平、、、ずっと、手、握ってって、、、て、、くれるのぉ?」


 俺俺詐欺に引っかかるのも、所詮は、そういうことだ。

 自分の今までを、否定されることを常に恐れているから、馬鹿みたいに敏感に焦りやがる。

 新世代に否定的なのも道理、型落ちの己に対する劣等感からだ、どうみても圧倒的に敗北だろうが馬鹿が。

 所詮は闘争だからな、限られた価値の奪い合いだ、くだらねえ。


「あっありがとう、、、翔平と一緒なら、、、なんでかな、苦しんでるのも、、なんか、、楽しくなってきたよぉ、、うへぇ」

 

 ただまあ、この年だ、多少知恵が回る奴もいる。

 今まで積み重ねてない馬鹿は惰弱だが、そうじゃないなら、強情だ。

 頑なに抵抗しやがる。

 それなりの経験から、反抗の糸口も多い、伊達に積んでねえタイプだ。

 こいつは、口だけじゃ無理なときは、弱ってる体の方とかを、実力で、

 生半可な方法じゃなく、言葉ともに突けば、割と簡単に崩れることもある。

 

「うっ、うそじゃないよぉ、、ホントだよぉ」


 台詞としては「お前はもう直に死ぬだろ」 

 俺の今、殺ってる奴は、

 病院で知り合った、若い奴で、もう直、不治の病の、闘病生活で、

 馬鹿みたいに苦しんだ挙句、そろそろ衰弱っぽい感じで、死ぬんだが。

 毎日毎日、「”死”」を連想させるような言葉を、吐きまくっている。

 んだが、効果があるのかしらねえ。


「翔平と一緒なら、本当に、なにもかも、楽しくなるんだよぉ?」


 いつも笑ってやがる。


「わたしが死んでも、たぶん、翔平に、なにか、残せると思うから」


 俺はそれが、酷くしゃくに障る。

 今まで散々、そう散々だ。

 いため付けて、やった。

 癌になってからは、それほどじゃねぇーが。

 マジでガチで、肉体的にも精神的にも、なにもかも、ぶっ壊してやったのは、他ならない、俺だ。

 恨み言でも、一言でも吐きゃ良いモノを、根っこからチキン、気弱なんだろうが。

 まあ馬鹿は良い、見ていて飽きない。


「だから、見て、苦しんでるわたしを、うへっへへ、堪能して良いよ、良いんだよ? 苦しんでるわたしをぉ、はふはぁ」

 

 さて、こういう馬鹿、頭お花畑な奴は、あまり遠回り、

 いやそれでも、逆に直接的な表現じゃ、簡単に変換される、、、よく分からない。

 あいつを、絶対に死ぬ前に、絶望させ、俺を嫌悪し、拒絶の中で殺してやりたいんだが。 

 とかく、抽象的ではよろしくない。

 人間の三大疾病、癌になる、なんて言っても、はいそうですか、で終わる。


「は、は、、は、、」


 もう、体も満足に動かせないので、「寝たきり」「歩けなくなる」ぞってのも微妙だ。

 アルツハイマー、脳障害、認知症、になるってのも、もう既にあの馬鹿はなっても同然で微妙だ。

 排尿障害にはなってるし、お漏らしやろうだ、そこは突けば、羞恥で涙眼になるから、良いが、 

 最近は、それで興奮して喜んでいる節がある、倒錯して属性持ち、変態だと、こういう時に面倒だ、

 動脈硬化、なってる。

 脳梗塞、何時なるかしれねえ状態、むしろ、それ以上に癌の転移が致命的。


「あへ、、もらしちゃったよぉ」


 はあ、だりい。

 くそ爺なんてなぁ。

 具体的な老化や喪失を指摘し、今は多少元気でも、病に伏して、

 病気になった状態、そのイメージを淡々と延々と、想起させ思い込ませて、すり込み続ければ良い。


「くやしいよ、、おちぶれったっちゃよぉ」


 だいたいの老人なんて、生きた屍だ。

 現実を直視したら、耐えられない事実に苦しみ、簡単に死ぬだろ。

 世界を見てみろ。

 日本だけだろ? 保護されてるから、生きてるだけな連中だ。

 はあ、もう、どうでもいい、何もかもどうでも、良くなってきたぁ。


「ふえ、、、もうだめだよ、、、しにたいよ」

 

 あいつも、どうせ死を恐れているはずだ。

 クック、死に際の顔が、今から見物だぜ。

 人間は、どんな悟ったような面して、仙人や聖人善人の顔をしても、

 「死」というモノをチラつかされた途端、豹変する、そんなのは、俺は誰よりも分かっている。


「ふえ、、、ふえ、、、泣かないでよ、、、翔平、、、」


 あの女もそうだ、きっと、最後の最後で、俺の事を恨めしく見るはずなんだ、

 そうじゃなきゃ、、可笑しいんだ。

 俺の事を、どこか心の中、奥の奥で、絶対に拒絶しているのだ。


「辛くなるよ、、、笑ってよ、、、翔平」

 

 人間は本当の最後で、化けの皮がはがれる、などと言うが、そうじゃない。

 いまわの際でしか、本性を見せないだけだ。


「え? 好きだよ、、、当たり前じゃん、、なに言ってるの、、翔平」


 癌になって、己の存在を否定されて。

 やっと、諦めの境地に至ったか、最近の奴は、そこまで明るくない。

 場数も段階を踏んだか、ようやくでって感じだ。

 ようやくアイツも、自分の「死」を実感しだしたって、そういう事だ。

 俺が拷問して、そういうのを教えれるのもいいが、

 どうせ癌なら、その方が良い。


「まじで、、、もうすぐ死にそうな、、けんについて」


 暴力的に教えるよりも、弱い刺激で、真綿で締め上げる方が、格段に苦しいと、俺なんかは知っている。

 強力な刺激は、割と簡単に受容できるように、人間はできているのだ。

 無論、受容の過程をすっ飛ばして、いつまでも諦観しないなら、俺が教えてやったがな。

 そこに至らず、人生に絶望してない振りで、いつまでも偽善ぶった顔には、耐えられそうにねえ。


「つらいけど、、、生きるよ、、、翔平のために」


 早く絶望しろ、人生に、世界に、人間に、心底からの諦めを見せて。

 あの理想に甘く爛れた口で、俺は早く、あいつが諦めの表情で、諦めた台詞を吐くのが、今か今かと待ち遠しい。

 今でも、のたうち回ったあげくに、癇癪で絶叫し、絶命するほど待ち望んでいる。


「そう、、よかった、翔平も、、わたしのために、生きて欲しいって、おもってくれるんだねぇ、、うん、がんばる」


 そういう人間も、ごまんといるわけだ。

 自覚して置けよ、理想主義者め。

 てめぇーらみたいに、恵まれた奴の影で、どれだけの不幸な、切り捨てられた弱者。

 恵まれない奴が存在するかを、自覚しろ。


「がんばるんだよぉぉー、、、」


 突然、自分語りになるが。

 俺には妹が居た。

 かわいい、ただ可愛い、それしか表現の手法に限り無いが、そういう存在だ。

 そいつは、ちょっとした病気で、入院した。

 そして、死体にもならず、死んだという報告だけが、帰ってきた。

 俺は納得できず、探偵やら何やらを雇い、事態を究明した。

 判明した事実は、この世の地獄よりも最低最悪の、底辺の事実だった。

 妹は、何ヶ月も犯されつくした挙句、ビデオにとられて、裏のアダルト業界で慰み者になり。

 サイコ野郎共の人体実験で、脳みそを弄繰り回されて。

 絶望の果てに、抗いあらがい、痛みの果てに、不幸のまま死んだ、逝ったのだ。

 そんなのが、認められるか。

 幸福で、満たされた世界、社会が、認められるか、我慢できるか、許せるものか。


「そうなんだ、、、そうだったんだ、もしかして、わたしに、いもうとを、重ねてた、とか?」

 

 そのとき、俺は絶望に染まり、悪に染まり、黒になった。


「いいとおもうよ、べつに、翔平は、翔平のままで、わたしは、好きでいられるから」


 断言できるが、俺は、理想を語るのが許せない、ただ単に嫌いだ。

 今話した事を、実行された被害者として、まっとうに復讐する権利があると思っている。

 そして、それを認めず、断罪するなら、勝手にしろ、ならばいい、戦争するだけだ。

 どちらかが、破滅し、世界を巻き込み、どちらかの文化生命存在が完全消滅するまで、それを賭けて戦い続ける。


「でも、どうせなら、、、やっぱり、どちらかというと、、、」


 それを、俺は現実で実行できるような人間ってだけだ。

 はっはは……死んだ方が良いか? だろうよ、俺だって、俺が死んだ方が良い奴だと、そう思っているよ。。


「翔平には、優しくいてほしいな、、、まあ、、、むりなら、べつにいいのだけれど」


 さて、このように現実には、

 俺のような、真に絶望に染まり、お前のような奴を害する。

 僅かほどの、欠片ほどの良心や善性も持ち合わせない人間が、現に存在するんだ。

 それでもまだ、糞みたいな、俺を目の前にして、理想が吐けるか?

 甘くて優しいだけの、そんな胸糞悪い善良や良心を見せ付けるつもりか?


「うん、そうだね、、、うん、でも、、、好き」


 あいつはどう反応したかは、詳細には書かない、面倒臭いからだ。

 俺が知ったのは、これだけだ。 

 絶望に染まった奴がいるなら、別に、希望とかに染まった奴がいるのも、なんら不思議ではない。


「しらなかったの? そんなことよりも、好き、っていうのは」


 そういう事、絶対に相容れないが、認めがたいが、善のイデアとでも例えられようか、そう言う。

 何もかもを浄化する、悪の極悪に、最後まで説法たれる女、というのが確かに存在するものなのだ、ということ。

 あいつと、最後に話した会話の、印象に残ったところだ。


「世界の、その延長線上の己の、幸福と不幸の均衡が変わらない、確かにそういう価値観は大事です。

 もしそうでないのなら、救いが無い世界、実際はそうなのですが、なってしまいます。

 それでも、変わる努力に絶望しない為にも、そうでない視点も活用できることがあります。

 もしチャンスがあっても、自ら捨てる、何事も得られない事の慰めになるのは分かります。

 世界に絶望しているのなら、人間の可能性に真に絶望しているのなら、幸福の最大化なんて言わないです。

 ただ現状を維持して、自分が保てれば、それでいいのですから。

 でも、そういう人間ばかりでも、どうしようもない。

 社会の歯車的な、汚れ仕事を引き受けてくれる人の処世術なのでしょうが。

 それでも社会の上層にいる人間の、世界を成り立たせる要素としての、闘争の関係で相容れないでしょうが、あるのです」


 あいつは、どっか財閥みたいな系統の、お嬢様だったな、どうでもいい、もう死んだ奴の事だ。

 死体は陵辱限りを尽くして、ぐちゃぐちゃにしてやった、ざまあみろ。


《翔平さんへ

 お願いです、私の死体は砂にして、宇宙に流してください》


 三千万も掛かった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ